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コルヒチン錠0.5mg「タカタ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○痛風発作の緩解及び予防
  • ○家族性地中海熱

用法・用量

  • <痛風発作の緩解及び予防>

    • 通常、成人にはコルヒチンとして1日3~4mgを6~8回に分割経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
      発病予防には通常、成人にはコルヒチンとして1日0.5~1mg、発作予感時には1回0.5mgを経口投与する。
  • <家族性地中海熱>

    • 通常、成人にはコルヒチンとして1日0.5mgを1回又は2回に分けて経口投与する。
      なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最大投与量は1.5mgまでとする。
    • 通常、小児にはコルヒチンとして1日0.01~0.02mg/kgを1回又は2回に分けて経口投与する。
      なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最大投与量は0.03mg/kgまでとし、かつ成人の1日最大投与量を超えないこととする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <効能共通>

    • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    • 2.2 肝臓又は腎臓に障害のある患者で、肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤又はP糖蛋白を阻害する薬剤を服用中の患者[9.2.1、9.3.1、10.2参照]
  • <痛風発作の緩解及び予防>

    • 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 衰弱の著しい患者(特に腎疾患、胃腸疾患、心疾患を有する患者)
腎疾患、胃腸疾患、心疾患を悪化させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤又はP糖蛋白を阻害する薬剤を服用中の腎機能障害患者
投与しないこと。[2.2、10.2参照]
9.2.2 9.2.1に述べた併用薬を服用していない腎機能障害患者
投与する場合には、ごく少量から開始すること。本剤の血漿中濃度が上昇し、早期に重篤な副作用があらわれるおそれがある。[16.1.3、16.5.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤又はP糖蛋白を阻害する薬剤を服用中の肝機能障害患者
投与しないこと。[2.2、10.2参照]
9.3.2 9.3.1に述べた併用薬を服用していない肝機能障害患者
投与する場合には、ごく少量から開始すること。本剤の血漿中濃度が上昇し、早期に重篤な副作用があらわれるおそれがある。[16.1.4参照]
9.5 妊婦
<痛風発作の緩解及び予防>
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。マウスに単回腹腔内投与した試験において、最低投与量の4.9mg(体重60kgのヒトに換算した用量)相当から用量依存的な催奇形性(髄膜脳瘤、小眼、無眼等)が報告されている。[2.3参照]
<家族性地中海熱>
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中に本剤を服用した家族性地中海熱の患者において明確な催奇形性を示唆する報告はないが、ヒトでの使用経験は限られている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。[16.6.2参照]
9.7 小児等
<痛風発作の緩解及び予防>
9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
<家族性地中海熱>
9.7.2 家族性地中海熱では、2歳未満の小児に投与した事例は報告されていない。
9.8 高齢者
用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。高齢者を対象とした薬物動態試験で、高い血中濃度が持続する傾向が認められている。[16.1.2参照]

8.重要な基本的注意

血液障害、腎障害、肝障害、横紋筋融解症、ミオパチー、末梢神経障害等があらわれることがあるので、投与中はこれらの異常の有無を定期的な血液検査、生化学検査、尿検査等を施行して注意深く観察すること。[11.1.1-11.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。

7.用法及び用量に関連する注意

<痛風発作の緩解及び予防>
7.1 痛風発作の発現後、服用開始が早いほど効果的である。
7.2 大量使用又は誤用により、服用後数時間以内に急性中毒症状があらわれることがあるので、用法及び用量を厳守し、次の事項に注意すること。[13.1、15.1.1参照]
・痛風発作の治療には1回0.5mgを投与し、疼痛発作が緩解するまで3~4時間ごとに投与する。投与量の増加に伴い、下痢等の胃腸障害の発現が増加するため、1日量は1.8mgまでの投与にとどめることが望ましい。
・発作3~4時間前に先行する予兆を感知したらできるだけ早く服用することが望ましい。
7.3 長期間にわたる痛風発作の予防的投与は、血液障害、生殖器障害、肝・腎障害、脱毛等重篤な副作用発現の可能性があり、有用性が少なくすすめられない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人(外国人データ)
表16-1 薬物動態パラメータ(健康成人、単回経口投与)
投与量(mg)nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-48(ng・hr/mL)
165.64±1.371.01±0.5647.9±12.2
(測定法:RIA)(mean±S.D.)
16.1.2 高齢者
6例の健康成人男性と4例の高齢女性に1mg単回経口投与時の血清中濃度(mean±S.D.)はそれぞれ5.5±1.4ng/mL、12±4ng/mLと高齢者で高い濃度を示し、また高齢者でピーク到達時間の延長傾向がみられた(外国人データ)。[9.8参照]
16.1.3 腎障害患者
4例の腎機能正常患者及び4例の腎機能障害患者(血液透析患者3例及びクレアチニンクリアランス15mL/min患者1例)に1mg単回経口投与したときの血漿中濃度半減期(mean±S.D.)はそれぞれ4.4±1.0hr、18.8±1.2hrであった(外国人データ)。[9.2.2、16.5.2参照]
16.1.4 肝障害患者
8例の肝障害を有する患者に1mg単回経口投与時のCmax(mean±S.D.)は3.60±1.04ng/mL、Tmax(mean±S.D.)は2.16±0.34hrであった(外国人データ)。[9.3.2参照]
16.2 吸収
生物学的利用率(mean±S.D.):37±12%
16.3 分布
分布容積(Vd/F)4.87L/kg:1mg単回経口投与(外国人データ)
16.4 代謝
消化管より吸収された後、一部は肝臓で脱アセチル化を受ける。大部分の未変化体と代謝物は腸肝循環する。
16.5 排泄
16.5.1 部位:胆汁中及び尿中
16.5.2 総クリアランス
(1mg単回経口投与 外国人データ)
腎機能正常患者:0.726L/hr/kg
腎機能障害患者:0.168L/hr/kg[9.2.2、16.1.3参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 妊婦への投与
胎盤通過性:胎盤を通過し、新生児の臍帯血からも検出された(外国人データ)。
16.6.2 授乳婦への投与時のデータ
乳汁移行:コルヒチン1~1.5mg/日を服用中の家族性地中海熱の患者(4例)における乳汁中濃度は1.9~8.6ng/mLであり、血漿中濃度と同様に推移した。乳児の平均母乳摂取量を150mL/kgと仮定すると、コルヒチンの乳児1日摂取量は1.29μg/kg(成人の約10%)と推定される。[9.6参照]
16.6.3 腎不全患者への投与時のデータ
血液透析:透析されない(外国人データ)。
16.8 その他
16.8.1 作用持続時間:3~4時間

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
肝代謝酵素CYP3A4を阻害する薬剤等[2.2、9.2.1、9.3.1参照]
強く阻害する薬剤
アタザナビル、
クラリスロマイシン、
イトラコナゾール、
リトナビルを含有する製剤、
ダルナビルを含有する製剤、
コビシスタットを含有する製剤、
エンシトレルビル
中等度阻害する薬剤
アプレピタント、
ジルチアゼム、
エリスロマイシン、
フルコナゾール、
ホスアンプレナビル、
ベラパミル
グレープフルーツジュース
本剤の作用が増強することがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
なお、肝臓又は腎臓に障害のある患者には肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤は投与しないこと。
肝代謝酵素CYP3A4を阻害することにより本剤の血中濃度を上昇させることがある。
P糖蛋白を阻害する薬剤[2.2、9.2.1、9.3.1参照]
シクロスポリン
本剤の作用が増強することがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
なお、肝臓又は腎臓に障害のある患者には投与しないこと。
P糖蛋白の活性を阻害することにより本剤の血中濃度を上昇させることがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 再生不良性貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少(頻度不明)[8.参照]
11.1.2 横紋筋融解症、ミオパチー(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。また、筋肉痛、筋力低下、CK上昇等を伴うミオパチーがあらわれることがある。[8.参照]
11.1.3 末梢神経障害(頻度不明)[8.参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症全身のそう痒、発疹、発熱
消化器下痢、悪心・嘔吐、腹痛、腹部疝痛
腎臓BUN上昇、クレアチニン上昇、尿蛋白陽性、血尿、乏尿
肝臓肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇)、Al-P上昇
その他脱力感、脱毛
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