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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 統合失調症

用法・用量

  • モサプラミン塩酸塩として、通常、成人1日30~150mgを3回に分けて経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日300mgまで増量することができる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 昏睡状態、循環虚脱状態の患者[これらの状態を悪化させるおそれがある。]
  • 2.2 バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。]
  • 2.3 アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)[10.1参照]
  • 2.4 パーキンソン病又はレビー小体型認知症の患者[錐体外路症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.5 本剤の成分又はイミノジベンジル系化合物に対し過敏症の患者
  • 2.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心・血管疾患、低血圧、又はそれらの疑いのある患者
一過性の血圧降下があらわれることがある。
9.1.2 血液障害のある患者
血液障害を悪化させるおそれがある。[11.1.2参照]
9.1.3 てんかん等の痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者
痙攣閾値を低下させることがある。
9.1.4 甲状腺機能亢進状態にある患者
錐体外路症状が起こりやすい。
9.1.5 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。[11.1.1参照]
9.1.6 不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。[11.1.4参照]
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状(新生児薬物離脱症候群)や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。[2.6参照]
9.6 授乳婦
投与中及び投与後一定期間は授乳を避けさせること。動物実験(ラット)で乳汁移行すること、乳児の生存率が低下すること等が報告されている。授乳により曝露されその後に離乳等で曝露が低下した場合、乳児に新生児薬物離脱症候群と同様な症状があらわれるおそれがある。
9.7 小児等
錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすい。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。錐体外路症状等の副作用があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。[11.1.5参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人にモサプラミン塩酸塩25mgを単回経口投与した場合、血漿中濃度は約6時間で最高に達する。血漿中濃度の半減期は約15時間であった。
tmax(h)Cmax(ng/mL)t1/2(h)AUC0~∞(ng・h/mL)
6.0±1.47.9±1.715±2168±23
(平均値±SD、n=5)
16.3 分布
ヒトにおける未変化体の血清蛋白結合率は約98%(in vitro)であった。
16.4 代謝
健康成人にモサプラミン塩酸塩25mgを経口投与した場合の主代謝物はイミノジベンジル核8位の水酸化体(M5)のグルクロナイドと末端スピロアミン部の脱水素化体(M1)である。
M1、M5の急性毒性はモサプラミン塩酸塩とほぼ同程度であった。
16.5 排泄
健康成人にモサプラミン塩酸塩25mgを経口投与した場合、投与後22時間までの尿中には未変化体及び代謝物の排泄は非常に少なく、主として胆汁を介して糞中に排泄されるものと推定される。

併用禁止 

アドレナリン
(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)
(ボスミン)
[2.3参照]
アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α,β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

併用注意 

中枢神経抑制剤
(バルビツール酸誘導体・麻酔剤等)
睡眠(催眠)・精神機能抑制の増強、麻酔効果の増強・延長、血圧降下等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。
アルコール
(飲酒)
眠気、精神運動機能低下等を起こすことがある。
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。
ドンペリドン
メトクロプラミド
内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現するおそれがある。
ともに中枢ドパミン受容体遮断作用を有する。
リチウム
心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性のSyndrome malin(悪性症候群)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。
ドパミン作動薬
(レボドパ製剤、ブロモクリプチンメシル酸塩)
相互に作用を減弱させるおそれがある。
ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 Syndrome malin(悪性症候群)(0.1%未満)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。[9.1.5参照]
11.1.2 無顆粒球症、白血球減少(いずれも頻度不明)[9.1.2参照]
11.1.3 遅発性ジスキネジア(0.1%未満)
長期投与により口周部等の不随意運動があらわれることがある。
11.1.4 肺塞栓症、深部静脈血栓症(いずれも頻度不明)
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.6参照]
11.1.5 麻痺性イレウス(頻度不明)
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し、麻痺性イレウスに移行することが報告されているので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。[8.2参照]
11.1.6 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることが報告されているので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
11.1.7 心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)(頻度不明)
注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
循環器胸内苦悶感、心悸亢進、顔面潮紅低血圧心電図変化(QT間隔の延長、T波の変化等)
精神神経系眠気(11.3%)、睡眠障害、めまい・ふらつき知覚異常、運動失調、性欲異常、焦燥感、頭痛・頭重、意識障害痙攣不安、幻覚・妄想の顕在化、過鎮静、易刺激
肝臓肝機能異常
錐体外路症状パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎等)、アカシジア(静坐不能)(11.3%)ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張、構音障害、嚥下障害等)
調節障害
過敏症そう痒感、発疹
消化器便秘、口渇食欲不振、悪心・嘔吐食欲亢進
内分泌月経異常、乳汁分泌女性化乳房
血液貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値低下)、白血球減少、血小板減少
その他脱力倦怠感排尿障害、発汗、鼻閉、顔面浮腫尿失禁、発熱CK上昇、尿閉
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