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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
  • ○静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

用法・用量

  • <非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>

    • 通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。
      なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg 1日2回投与へ減量する。
  • <静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

    • 通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

禁忌 

【警告】

  • <効能共通>

    • 1.1 本剤の投与により出血が発現し、重篤な出血の場合には、死亡に至るおそれがある。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤投与の適否を慎重に判断すること。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されていないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[2.2、2.3、7.1、7.2、8.1、8.2、8.11、9.1.1、9.1.2、9.2.2、9.2.4、13.1、13.2参照]
  • <静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

    • 1.2 脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。静脈血栓塞栓症を発症した患者が、硬膜外カテーテル留置中、もしくは脊椎・硬膜外麻酔又は腰椎穿刺後日の浅い場合は、本剤の投与を控えること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <効能共通>

    • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    • 2.2 臨床的に問題となる出血症状のある患者[出血を助長するおそれがある。][1.1、8.1、8.2参照]
    • 2.3 血液凝固異常及び臨床的に重要な出血リスクを有する肝疾患患者[出血の危険性が増大するおそれがある。][1.1参照]
  • <非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>

    • 2.4 腎不全(クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/min未満)の患者[9.2.1参照]
  • <静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

    • 2.5 重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)の患者[9.2.3参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 出血のリスクが高い患者(先天性あるいは後天性出血性疾患、活動性の潰瘍性消化管疾患、細菌性心内膜炎、血小板減少症、血小板疾患、活動性悪性腫瘍、出血性脳卒中の既往、コントロール不良の重度の高血圧症、脳・脊髄・眼科領域の最近の手術歴等を有する患者)
出血の危険性が増大するおそれがある。[1.1参照]
9.1.2 低体重の患者
出血の危険性が増大するおそれがある。[1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
9.2.1 腎不全(CLcr 15mL/min未満)の患者
投与しないこと。腎不全(CLcr 15mL/min未満)の患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[2.4参照]
9.2.2 腎障害(CLcr 15~50mL/min)のある患者
出血の危険性が増大するおそれがある。[1.1参照]
<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
9.2.3 重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)のある患者
投与しないこと。重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[2.5参照]
9.2.4 腎障害(CLcr 30~50mL/min)のある患者
出血の危険性が増大するおそれがある。[1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝障害のある患者
重度の肝障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ラット及びウサギ)で胎児への移行が認められている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に腎機能が低下し本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。非弁膜症性心房細動患者に対して本剤を投与する場合、特に80歳以上の患者に対しては、腎機能低下(血清クレアチニン1.5mg/dL以上)及び体重(60kg以下)に応じて本剤を減量すること。[7.1、16.6.3参照]

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 凝固能検査(プロトロンビン時間(PT)、国際標準比(INR)、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)等)は、本剤の抗凝固能をモニタリングする指標とはならないため、本剤投与中は出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。また、必要に応じて、血算値(ヘモグロビン値)、便潜血等の検査を実施し、急激なヘモグロビン値や血圧の低下等の出血徴候を確認すること。臨床的に問題となる出血や貧血の徴候が認められた場合には、本剤の投与を中止し、出血の原因を確認すること。また、症状に応じて、適切な処置を行うこと。[1.1、2.2、11.1.1参照]
8.2 患者には、鼻出血、皮下出血、歯肉出血、血尿、喀血、吐血及び血便等、異常な出血の徴候が認められた場合、医師に連絡するよう指導すること。[1.1、2.2参照]
8.3 抗血小板薬2剤との併用時には、出血リスクが特に増大するおそれがあるため、本剤との併用についてはさらに慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ、これらの薬剤と併用すること。[10.2、15.1.1参照]
8.4 ビタミンK拮抗剤(ワルファリン)から本剤へ切り替える際には、ビタミンK拮抗剤の投与を中止し、PT-INRが非弁膜症性心房細動患者では2.0未満、静脈血栓塞栓症患者では治療域の下限未満となってから本剤の投与を開始すること。
8.5 本剤からビタミンK拮抗剤(ワルファリン)に切り替える際には、PT-INRが治療域の下限を超えるまでは、本剤とワルファリンを併用すること。
8.6 他の抗凝固剤(注射剤)から本剤に切り替える場合、次回に投与を予定していた時間まで間隔をあけて、本剤の投与を開始すること。ただし、抗凝固剤(ヘパリン等)の持続静注から切り替える場合は、持続静注中止と同時に本剤の投与を開始すること。
8.7 本剤から他の抗凝固剤(注射剤)へ切り替える場合は、次回に投与を予定していた時間まで間隔をあけて、切り替える薬剤の投与を開始すること。
8.8 待機的手術又は侵襲的手技を実施する患者では、患者の出血リスクと血栓リスクに応じて、本剤の投与を一時中止すること。出血に関して低リスク又は出血が限定的でコントロールが可能な手術・侵襲的手技を実施する場合は、前回投与から少なくとも24時間以上の間隔をあけることが望ましい。また、出血に関して中~高リスク又は臨床的に重要な出血を起こすおそれのある手術・侵襲的手技を実施する場合は、前回投与から少なくとも48時間以上の間隔をあけること。なお、必要に応じて代替療法(ヘパリン等)の使用を考慮すること。緊急を要する手術又は侵襲的手技を実施する患者では、緊急性と出血リスクが増大していることを十分に比較考慮すること。
8.9 待機的手術、侵襲的手技等による抗凝固療法(本剤を含む)の一時的な中止は、塞栓症のリスクを増大させる。手術後は、患者の臨床状態に問題がなく出血がないことを確認してから、可及的速やかに再開すること。
8.10 患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。本剤を服用し忘れた場合には、気づいたときにすぐに1回量を服用し、その後通常どおり1日2回服用するよう指導すること。服用し忘れた場合でも一度に2回量を服用しないよう指導すること。
8.11 本剤投与中の患者で生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時に本剤の抗凝固作用の中和を必要とする場合には、中和剤であるアンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)の電子添文を必ず参照し、禁忌、用法及び用量に関連する注意、重要な基本的注意、特定の背景を有する患者に関する注意、副作用等の使用上の注意の記載を確認すること。[1.1参照]
<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
8.12 本剤の投与期間については、症例ごとの静脈血栓塞栓症の再発リスク及び出血リスクを評価した上で決定し、漫然と継続投与しないこと。国内臨床試験において、本剤を6ヵ月以上投与した経験はない。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
7.1 次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg 1日2回経口投与する。[1.1、17.1.1参照]
・80歳以上[9.8参照]
・体重60kg以下
・血清クレアチニン1.5mg/dL以上
<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
7.2 特に静脈血栓塞栓症発症後の初期7日間の1回10mg 1日2回投与中は、出血のリスクに十分注意すること。[1.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
5.1 ショックや低血圧が遷延するような血行動態が不安定な肺血栓塞栓症患者又は血栓溶解剤の使用や肺塞栓摘出術が必要な肺血栓塞栓症患者における有効性及び安全性は確立していないため、これらの患者に対してヘパリンの代替療法として本剤を投与しないこと。
5.2 下大静脈フィルターが留置された患者における本剤の使用経験が少ないため、これらの患者に投与する場合には、リスクとベネフィットを十分考慮すること。[17.1.3参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に、アピキサバン2.5及び10mg(各投与量12例)を空腹時に単回経口投与した時、投与後3~3.5時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期は6~8時間であった。
投与量(mg)Cmax(ng/mL)AUC0-∞(ng・h/mL)Tmax(h)T1/2(h)
2.552.5(16)466(17)※3.50(1.5,6.0)6.12(1.21)※
10175.7(22)1628(18)3.00(1.0,6.0)8.11(4.18)
各投与量12例、Cmax及びAUC0-∞は幾何平均値(変動係数%)、Tmaxは中央値(範囲)、※N=10T1/2は算術平均値(標準偏差)Cmax:最高血漿中濃度AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積Tmax:最高血漿中濃度到達時間T1/2:消失半減期
16.1.2 反復投与
健康成人6例に、アピキサバン1回2.5、5及び10mg 1日2回反復投与したとき、投与3日目に定常状態に到達し、累積係数は1.7~2.0であった。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人22例において、絶食時及び食後にアピキサバンを5mg単回経口投与したとき、食後投与におけるCmax及びAUCは、絶食時と比較してそれぞれ約15%及び約20%減少した(外国人データ)。
16.2.2 バイオアベイラビリティ
アピキサバンの投与量10mgまでの絶対バイオアベイラビリティは約50%であった(外国人データ)。
16.3 分布
健康成人6例を対象にアピキサバン0.5~5mgを静脈内注)単回投与した時の分布容積は、約21Lであった。アピキサバンは血球にも移行し、血漿中濃度に対する全血中濃度の比は、0.7~0.8であった。アピキサバンの血清蛋白結合率は、約87%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
3-オキソピペリジニル基のO-脱メチル化及び水酸化がアピキサバンの主な代謝部位である。未変化体が活性本体であり、その代謝物は薬理活性を持たない。アピキサバンは、主にCYP3A4/5によって代謝され、CYP1A2、2C8、2C9、2C19及び2J2の寄与は小さい。[10.参照]
16.5 排泄
アピキサバンは、複数の経路で消失する。アピキサバンの全身クリアランスは、約3.3L/hである。14C-アピキサバンを健康被験者に経口投与したとき、投与された放射能の約25%が代謝物として主として糞中に回収された。未変化体の尿中排泄は全身クリアランスの約27%を占め、胆汁中排泄及び腸での分泌の寄与も観察されている(外国人データ)。アピキサバンはP-糖蛋白及びBCRPの基質となる。[10.参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害者
軽度(CLcr:51~80mL/min、10例)、中等度(CLcr:30~50mL/min、7例)及び重度(CLcr:15~29mL/min、7例)の腎機能障害を有する被験者への投与において、アピキサバンのAUCは、正常なCLcrの被験者と比較して、それぞれ16、29及び44%増加した(回帰モデルによる推定値)(外国人データ)。
末期腎疾患(ESRD)を有する被験者に血液透析直後にアピキサバン5mgを単回投与したとき、AUCは腎機能が正常な被験者と比較して36%増加した。ESRDを有する被験者にアピキサバン5mgを単回投与し2時間後に血液透析を行ったとき、血液透析直後にアピキサバンを投与した場合と比較してAUCは14%減少し、アピキサバンの透析クリアランスは18mL/minであった(外国人データ)。[13.2参照]
16.6.2 肝機能障害者
軽度(Child-Pugh A)及び中等度(Child-Pugh B)の肝機能障害被験者(各8例)及び健康成人(16例)にアピキサバン5mgを単回経口投与したとき、肝障害被験者及び健康成人の薬物動態は類似していた(外国人データ)。
16.6.3 高齢者及び女性
21~40歳の男女40例及び65~79歳の男女39例にアピキサバン20mg注)を単回投与したとき、Cmaxに年齢の影響は認められなかったが、AUCは高齢者でやや高い値(32%)を示した。[9.8参照]
また、女性被験者のCmax及びAUCは男性被験者と比較して、約18%及び約15%高かった(外国人データ)。
16.6.4 低体重(体重50kg以下)及び過体重(体重120kg以上)
体重50kg以下(18例)、65~85kg(18例)、及び120kg以上(19例)の被験者55例にアピキサバン10mgを単回投与したときのCmax及びAUCは、65~85kg群と比較して50kg以下群では約30%及び約20%高く、120kg以上群では約30%及び約20%低かった(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
健康成人18例を対象に、CYP3A4及びP-糖蛋白の強力な阻害剤であるケトコナゾール(1回400mg 1日1回経口投与)とアピキサバン(10mg単回投与)を併用投与したとき、アピキサバンのAUC及びCmaxの平均値は、アピキサバン単独投与と比較して、それぞれ2及び1.6倍増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 ジルチアゼム
健康成人18例を対象に、ジルチアゼム(1回360mg 1日1回投与)とアピキサバン(10mg単回投与)を併用投与したとき、アピキサバンのAUC及びCmaxの平均値は、アピキサバン単独投与と比較して、それぞれ1.4及び1.3倍増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 ナプロキセン
健康成人21例を対象に、ナプロキセン(500mg単回投与)とアピキサバン(10mg単回投与)を併用投与したとき、アピキサバンのAUC及びCmaxの平均値は、アピキサバン単独投与と比較して、それぞれ1.5及び1.6倍増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 リファンピシン
健康成人20例を対象に、リファンピシン(1回600mg 1日1回投与)とアピキサバン(10mg単回投与)を併用投与したとき、アピキサバンのAUC及びCmaxの平均値は、アピキサバン単独投与と比較して、それぞれ54%及び42%減少した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.5 エノキサパリン
健康成人20例を対象に、エノキサパリン(40mg単回投与)とアピキサバン(5mg単回投与)を併用投与したとき、Xa因子の阻害は相加的であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.8 その他
16.8.1 QT間隔に対する影響
健康成人40例を対象に、アピキサバン1回50mg注)1日1回3日間投与したとき、プラセボで補正したQTc間隔は延長しなかった(外国人データ)。
注:本剤の承認用量は、非弁膜症性心房細動には1回2.5mg又は5mgを1日2回、静脈血栓塞栓症には1回10mgを1日2回7日間投与後1回5mgを1日2回投与である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アゾール系抗真菌剤(フルコナゾールを除く)
イトラコナゾール
ボリコナゾール等
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル等
[16.7.1参照]
本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、本剤の減量(1回10mgの場合は5mg、1回5mgの場合は2.5mg)を考慮すること、あるいは、治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、本剤との併用が適切と考えられない患者には併用しないこと。これらの薬剤がCYP3A4及びP-糖蛋白を同時に強力に阻害するため、本剤の代謝及び排出が阻害されると考えられる。
マクロライド系抗菌薬
クラリスロマイシン
エリスロマイシン等
フルコナゾール
ナプロキセン
ジルチアゼム
エンシトレルビル フマル酸
[16.7.2、16.7.3参照]
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A4及び/又はP-糖蛋白の阻害作用により、本剤の代謝及び排出が阻害されると考えられる。
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン
フェノバルビタール
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
[16.7.4参照]
本剤の血中濃度が減少するおそれがある。
静脈血栓塞栓症患者に対して併用した場合、本剤の効果が減弱するおそれがあるため、併用を避けることが望ましい。
これらの薬剤又はセイヨウオトギリソウがCYP3A4及びP-糖蛋白を同時に強力に誘導するため、本剤の代謝及び排出が促進されると考えられる。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
アスピリン
クロピドグレル硫酸塩
ジピリダモール
チクロピジン塩酸塩
シロスタゾール
オザグレルナトリウム等
[8.3、15.1.1参照]
抗血小板薬との併用は、出血リスクが増大することに注意すること。特に抗血小板薬2剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ、併用すること。本剤は抗凝固作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
抗凝固剤
ワルファリンカリウム
未分画ヘパリン
へパリン誘導体
低分子ヘパリン
エノキサパリンナトリウム
フォンダパリヌクスナトリウム
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
アルガトロバン水和物等
血栓溶解剤
ウロキナーゼ
t-PA等
非ステロイド性消炎鎮痛剤
ジクロフェナクナトリウム
ナプロキセン等
デフィブロチドナトリウム
[16.7.3、16.7.5参照]
これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大する可能性がある。出血の徴候を十分に観察すること。本剤は抗凝固作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 出血
頭蓋内出血(頻度不明)、消化管出血(0.6%)、眼内出血(0.3%)等の出血があらわれることがある。[8.1参照]
11.1.2 間質性肺疾患(頻度不明)
咳嗽、血痰、息切れ、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.3 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.4 急性腎障害(頻度不明)
経口抗凝固薬の投与後に急性腎障害があらわれることがある。経口抗凝固薬投与後の急性腎障害の中には、血尿を認めるもの、腎生検により尿細管内に赤血球円柱を多数認めるものが報告されている。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満頻度不明
免疫系障害過敏症(皮疹等の薬物過敏症、アレルギー性浮腫等のアナフィラキシー反応等)
神経系障害味覚異常、くも膜下出血、三叉神経痛脳出血、頭蓋内又は脊髄内出血(硬膜下血腫及び脊髄血腫等)
眼障害眼出血眼充血
血管障害血腫腹腔内出血
呼吸器、胸郭及び縦隔障害鼻出血喀血、咳嗽気道出血(肺胞出血、喉頭出血、及び咽頭出血等)
胃腸障害歯肉出血、胃腸出血、消化不良、便潜血陽性口腔内出血、便秘、腹部不快感、上腹部痛、血便排泄、下痢、逆流性食道炎、悪心直腸出血、痔出血、後腹膜出血、吐血、マロリー・ワイス症候群、出血性消化性潰瘍
肝胆道系障害血中ビリルビン増加、γ-GTP増加、肝機能異常
腎及び尿路障害血尿、尿中血陽性尿中蛋白陽性
生殖系及び乳房障害前立腺炎、膣出血、不規則月経不正出血、尿生殖器出血、月経過多
傷害、中毒及び処置合併症挫傷処置後出血外傷性出血、切開部位出血、血管偽動脈瘤
皮膚及び皮下組織障害円形脱毛症、そう痒症、紫斑、膿疱性乾癬、顔面腫脹、水疱、点状出血、皮膚びらん斑状出血、出血性皮膚潰瘍
その他初期不眠症、疲労、血小板減少症、血中ブドウ糖変動、高尿酸血症、血中ブドウ糖増加、血中CK増加、末梢性浮腫、動悸適用部位出血、注射部位血腫、血管穿刺部位血腫
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