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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○気管支喘息
  • ○アレルギー性鼻炎

用法・用量

  • 通常、小児にはプランルカスト水和物として1日量7mg/kg(ドライシロップとして70mg/kg)を朝食後および夕食後の2回に分け、用時懸濁して経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。1日最高用量はプランルカスト水和物として10mg/kg(ドライシロップとして100mg/kg)とする。ただし、プランルカスト水和物として成人の通常の用量である450mg/日(ドライシロップとして4.5g/日)を超えないこと。
  • 体重別の標準投与量は、通常、下記の用量を1回量とし、1日2回、朝食後および夕食後に経口投与する。
    体重ドライシロップ1回量
    12kg以上18kg未満0.5g(プランルカスト水和物として50mg)
    18kg以上25kg未満0.7g(プランルカスト水和物として70mg)
    25kg以上35kg未満1.0g(プランルカスト水和物として100mg)
    35kg以上45kg未満1.4g(プランルカスト水和物として140mg)

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 長期ステロイド療法を受けている患者
本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<気管支喘息>
8.1 本剤は気管支拡張剤、ステロイド剤等と異なり、すでに起こっている喘息発作を緩解する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
8.2 本剤を投与中、大発作をみた場合は、気管支拡張剤あるいはステロイド剤を投与する必要がある。
<効能共通>
8.3 本剤投与によりステロイド維持量を減量し得た患者で、本剤の投与を中止する場合は、原疾患再発のおそれがあるので注意すること。
8.4 本剤を含めロイコトリエン拮抗剤使用時にChurg-Strauss症候群様の血管炎を生じたとの報告がある。これらの症状は、おおむね経口ステロイド剤の減量・中止時に生じている。本剤使用時は、特に好酸球数の推移及びしびれ、四肢脱力、発熱、関節痛、肺の浸潤影等の血管炎症状に注意すること。
8.5 他のロイコトリエン拮抗剤を投与した患者で、因果関係は明らかではないがうつ病、自殺念慮、自殺及び攻撃的行動を含む精神症状が報告されているので、本剤の投与にあたっては患者の状態を十分に観察すること。
8.6 本剤投与により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。特に、小児の通年性アレルギー性鼻炎については、臨床試験において、本剤群のプラセボ群に対する優越性は示されなかったため、患者の状態を観察し、有益性が認められない場合には漫然と投与しないこと。[17.1.6参照]
8.7 小児では一般に自覚症状を訴える能力が劣るので、本剤の投与に際しては、保護者等に対し、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡する等の適切な処置をするように注意を与えること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
健康成人6例に本剤2.25g(プランルカスト水和物225mg含有)を食後に単回経口投与すると、血漿中薬物濃度は約5時間で最高に達し、その濃度は859ng/mLで、血漿中半減期は約1.5時間であり、AUCは3,487ng・hr/mLである。
Tmax(hr)Cmax(ng/mL)AUC0-∞(ng・hr/mL)T1/2(hr)
5.17±0.41859±6503487±18071.48±0.30
平均値±標準偏差
16.1.2 小児気管支喘息患者
3~14歳の小児気管支喘息患者22例に本剤70mg/kg/日(プランルカスト水和物として7mg/kg/日)を最長8週間投与し、使用開始1週間以降の任意の時点で投与後1~3時間、4~6時間、8~10時間の血漿中薬物濃度を測定すると、血漿中薬物濃度は1~3時間で最高に達し、その後経時的に減少した。また、7歳未満(幼児期)と7歳以上(学童期)に分けて比較すると、両群の血漿中薬物濃度に差は認められなかった。
小児気管支喘息患者の薬物濃度(ng/mL)の推移
1~3時間4~6時間8~10時間
全例(22例)472±324305±19264±27
7歳未満(幼児期)477±114310±16168±32
7歳以上(学童期)466±497299±22660±22
平均値±標準偏差
16.1.3 母集団薬物動態(PPK)解析
(1)小児気管支喘息患者22例と健康成人6例(計175時点)を対象としたPPK解析により求めた吸収速度定数(ka)は0.493hr-1、みかけの分布容積(Vd/F)は1.53L/kg、成人の経口クリアランス(CL/F)は1.14L/hr/kg、小児のCL/Fは1.81L/hr/kgであり、CL/Fは小児の方が成人より1.59倍大きかった。
(2)小児気管支喘息患者22例と小児アレルギー性鼻炎患者76例(計192時点)を対象としたPPK解析の結果、CL/Fに影響を及ぼす共変量として年齢が認められ、3歳、7歳、14歳のCL/Fは、それぞれ1.77、1.47、0.944L/hr/kgと推定された。その他の共変量(性別、気管支喘息の罹患、アレルギー性鼻炎の罹患、気管支喘息とアレルギー性鼻炎の併発、総ビリルビン値の異常、血清クレアチニンの異常、テオフィリンの併用)は、CL/Fに影響を及ぼさなかった。
16.3 分布
ヒト血清に対する蛋白結合率は99.7~99.8%であり、その主結合蛋白はアルブミンである(in vitro、限外ろ過法)。
16.4 代謝
本剤は主として肝薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)で代謝される(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人5例にカプセル剤225mgを食後に単回経口投与すると、投与後72時間までに尿中及び糞中にそれぞれ投与量の0.24%及び98.9%が排泄される。血漿中、尿中及び糞中の主要代謝物は水酸化体で、尿中排泄物の大部分はそのグルクロン酸抱合体である。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 動物における薬物相互作用
カニクイザルでケトコナゾールとの併用により本剤の血中濃度が上昇(Cmaxが2.8倍、AUCが2倍)するとの報告がある。[10.2参照]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
主にCYP3A4によって代謝される薬剤本剤及びこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤はin vitro試験でCYP3A4により代謝され、これらの薬剤の代謝を競合的に阻害するとの報告がある。
CYP3A4を阻害する薬剤
イトラコナゾール
エリスロマイシン等
[16.7.1参照]
本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。in vitroin vivo試験でこれらの薬剤により本剤の代謝が阻害されるとの報告がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
血圧低下、意識障害、呼吸困難、発疹等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 白血球減少(頻度不明)
白血球減少(初期症状:発熱、咽頭痛、全身倦怠感等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
11.1.3 血小板減少(頻度不明)
血小板減少(初期症状:紫斑、鼻出血、歯肉出血等の出血傾向)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
11.1.4 肝機能障害
黄疸、AST・ALTの著しい上昇等を伴う肝機能障害(頻度不明)があらわれることがある。
11.1.5 間質性肺炎、好酸球性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増加等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
注):発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹、蕁麻疹等多形滲出性紅斑、そう痒等
精神神経系眠気めまい、けいれん、興奮、頭痛不眠、しびれ、ふるえ、不安、味覚異常
消化器嘔気、嘔吐、下痢胃部不快感、腹痛、便秘、口内炎食欲不振、胸やけ、腹部膨満感、舌炎、舌しびれ
循環器潮紅不整脈(頻脈・心房細動・期外収縮等)、動悸
肝臓AST・ALTの上昇等ビリルビン上昇アルカリホスファターゼ上昇
筋骨格系関節痛、筋肉痛、四肢痛、こわばり、CK上昇
泌尿器尿潜血、蛋白尿頻尿、BUN上昇尿量減少、排尿障害
その他出血、発熱、咽喉頭異常感、好酸球増多、尿沈渣陽性胸部絞扼感、浮腫、脱毛、倦怠感、生理不順、乳房腫脹・硬結、乳房痛、女性化乳房、トリグリセリド上昇、口渇、耳鳴

注):発現頻度は使用成績調査を含む。

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