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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法

用法・用量

  • 通常、成人及び13歳以上の小児にはガバペンチンとして初日1日量600mg、2日目1日量1200mgをそれぞれ3回に分割経口投与する。3日目以降は、維持量として1日量1200mg~1800mgを3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は2400mgまでとする。
  • 通常、3~12歳の幼児及び小児にはガバペンチンとして初日1日量10mg/kg、2日目1日量20mg/kgをそれぞれ3回に分割経口投与する。3日目以降は維持量として、3~4歳の幼児には1日量40mg/kg、5~12歳の幼児及び小児には1日量25~35mg/kgを3回に分割経口投与する。症状により適宜増減するが、1日最高投与量は50mg/kgまでとする。なお、いずれの時期における投与量についても、成人及び13歳以上の小児での投与量を超えないこととする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害患者[7.4、16.6.1参照]
9.2.2 血液透析患者[7.5、16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で、胎児・出生児に骨化遅延(マウス)、尿管拡張・腎盂拡張(ラット)、着床後胚死亡率の増加(ウサギ)が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中へ移行することが認められている。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児、新生児、乳児又は3歳未満の幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。なお、外国で実施された3~12歳の幼児及び小児患者を対象とした臨床試験では、本剤投与時の感情不安定、敵意、運動過多及び思考障害の発現率がプラセボ群と比較して、有意に高かったと報告されている。
9.7.2 腎機能障害のある小児患者及び透析を受けている小児患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多い。[16.6.4参照]

8.重要な基本的注意

8.1 連用中における投与量の急激な減量ないし投与の中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、最低1週間をかけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
8.2 本剤の投与により体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。特に、投与量の増加、あるいは長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。
8.3 傾眠、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.4 本剤の投与により、弱視、視覚異常、霧視、複視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[15.2.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤の品質は熱の影響を受けるので、高温での保存を避け、涼しいところで保存するよう指導すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は他の抗てんかん薬と併用して使用すること。国内臨床試験において、本剤単独投与での使用経験はない。
7.2 投与初期に傾眠、ふらつき等の症状があらわれることがあるので、投与初期においては傾眠、ふらつき等の発現に十分注意しながら用量を調節すること。
7.3 1日3回投与の場合に、各投与間隔は12時間を超えないものとする。
7.4 腎機能障害のある成人患者に対する本剤の投与
腎機能障害のある成人患者に本剤を投与する場合は、下表に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること。なお、ここで示している用法・用量は成人でのシミュレーション結果に基づくものであるので、腎機能低下者を対象とした国内外試験成績も踏まえて、患者ごとに慎重に観察しながら用法・用量を調節すること。[9.2.1、16.6.1参照]
クレアチニンクリアランス
(mL/min)
≧6030~5915~295~14
1日投与量
(mg/日)
600~2400400~1000200~500100~200
投与量初日1回200mg
1日3回
1回200mg
1日2回
1回200mg
1日1回
1回200mg
1日1回
維持量1回400mg
1日3回
1回300mg
1日2回
1回300mg
1日1回
1回300mg
2日1回
(クレアチニンクリアランスが5mL/minに近い患者では、1回200mg 2日に1回を考慮する)
1回600mg
1日3回
1回400mg
1日2回
1回400mg
1日1回
最高投与量1回800mg
1日3回
1回500mg
1日2回
1回500mg
1日1回
1回200mg
1日1回
(クレアチニンクリアランスが5mL/minに近い患者では、1回300mg 2日に1回を考慮する)
7.5 血液透析を受けている成人患者に対する本剤の投与
血液透析を受けている成人患者に本剤を投与する際、クレアチニンクリアランスが5mL/min以上の場合には、7.4の表の投与量に加え、血液透析を実施した後に本剤200mgを追加投与する。また、クレアチニンクリアランスが5mL/min未満の場合には、初日に200mgを単回投与したのち、血液透析を実施した後に本剤1回200、300又は400mgを追加投与する(それぞれクレアチニンクリアランス60mL/min以上の患者における1回400、600又は800mg 1日3回投与に相当)。なお、ここで示している用法・用量は、48時間ごとに4時間血液透析した場合の成人でのシミュレーション結果に基づくものであるので、腎機能低下者を対象とした国内外試験成績も踏まえて、患者ごとに慎重に観察しながら用法・用量を調節すること。[9.2.2、16.6.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に、ガバペンチン200、400、600及び800mg(各投与量6例)を空腹時に単回経口投与した時、投与後約3時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期は6~7時間であった。
投与量(mg)Cmax(μg/mL)AUC0-∞(μg・h/mL)Tmax(h)T1/2(h)
2002.48(21.4)22.64(10.3)3.0(30.0)6.47(43.0)
4002.94(30.8)27.20(27.8)3.1(35.5)6.67(27.3)
6004.31(16.3)44.12(14.4)3.0(20.0)6.13(21.9)
8005.23(16.6)52.33(17.5)3.3(30.3)6.99(25.8)
各投与量6例、平均値(変動係数%)Cmax:最高血漿中濃度AUC0-∞:血漿中濃度-時間曲線下面積Tmax:最高血漿中濃度到達時間T1/2:血漿中濃度半減期
16.1.2 反復投与
健康成人(各投与量6例)にガバペンチンを1回600及び800mg 1日3回6日間反復経口投与した時、投与後2日までに定常状態に達し、最終投与後の消失半減期の平均値(変動係数%)はそれぞれ5.38時間(11.9)及び5.87時間(12.3)であった。
16.2 吸収
16.2.1 生物学的同等性
アジア人健康成人26例にガバペンチン200mg(シロップ又は錠)を空腹時単回投与したとき、ガバペンチンの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は以下のとおりであった。ガバペンシロップ200mgとガバペン錠200mgは生物学的に同等であることが確認された。
剤形Cmax(μg/mL)AUC0-∞(μg・h/mL)Tmax(h)T1/2(h)
シロップ2.33(36)20.9(19)2.15(57)6.04(16)
2.13(27)21.3(16)2.58(47)5.98(17)
幾何平均比a)
(90%信頼区間)
1.09
(0.98、1.22)
0.98
(0.91、1.07)
平均値(変動係数%)a:シロップ/錠
16.2.2 食事の影響
健康成人19例において、絶食時及び食後にガバペンチン400mgを錠剤として単回経口投与した時のCmaxはそれぞれ3.650及び3.800μg/mL、AUC0-48は35.41及び35.27μg・h/mLであった。絶食時及び食後投与後の薬物動態に差は認められなかった。
16.3 分布
16.3.1 健康成人12例を対象にガバペンチン150mgを静脈内単回投与した時の分布容積の平均値(変動係数%)は、57.7L(10.9)であり、ほぼ体水分量と一致した。ガバペンチンは血球にも移行し、血漿中濃度に対する全血中濃度の比は、0.83であった(外国人データ)。
16.3.2 てんかん患者において、定常状態の投与前値(トラフ値)ではガバペンチンの脳脊髄液中濃度/血漿中濃度比が約20%であった(外国人データ)。
16.3.3 ガバペンチンの血漿蛋白結合率は、2.0~10.0μg/mLの血漿中濃度範囲において3%未満であった(in vitro試験)。
16.4 代謝
16.4.1 ガバペンチンは、ほとんど代謝を受けない。ガバペンチンは、薬物代謝酵素を誘導しない。
16.4.2 in vitro試験において、ガバペンチン171μg/mL(1mM、3600mg/日投与時の定常状態のCmaxの約16倍)でCYP2A6にわずかな阻害(14~30%)が認められた。CYP1A2、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4に対する阻害は認められなかった。
16.5 排泄
16.5.1 健康成人12例を対象に、ガバペンチン150mgを静脈内単回投与した時の全身クリアランスの平均値(変動係数%)は、116.2mL/min(9.9)で、糸球体ろ過速度と一致した。この時の未変化体の尿中排泄率はほぼ100%であった(外国人データ)。
16.5.2 健康成人(各投与量6例)にガバペンチンを空腹時に単回経口投与した時の尿中排泄率の平均値(変動係数%)は、投与量200、400、600及び800mgで、それぞれ70.1(11.0)、42.1(30.2)、46.4(14.7)及び41.2%(15.5)であった。
16.5.3 健康成人(各投与量6例)に、ガバペンチンを1回600及び800mg 1日3回反復経口投与したところ、累積尿中排泄率は投与後2日までにほぼ一定となった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者(成人)
(1)腎機能の異なる被験者20例を対象に、ガバペンチン400mgを単回経口投与した時、腎機能の低下に従って消失半減期が延長しAUC0-∞が増加した(外国人データ)。
クレアチニンクリアランスCmax(μg/mL)AUC0-∞(μg・h/mL)Tmax(h)T1/2(h)CLr(mL/min)
>60mL/min(n=6)3.17(28.4)37.8(27.4)4.5(18.9)6.581.7(32.4)
30-60mL/min(n=6)3.52(32.2)73.5(31.9)5.1(47.1)12.844.7(19.7)
<30mL/min(n=8)4.93(40.5)551(103)7.1(45.6)52.09.0(46.9)
投与量:400mg(単回)、平均値(変動係数%)CLr:腎クリアランス
(2)腎機能の異なる被験者8例(クレアチニンクリアランス:5.50~41.4mL/min)を対象に、ガバペンチン400mgを単回経口投与し、国内健康成人男性被験者(クレアチニンクリアランス≧60mL/min)を対象とした薬物動態試験(19例)及び外国における腎機能の薬物動態に及ぼす影響を検討した試験の結果(クレアチニンクリアランス≧5mL/min、57例)と合わせて評価した。国内試験における腎機能低下者(クレアチニンクリアランス≦59mL/min)のCmaxは、外国試験と比較して高い傾向を示したが、AUC0-∞は外国試験と類似した。
CLCR:クレアチニンクリアランス
b:クレアチニンクリアランスは、24時間クレアチニンクリアランスを用いた。ただし国内健康成人男性被験者(クレアチニンクリアランス≧60mL/min)を対象とした薬物動態試験のデータに関しては、Cockcroft and Gaultの換算式を用いた。
(3)腎機能障害のある患者に投与した時の本薬の血漿中濃度シミュレーション結果
被験者838例(うち日本人146例)から構築した母集団薬物動態モデルより算出した腎機能障害患者(CLCR:5~59mL/min)に[7.用法及び用量に関連する注意]に従って投与した時の推定血漿中ガバペンチン濃度推移(腎機能のみを変動要因としたシミュレーション)は、CLCRが5mL/minの被験者ではCLCR60~120mL/minの被験者に投与した時よりも高い傾向が認められたが、それ以外の腎機能障害の患者ではCLCRが60~120mL/minの被験者に投与した時とほぼ一致した。[7.4、9.2.1参照]
16.6.2 血液透析患者(成人)
(1)無尿症患者11例にガバペンチン400mgを単回経口投与した時、3時間の血液透析により血漿中ガバペンチン濃度は約39%減少した。その時の透析クリアランスは142mL/minであった(外国人データ)。
(2)週3回の血液透析を受けている日本人てんかん患者1例(CLCR=7.49mL/min)にガバペンチンを1回300mg 1日2回投与したときの血漿中ガバペンチン濃度の実測値は、母集団薬物動態モデルより算出した予測値と比較して高かった。
(3)血液透析を受けている患者に投与した時の本薬の血漿中濃度シミュレーション結果
被験者838例(うち日本人146例)から構築した母集団薬物動態モデル及び透析クリアランス(142mL/min)より算出した透析患者に[7.用法及び用量に関連する注意]に従って投与した時の推定血漿中ガバペンチン濃度推移(腎機能のみを変動要因としたシミュレーション)は、CLCRが60~120mL/minの被験者に投与した時とほぼ一致した。[7.5、9.2.2、13.2参照]
16.6.3 小児
1ヵ月~12歳の健康な小児に、ガバペンチン約10mg/kgを単回経口投与した時、5歳未満の小児におけるAUC0-∞は5歳以上と比較して約30%低かった(外国人データ)。
5歳未満
27例
5歳以上
21例
Cmax(μg/mL)3.74(33.5)4.52(26.5)
AUC0-∞(μg・h/mL)25.6(40.4)36.0(26.1)
Tmax(h)2.1(40.6)2.5(36.8)
T1/2(h)4.3(39.2)4.7(12.9)
平均値(変動係数%)Cmax:最高血漿中濃度AUC0-∞:血漿中濃度-時間曲線下面積Tmax:最高血漿中濃度到達時間T1/2:血漿中濃度半減期
16.6.4 高齢者
年齢が20~80歳の健康被験者36例にガバペンチン400mgを単回経口投与した時のクリアランスは、加齢とともに低下した。加齢に伴うクリアランスの低下は腎機能の低下によるものと考えられた(外国人データ)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 制酸剤
健康成人16例を対象に制酸剤(水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウムを含有)及びガバペンチン(400mg)を同時に単回経口投与した時、ガバペンチンのCmax及びAUC0-∞は、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ17及び20%減少した。ガバペンチンを制酸剤投与前2時間に投与した時のガバペンチンのCmax及びAUC0-∞は、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ12及び19%減少した。ガバペンチンを制酸剤投与後2時間に投与した時のガバペンチンのCmax及びAUC0-∞は、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ5及び11%減少した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 フェニトイン
フェニトイン単剤療法中のてんかん患者8例を対象にガバペンチンを反復経口投与(1回400mg 1日3回投与)した時、ガバペンチンはフェニトインの血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またフェニトインもガバペンチンの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.3 カルバマゼピン
カルバマゼピン単剤療法中のてんかん患者12例を対象にガバペンチンを反復経口投与(1回400mg 1日3回投与)した時、ガバペンチンはカルバマゼピン及びその代謝物(10,11-エポキシド体)の血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またカルバマゼピンもガバペンチンの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.4 バルプロ酸
バルプロ酸単剤療法中のてんかん患者14例を対象にガバペンチンを反復経口投与(1回400mg 1日3回投与)した時、ガバペンチンはバルプロ酸の血清中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またバルプロ酸もガバペンチンの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.5 フェノバルビタール
健康成人14例を対象にフェノバルビタール(90mg/日)及びガバペンチン(1回300mg 1日3回投与)を反復経口投与した時、ガバペンチンはフェノバルビタールの血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またフェノバルビタールもガバペンチンの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.6 モルヒネ
健康成人12例を対象に、モルヒネ(徐放性カプセル60mg単回投与)をガバペンチン投与(600mg単回投与)の2時間前に投与した時、ガバペンチンのCmax及びAUCは、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ24%及び44%増加したとの文献報告がある。モルヒネの薬物動態パラメータは、モルヒネ投与の2時間後にガバペンチンを投与しても影響を受けなかった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.7 プロベネシド
健康成人12例を対象に、プロベネシド(1000mg単回投与)をガバペンチン投与(200mg単回投与)の1時間前に投与した時、ガバペンチンのCmax及びAUC0-∞は、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ9.2%及び12.7%増加し、プロベネシドはガバペンチンの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.8 シメチジン
健康成人12例を対象にシメチジン(1回300mg 1日4回投与)及びガバペンチン(400mg)を同時に単回経口投与した時、ガバペンチンのCmax及びAUC0-∞は、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ6%減少及び17%増加したが、この差は臨床上問題となる差ではないと考えられた(外国人データ)。
16.7.9 経口避妊薬(ノルエチステロン及びエチニルエストラジオールの合剤)
健康成人女性13例を対象に経口避妊薬(ノルエチステロン2.5mg及びエチニルエストラジオール50μgの合剤1日1回投与)とガバペンチン(1回400mg 1日3回投与)を同時に経口投与した時、ガバペンチン併用時のノルエチステロンのCmax及びAUC0-24は、ガバペンチン非併用時と比較してそれぞれ13%及び3%増加し、ガバペンチンはノルエチステロンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、ガバペンチン併用時のエチニルエストラジオールのCmax及びAUC0-24は、ガバペンチン非併用時と比較してそれぞれ9%及び6%増加し、ガバペンチンはエチニルエストラジオールの薬物動態に影響を及ぼさなかった(外国人データ)。
16.7.10 ナプロキセン
健康成人18例を対象に、ナプロキセン(250mg)及びガバペンチン(125mg)を同時に単回経口投与した時、ナプロキセンのCmax及びAUC0-∞はナプロキセン単独投与と比較してそれぞれ1%増加及び1.9%減少し、ガバペンチンはナプロキセンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
ナプロキセン併用時のガバペンチンのCmax及びAUC0-∞は、ガバペンチン単独投与と比較してそれぞれ14%及び12%増加し、この差は臨床上問題となる差ではないと考えられた(外国人データ)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
制酸剤
(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム)
[16.7.1参照]
同時に投与することにより、ガバペンチンの最高血漿中濃度(Cmax)が17%及び血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)が20%低下した。制酸剤服用後少なくとも2時間以降に本剤を服用することが望ましい。機序不明
オピオイド系鎮痛剤
モルヒネ
[16.7.6参照]
傾眠、鎮静、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状に注意すること。
必要に応じて本剤又はオピオイド系鎮痛剤の用量を減量すること。
モルヒネとの併用により、ガバペンチンのCmaxが24%、AUCが44%それぞれ増加したとの報告がある。
機序不明

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 急性腎障害(頻度不明)
11.1.2 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.3 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害等の臓器障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
11.1.4 肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.6 アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(血管性浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

3%以上3%未満頻度不明
精神・神経系傾眠、浮動性めまい、頭痛痙攣、てんかん増悪、失調、会話障害、感覚減退、記憶障害、振戦、体位性めまい、易刺激性、錯乱状態、神経過敏、不眠、不安、感情不安定、激越、攻撃性、チック運動障害、幻覚、ミオクローヌス、意識消失
複視眼振、眼の異常感、霧視弱視、視覚異常
皮膚脱毛、発疹、湿疹、じん麻疹、そう痒多形紅斑
消化器悪心、嘔吐、上腹部痛、食欲減退、食欲不振、便秘、消化不良、下痢、流涎過多、食欲亢進
血液白血球数減少、白血球数増加、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、好中球数減少、好塩基球数増加、単球数増加、好酸球数増加、血小板数減少
循環器高血圧、動悸
泌尿・生殖器尿失禁、尿蛋白増加、勃起機能不全性欲変化、射精障害、無オルガズム症
肝臓AST増加、ALT増加、Al-P増加、γ-GTP増加
その他CK増加、サイロキシン減少、抗核因子陽性倦怠感、関節痛、胸痛、発熱、無力症、顔面浮腫、回転性めまい、呼吸困難、背部痛、体重増加、鼻炎、耳鳴、異常歩行、LDH増加、尿酸減少、血糖増加、血糖減少、転倒・転落、鼻咽頭炎血管浮腫、浮腫、膵炎、低ナトリウム血症
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