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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 統合失調症

用法・用量

  • 通常成人に対し,1日量クロカプラミン塩酸塩水和物として30~150mgを3回に分けて経口投与する.
    なお,症状,年齢に応じて適宜増減する.

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 昏睡状態,循環虚脱状態の患者〔これらの状態を悪化させるおそれがある.〕
  • バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者〔中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる.〕
  • アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)(「相互作用」の項参照)
  • 本剤の成分又はイミノジベンジル系化合物に対し過敏症の患者

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

心・血管疾患,低血圧,又はそれらの疑いのある患者〔一過性の血圧降下があらわれることがある.〕
肝障害のある患者〔肝障害を悪化させるおそれがある.〕
血液障害のある患者〔血液障害を悪化させるおそれがある.〕
てんかん等の痙攣性疾患,又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある.〕
甲状腺機能亢進状態にある患者〔錐体外路症状が起こりやすい.〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
小児〔錐体外路症状,特にジスキネジアが起こりやすい.〕
薬物過敏症の患者
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい.〕

重要な基本的注意

眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること.
制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること.
抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること.

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕

高齢者への投与

高齢者では錐体外路症状等の副作用があらわれやすいので,少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい.〔動物実験で催奇形作用が認められている.また,妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合,新生児に哺乳障害,傾眠,呼吸障害,振戦,筋緊張低下,易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある.〕

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない.(使用経験がない.)

薬物動態

血漿中濃度
健康成人にクロカプラミン塩酸塩水和物50mgを経口投与した場合,血漿中濃度は約2.7時間で最高に達する.血漿中濃度の半減期は約46時間であった.
健康成人 3人 50mg単回投与(平均値±SD)
tmax(h)Cmax(ng/mL)t1/2(h)AUC(ng・h/mL)
2.7±1.212.9±3.346±6436±257
排泄
尿中には未変化体は検出されない.

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アドレナリン
(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)
(ボスミン)
アドレナリンの作用を逆転させ,重篤な血圧降下を起こすことがある.アドレナリンはアドレナリン作動性α,β-受容体の刺激剤であり,本剤のα-受容体遮断作用により,β-受容体刺激作用が優位となり,血圧降下作用が増強される.

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
(バルビツール酸誘導体・麻酔剤等)
睡眠(催眠)・精神機能抑制の増強,麻酔効果の増強・延長,血圧降下等を起こすことがあるので,減量するなど慎重に投与すること.相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある.
アルコール
(飲酒)
眠気,精神運動機能低下等を起こすことがある.相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある.
ドンペリドン
メトクロプラミド
内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現するおそれがある.ともに中枢ドパミン受容体遮断作用を有する.
リチウム心電図変化,重症の錐体外路症状,持続性のジスキネジア,突発性のSyndrome malin(悪性症候群),非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止すること.機序は不明であるが,併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている.
ドパミン作動薬
(レボドパ製剤,ブロモクリプチンメシル酸塩)
相互に作用を減弱させるおそれがある.ドパミン作動性神経において,作用が拮抗することによる.

重大な副作用 

(頻度不明)
Syndrome malin(悪性症候群)
無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.なお,フェノチアジン系化合物及びブチロフェノン系化合物には,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎不全へと移行し,死亡した例が報告されている.
無顆粒球症,白血球減少
無顆粒球症,白血球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
遅発性ジスキネジア
長期投与により口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)があらわれることがある.
麻痺性イレウス
腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること.なお,この悪心・嘔吐は本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること.
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと.
肺塞栓症,深部静脈血栓症
抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,観察を十分に行い,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)
ブチロフェノン系化合物(ハロペリドール)で心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)があらわれることが報告されているので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
眼障害
フェノチアジン系化合物及びブチロフェノン系化合物の長期又は大量連用により,角膜・水晶体の混濁,角膜等の色素沈着があらわれることが報告されている.

その他の副作用 

5%以上又は頻度不明0.1~5%未満0.1%未満
循環器注1)頻脈,胸内苦悶感等の心障害,血圧降下
血液注1)血液障害
肝臓注1)肝障害
錐体外路症状パーキンソン症候群(手指振戦,筋強剛,流涎等)注3)ジスキネジア(口周部,四肢等の不随意運動等),ジストニア(眼球上転,眼瞼痙攣,舌突出,痙性斜頸,頸後屈,体幹側屈,後弓反張等),アカシジア(静坐不能)
精神神経系不眠注3),幻覚・妄想の顕在化,衝動性の増悪焦燥感,不穏,不安・興奮,眠気,眩暈,頭痛・頭重,言語障害,立ちくらみ
消化器食欲不振,悪心・嘔吐,便秘,胃部不快感,腹部膨満感
内分泌体重増加,乳汁分泌性欲亢進,月経異常
過敏症注2)発疹そう痒感
複視
その他PBI上昇倦怠感,口渇,発汗乏尿

注1)観察を十分に行い,異常が認められた場合には,減量又は投与を中止すること.
注2)このような症状があらわれた場合には,投与を中止すること.
注3)5%以上

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