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ホクナリン錠1mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解

    • 気管支喘息、急性気管支炎、慢性気管支炎、喘息性気管支炎、肺気腫、珪肺症、塵肺症

用法・用量

  • <ホクナリン錠1mg>

    • 通常、成人1回1錠、1日2回経口投与する。
      ただし、年齢、症状により適宜増減する。
  • <ホクナリンドライシロップ0.1%小児用>

    • 通常、小児に対し、ドライシロップとして、1日40mg/kg(ツロブテロール塩酸塩として0.04mg/kg)を2回に分け、用時溶解して経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。なお、標準投与量は、通常、下記の用量を1日2回に分け、用時溶解して経口投与する。
      年齢ドライシロップとして1日量
      (ツロブテロール塩酸塩として1日量)
      0.5~3歳未満0.25~0.5g(0.25~0.5mg)
      3~9歳未満0.5~1g(0.5~1mg)
      9~15歳1~2g(1~2mg)

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能亢進症の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.2 高血圧症の患者
血圧が上昇することがある。
9.1.3 心疾患のある患者
心悸亢進、不整脈等があらわれることがある。[10.2参照]
9.1.4 糖尿病の患者
糖代謝が亢進し、血中グルコースが増加するおそれがある。
9.1.5 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[10.2、11.1.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 用法・用量通り正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。なお、小児に使用する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
8.2 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。
<気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫>
8.3 気管支喘息、慢性気管支炎又は肺気腫治療の長期管理において、本剤の投与期間中に発現する急性発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、疾患の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
<気管支喘息>
8.4 本剤は吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の代替薬ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
8.5 短時間作動型β2刺激薬等、急性発作を緩和するための薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、生命を脅かす可能性があるので、吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

5.効能又は効果に関連する注意

<気管支喘息>
気管支喘息治療における長期管理の基本は、吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の使用であり、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 成人
健康成人10例に錠剤(ツロブテロール塩酸塩2mg)を単回経口投与したとき、血清中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
注)本剤の承認された1回用量は1mgである。
単回経口投与時の血清中未変化体濃度推移(平均±標準誤差)
単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量(mg)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0~10(ng・hr/mL)T1/2(hr)
26330.53.19
16.1.2 小児
小児患者(6歳5ヵ月~11歳10ヵ月)5例にドライシロップ剤20mg/kg(ツロブテロール塩酸塩0.02mg/kg)を空腹時単回経口投与したときの血中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
単回経口投与時の血中未変化体濃度推移(平均±標準誤差)
単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量(mg/kg)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
0.024.4613.56
16.3 分布
16.3.1 組織内分布
14C-ツロブテロール塩酸塩10mg/kgを経口投与したとき、組織内分布は、肝臓、消化管、腎臓で高濃度であり、肺にも若干の移行が認められた。また、気管では長時間にわたり一定量が持続した(ラット)。
16.3.2 血清蛋白結合率
ヒト血清での血清蛋白結合率は28.1%であった(in vitro)。
16.4 代謝
健康成人3例に錠剤(ツロブテロール塩酸塩1mg)を単回経口投与したときの尿中代謝物について検討した結果、未変化体、3-hydroxy体、4-hydroxy体、4-hydroxy-5methoxy体、5-hydroxy体及びそれらの抱合体が認められた。
16.5 排泄
健康成人男子に本剤1mg(1例)、2mg(3例)、4mg(3例)を経口投与した後の尿中未変化体の割合は48時間までにそれぞれ2.74%、4.14%、5.18%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カテコールアミン製剤
エピネフリン
イソプロテレノール等
[9.1.3参照]
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。本剤及びカテコールアミン製剤はともに交感神経刺激作用を持つ。
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン
ジプロフィリン等
[9.1.3、9.1.5、11.1.1参照]
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。本剤及びキサンチン誘導体はともに細胞内へのカリウム移行作用を持つ。
ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン
ヒドロコルチゾン等
[9.1.3、9.1.5、11.1.1参照]
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。ステロイド剤及び利尿剤は尿中へのカリウム排泄を増加させる。
利尿剤
トリクロルメチアジド
フロセミド
アセタゾラミド等
[9.1.3、9.1.5、11.1.1参照]
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。ステロイド剤及び利尿剤は尿中へのカリウム排泄を増加させる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.5、10.2参照]
注)発現頻度は、錠・ドライシロップに関する使用成績調査を含む

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満
過敏症そう痒感、発疹等
循環器心悸亢進、顔面紅潮等不整脈等
精神神経系振戦、めまい、頭痛等全身倦怠感、熱感、不眠等
消化器嘔気・悪心、胃不快感、食欲不振等下痢、嘔吐等
その他口渇CK上昇

注)発現頻度は、錠・ドライシロップに関する使用成績調査を含む

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