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ボスミン外用液0.1%

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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○下記疾患に基づく気管支痙攣の緩解

    • 気管支喘息、百日咳
  • ○局所麻酔薬の作用延長(粘膜面の表面麻酔に限る)
  • ○手術時の局所出血の予防と治療
  • ○耳鼻咽喉科領域における局所出血
  • ○耳鼻咽喉科領域における粘膜の充血・腫脹
  • ○外創における局所出血

用法・用量

  • <気管支喘息および百日咳に基づく気管支痙攣の緩解>

    • 通常5~10倍に希釈して吸入する。この場合、1回の投与量はアドレナリンとして0.3mg以内とすること。2~5分間たって効果が不十分な場合でも、前記の投与をもう一度行うのを限度とする。続けて用いる必要がある場合でも、少なくとも4~6時間の間隔をおくこと。
  • <局所麻酔薬の作用延長>

    • 血管収縮薬未添加の局所麻酔薬10mLに1~2滴(アドレナリン濃度1:10~20万)の割合に添加して用いる。
  • <手術時の局所出血の予防と治療、耳鼻咽喉科領域における局所出血、耳鼻咽喉科領域における粘膜の充血・腫脹、外創における局所出血>

    • 通常本剤(アドレナリン0.1%溶液)をそのままか、あるいは5~10倍希釈液を、直接塗布、点鼻もしくは噴霧するか、またはタンポンとして用いる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <用法共通>

    • 2.1 ブチロフェノン系・フェノチアジン系等の抗精神病薬、α遮断薬を投与中の患者[10.1参照]
    • 2.2 イソプレナリン塩酸塩、ノルアドレナリン等のカテコールアミン製剤、アドレナリン作動薬を投与中の患者(ただし、緊急時はこの限りでない。)[10.1参照]
  • <眼周囲部等への使用時>

    • 2.3 狭隅角や前房が浅いなど眼圧上昇の素因のある患者[閉塞隅角緑内障患者の発作を誘発することがある。][8.4参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 交感神経作動薬に対し過敏な反応を示す患者
アドレナリン受容体が本剤に対し高い感受性を示すおそれがある。
9.1.3 肺気腫のある患者
肺循環障害を増悪させ、右心系への負荷が過重となり、右心不全に陥るおそれがある。
9.1.4 甲状腺機能亢進症の患者
頻脈、心房細動がみられることがあり、本剤の投与により悪化するおそれがある。
9.1.5 高血圧の患者
本剤の血管収縮作用により、急激な血圧上昇があらわれるおそれがある。
9.1.6 心疾患のある患者
本剤のβ刺激作用により、心疾患を悪化させるおそれがある。
9.1.7 糖尿病の患者
肝におけるグリコーゲン分解の促進や、インスリン分泌の抑制により、高血糖を招くおそれがある。
9.1.8 動脈硬化症の患者
本剤の血管収縮作用により、閉塞性血管障害が促進されるおそれがある。
9.1.9 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は、血清カリウム値の低下による心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦、妊娠している可能性のある女性又は産婦には投与しないことが望ましい。胎児の酸素欠乏をもたらしたり、分娩第二期を遅延するおそれがある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。小児等では全身の副作用が起こりやすい。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の作用に対する感受性が高いことがある。

8.重要な基本的注意

<吸入時>
8.1 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止があらわれるおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので十分に注意すること。
8.2 用法及び用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。
8.3 患者に対し、次の点を指導し理解させること。また、その他必要と考えられる注意を与えること。[7.参照]
・本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性のあること。
・吸入後2~5分間たって効果が不十分な場合でも、投与はもう一度行うことを限度とすること。続けて用いる必要がある場合は、少なくとも4~6時間の間隔をおくこと。
・発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めること。
<眼周囲部等への使用時>
8.4 隅角の所見が未確定のまま投与しないこと。[2.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 投与経路
本剤は注射又は点眼には使用しないこと。
14.1.2 保存時
変色したり、あるいは沈殿を生じたものは使用しないこと。
14.2 薬剤交付時の注意
医師・薬剤師の指導により使用すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<吸入時>
本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現するおそれがあるため、アドレナリンとして1回0.3mg以内投与の用法及び用量を守ること。[8.3参照]

16.薬物動態

16.4 代謝
アドレナリンは交感神経細胞内に取り込まれるかあるいは組織内で主としてカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ、モノアミンオキシダーゼによって速やかにメタネフリン、そのグルクロン酸及び硫酸抱合体、3-メトキシ-4-ヒドロキシマンデル酸等に代謝され、不活化される。
16.5 排泄
アドレナリンは組織に取り込まれ代謝されたのち、大部分は代謝物として尿中に排泄される。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗精神病薬
ブチロフェノン系薬剤
(セレネース、トロペロン等)
フェノチアジン系薬剤
(ウインタミン等)
イミノジベンジル系薬剤
(クレミン等)
ゾテピン
(ロドピン)
セロトニン・ドパミン拮抗薬
(リスパダール等)
多元受容体標的化抗精神病薬
(セロクエル等)
ドパミン受容体部分作動薬
(エビリファイ)
α遮断薬
[2.1参照]
本剤の昇圧作用の反転により、低血圧があらわれることがある。これらの薬剤のα遮断作用により、本剤のβ刺激作用が優位になると考えられている。
カテコールアミン製剤
イソプレナリン塩酸塩
(プロタノール等)
ノルアドレナリン
(ノルアドリナリン)

アドレナリン作動薬
β刺激薬
(ベネトリン等)
エフェドリン
(エフェドリン)
メチルエフェドリン
(メチエフ等)

[2.2参照]
不整脈、場合により心停止があらわれることがある。
蘇生等の緊急時以外には併用しないこと。
これらの薬剤のβ刺激作用により、交感神経興奮作用が増強すると考えられている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ハロゲン含有吸入麻酔薬
ハロタン注1)
イソフルラン注2)
セボフルラン注3)
デスフルラン注4)
頻脈、心室細動発現の危険性が増大する。これらの薬剤により、心筋のカテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
モノアミン酸化酵素阻害薬本剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。本剤の代謝酵素を阻害することにより、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
三環系抗うつ薬
イミプラミン
アミトリプチリン

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)
ミルナシプラン等
その他の抗うつ薬
マプロチリン等
本剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。アドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを遮断し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている。
メチルフェニデート本剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。アドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを遮断し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている。
分娩促進薬
オキシトシン等
バッカクアルカロイド類
エルゴタミン等
本剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。これらの薬剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用を増強すると考えられている。
ジギタリス製剤異所性不整脈があらわれることがある。ともに異所性刺激能を有し、不整脈発現の可能性が高くなると考えられている。
キニジン心室細動があらわれることがある。相互に心筋に対する作用を増強すると考えられている。
甲状腺製剤
チロキシン等
冠不全発作があらわれることがある。甲状腺ホルモンは心筋のβ受容体を増加させるため、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
非選択性β遮断薬
プロプラノロール
カルベジロール等
(1)相互の薬剤の効果が減弱する。
(2)血圧上昇、徐脈があらわれることがある。
(1)これらの薬剤のβ遮断作用により本剤の作用が抑制される。また、本剤のβ刺激作用により、これらの薬剤の作用が抑制される。
(2)これらの薬剤のβ遮断作用により、本剤のα刺激作用が優位になると考えられている。
血糖降下薬
インスリン等
血糖降下薬の作用を減弱させることがある。本剤の血糖上昇作用によると考えられている。
ブロモクリプチン血圧上昇、頭痛、痙攣等があらわれることがある。機序は明らかではないが、本剤の血管収縮作用、血圧上昇作用に影響を及ぼすと考えられている。
利尿剤
チアジド系利尿剤
トリクロルメチアジド
ヒドロクロロチアジド

チアジド系類似剤
インダパミド等
ループ利尿剤
フロセミド等
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
[11.1.2参照]
本剤の作用が減弱することがある。また、低カリウム血症による不整脈があらわれるおそれがある。
手術前の患者に使用する場合、利尿剤の一時休薬等を行うこと。
本剤の血管反応性を低下させることがある。また、血清カリウム値の低下を増強させると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<用法共通>
11.1.1 全身性の症状(頻度不明)
肺水腫等があらわれることがある。全身性の症状があらわれた場合には投与を中止すること。
<吸入時>
11.1.2 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿薬の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.9、10.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
循環器心悸亢進、血圧変動、顔面潮紅・蒼白
精神神経系頭痛、振戦、発汗、神経過敏
消化器悪心
過敏症発疹等
呼吸器気道刺激症状(吸入時)
結膜・眼瞼・目のまわり等の過敏症状、結膜充血、眼痛
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