今日の臨床サポート
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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症(本態性,腎性)
  • 下記の慢性浮腫における利尿

    • 心性浮腫,腎性浮腫,肝性浮腫

用法・用量

  • メフルシドとして,通常成人1日25~50mgを経口投与する。この1日量を朝1回投与するか,または朝,昼の2回に分けて経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減する。
    ただし,高血圧症に用いる場合には少量から投与を開始して徐々に増量すること。また,悪性高血圧に用いる場合には,通常,他の降圧剤と併用すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 無尿,急性腎不全の患者[腎機能をさらに悪化させるおそれがある。]
  • 体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者[低ナトリウム血症,低カリウム血症等の電解質失調を悪化させるおそれがある。]
  • 既往にチアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルホンアミド誘導体)に対する過敏症を起こした患者[皮疹,光線過敏症があらわれるおそれがある。]
  • 肝性昏睡の患者[血中アンモニア濃度を上昇させ症状を悪化させるおそれがある。]
  • デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

肝硬変の患者又は強心配糖体の治療を受けている患者[連用により低カリウム血症等の電解質失調があらわれることがあるので,このような場合には十分なカリウム補給を行うなどの処置を行うこと。]
心疾患のある高齢者,重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿があらわれた場合,急速な血漿量減少,血液濃縮を来し,血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者[低カリウム血症を起こすおそれがある。]
肝疾患・肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある。]
本人又は両親,兄弟に痛風,糖尿病のある患者[高尿酸血症,高血糖症を来し,痛風,血糖値の悪化や痛風が顕性化するおそれがある。]
下痢,嘔吐のある患者[電解質失調があらわれるおそれがある。]
高カルシウム血症,副甲状腺機能亢進症の患者[カルシウム貯留作用があり副甲状腺腫になるおそれがある。]
ジギタリス剤,グリチルリチン製剤,糖質副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者(「相互作用」の項参照)
乳児(「小児等への投与」の項参照)
減塩療法時の患者[低ナトリウム血症等の副作用が起こるおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
交感神経切除後の患者[本剤の降圧作用が増強されるおそれがある。]
3.~11.項は副作用の項参照

重要な基本的注意

本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので,電解質失調,脱水に十分注意し,少量から投与を開始して,徐々に増量すること。
連用する場合,電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
夜間の休息が特に必要な患者には,夜間の排尿を避けるため,昼間に投与することが望ましい。
降圧作用に基づくめまい,ふらつきがあらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

高齢者への投与

高齢者には,次の点に注意し,少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では急激な利尿は血漿量の減少を来し,脱水,低血圧等による立ちくらみ,めまい,失神等を起こすことがある。
特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し,脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。(脳梗塞等が起こるおそれがある。)
高齢者では,低ナトリウム血症,低カリウム血症があらわれやすい。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦には治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与による胎児,新生児に対する安全性及び授乳中の投与による乳児に対する安全性は確立していない。]

小児等への投与

乳児は電解質のバランスがくずれやすいため慎重に投与すること。

薬物動態

生物学的同等性試験
メフルシド錠25mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(メフルシドとして25mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血中未変化体濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
メフルシド錠25mg「日医工」5929±2305861±2901.32±1.195.85±1.76
標準製剤
(錠剤,25mg)
5707±2378935±3111.29±1.016.27±3.17
(1錠投与,Mean±S.D.,n=14)
血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
メフルシド錠25mg「日医工」は,日本薬局方医薬品各条に定められたメフルシド錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)低ナトリウム血症が発現するおそれがある。いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
バルビツール酸誘導体起立性低血圧を増強することがある。これらの薬剤の中枢抑制作用と利尿剤の降圧作用による。
あへんアルカロイド系麻薬起立性低血圧を増強することがある。あへんアルカロイドの大量投与で血圧下降があらわれることが報告されている。
アルコール
(飲酒)
起立性低血圧を増強することがある。アルコールは心血管系の抑制作用があり,利尿剤の降圧作用を増強する。
昇圧アミン
(ノルアドレナリン等)
昇圧アミンの作用を減弱させるおそれがある。手術前の患者に使用する場合には一時休薬等の処置を行うこと。ノルアドレナリン等の昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させる可能性が考えられる。
ツボクラリン及びその類似作用物質
(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物等)
麻痺作用を増強するおそれがある。手術前の患者に使用する場合には一時休薬等の処置を行うこと。チアジド系利尿剤は低カリウム血症を起こすことによりツボクラリンの神経遮断作用を増強すると考えられている。
他の降圧剤
(ACE阻害剤,β-遮断剤等)
降圧作用を増強させ,血圧低下を起こすおそれがあるので,降圧剤の用量調節等に注意すること。β-遮断剤,ACE阻害剤,Ca拮抗剤,α-遮断剤,クロニジン,メチルドパとの併用により,降圧作用が増強される。
ジギタリス剤
(ジゴキシン,ジギトキシン)
不整脈等を起こすおそれがある。血清カリウム値に十分注意すること。低カリウム血症を起こし,ジギタリスの心臓毒性を増強する可能性が考えられる。
グリチルリチン製剤血清カリウム値の低下があらわれやすくなる。グリチルリチン製剤は低カリウム血症を主徴とした偽アルドステロン症を引き起こすことがある。したがって両剤の併用により低カリウム血症を増強する可能性がある。
糖質副腎皮質ホルモン剤
ACTH
低カリウム血症を起こすおそれがある。糖質副腎皮質ホルモンを併用するとカリウム排泄が促進され,低カリウム血症を起こすことがある。
糖尿病用剤
(SU剤,インスリン)
糖尿病用剤の作用を著しく減弱するおそれがある。カリウム欠乏時には,血糖上昇反応に対して膵臓のβ細胞のインスリンを放出する能力が低下すると考えられている。また,末梢でのインスリン作用が影響を受けるとの考えもある。
リチウムリチウム中毒(手指の振戦,せん妄,痙攣等)を起こすおそれがある。
血清リチウム濃度に注意すること。
チアジド系利尿剤の長期投与ではナトリウムの近位尿細管再吸収が代償的に増加し,その結果,リチウムの再吸収も同様に増加するといわれている。
コレスチラミン利尿降圧効果を減弱するおそれがある。コレスチラミンの吸着作用により,利尿剤の吸収が阻害される。
非ステロイド系消炎鎮痛剤
(インドメタシン等)
利尿降圧効果を減弱するおそれがある。非ステロイド系消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成抑制による水・Na体内貯留傾向が,本剤の水・Na排泄作用に拮抗するためと考えられている。

重大な副作用 

(頻度不明)
低ナトリウム血症
倦怠感,食欲不振,嘔気,嘔吐,痙攣,意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど,直ちに適切な処置を行うこと。
低カリウム血症
倦怠感,脱力感,不整脈等を伴う低カリウム血症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど,直ちに適切な処置を行うこと。
間質性肺炎・肺水腫
類似化合物(ヒドロクロロチアジド)で報告されているのでこのような副作用が発現した場合には減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
肝臓注)AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,LDH上昇
代謝異常注)高尿酸血症,高血糖症,低クロル性アルカローシス
過敏症注)発疹,光線過敏症
消化器悪心,嘔吐,胃部不快感,食欲不振,便秘,下痢,口内炎,口渇
精神神経系眩暈,頭重感
循環器起立性低血圧
その他脱力感,紫斑

注:異常が認められた場合には,投与を中止すること。

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