薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アルコール MAO阻害剤 中枢神経抑制剤 抗ヒスタミン剤 ベンゾジアゼピン系薬剤 麻薬系鎮痛剤等 | 鎮静、傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれるおそれがある。 | 相互に中枢神経抑制作用が増強される可能性が考えられる。 |
ベンゾジアゼピン系薬剤 | 循環虚脱を発現する危険性が高まり、重度の循環虚脱から心停止、呼吸停止に至るおそれがある。 | 心循環系の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
抗コリン作用を有する薬剤 | 抗コリン作用を増強するおそれがある。 | 共に抗コリン作用を有する。 |
降圧剤 | 血圧低下、起立性低血圧があらわれるおそれがある。 | 本剤のα受容体遮断作用により降圧剤の作用を増強する可能性が考えられる。 |
呼吸抑制作用を有する薬剤 | 呼吸抑制作用を増強するおそれがある。 | 共に呼吸抑制作用を有する。 |
リチウム製剤 | 悪性症候群発現の危険性が増加するとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
バルプロ酸 | てんかん発作、せん妄があらわれたとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
CYP3A4を誘導する薬剤 リファンピシン カルバマゼピン フェニトイン等 [16.7参照] | 本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱されるおそれがある。 なお、喫煙については、喫煙の中止により本剤の血中濃度が増加する可能性がある。 | これらの薬剤はCYP3A4を誘導することから本剤の代謝が促進されると考えられる。 |
CYP1A2を誘導する薬剤 オメプラゾール ニコチン(喫煙)等 | 本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱されるおそれがある。 なお、喫煙については、喫煙の中止により本剤の血中濃度が増加する可能性がある。 | これらの薬剤はCYP1A2を誘導することから本剤の代謝が促進されると考えられる。 なお、喫煙については、喫煙の中止によりCYP1A2活性が低下し、本剤の代謝が低下する可能性がある。 |
CYP1A2を阻害する薬剤 フルボキサミン シプロフロキサシン [16.7参照] | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、併用する場合は用量に注意すること。 | これらの薬剤はCYP1A2を阻害することから本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
カフェイン | カフェインの摂取により本剤の血中濃度が上昇し、5日間カフェインの摂取を中止すると、本剤の血中濃度が50%減少したとの報告がある。 | これらの薬剤はCYP1A2を阻害することから本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
CYP3A4を阻害する薬剤 エリスロマイシン シメチジン アゾール系抗真菌剤 イトラコナゾール ボリコナゾール等 HIVプロテアーゼ阻害剤 | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、併用する場合は用量に注意すること。 | これらの薬剤はCYP3A4を阻害することから本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
セルトラリン | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、併用する場合は用量に注意すること。 | CYP3A4の競合により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
パロキセチン | 併用中の患者において、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 | 代謝酵素の抑制又は競合により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
QTを延長させる又は電解質異常を引き起こすことが知られている薬剤 | QT延長が起こるおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。 |
アドレナリン含有歯科麻酔剤 リドカイン・アドレナリン | 重篤な血圧低下を起こすおそれがある。 | 本剤のα受容体遮断作用によりβ受容体刺激作用が優位となり、血圧上昇作用が減弱し、アドレナリンの昇圧作用が反転するおそれがある。 |