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ツロブテロールテープ0.5mg「タカタ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解

    • 気管支喘息、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫

用法・用量

  • 通常、成人にはツロブテロールとして2mg、小児にはツロブテロールとして0.5~3歳未満には0.5mg、3~9歳未満には1mg、9歳以上には2mgを1日1回、胸部、背部又は上腕部のいずれかに貼付する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能亢進症の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.2 高血圧症の患者
血圧が上昇することがある。
9.1.3 心疾患のある患者
心悸亢進、不整脈等があらわれることがある。[10.2参照]
9.1.4 糖尿病の患者
糖代謝が亢進し、血中グルコースが増加するおそれがある。
9.1.5 アトピー性皮膚炎の患者
貼付部位にそう痒感、発赤等があらわれやすい。
9.1.6 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[10.2、11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から使用を開始するなど慎重に使用すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 用法・用量通り正しく使用しても効果が認められない場合(目安は1~2週間程度)は、本剤が適当でないと考えられるので、使用を中止すること。なお、小児に使用する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
8.2 用法・用量を超えて使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて使用しないように注意すること。
<気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫>
8.3 気管支喘息、慢性気管支炎又は肺気腫治療の長期管理において、本剤の投与期間中に発現する急性発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、疾患の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
<気管支喘息>
8.4 本剤は吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の代替薬ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
8.5 短時間作動型吸入β2刺激薬等、急性発作を緩和するための薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、生命を脅かす可能性があるので、吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 貼付前
患者には本剤を内袋のまま渡し、本剤を使用するときに内袋から取り出すように指示すること。
14.1.2 貼付時
(1)貼付部位の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。
(2)皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えることが望ましい。
(3)本剤をはがす可能性がある小児には、手の届かない部位に貼付することが望ましい。
(4)動物実験(ラット)で損傷皮膚に貼付した場合、血中濃度の上昇が認められたので、創傷面に使用しないこと。

5.効能又は効果に関連する注意

<気管支喘息>
気管支喘息治療における長期管理の基本は、吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の使用であり、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 成人
(1)単回経皮投与時
健康成人5例にツロブテロールテープ2mgを24時間単回経皮投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
表16-1 単回経皮投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0~∞(ng・hr/mL)T1/2(hr)注1)
1.4±0.111.8±2.027.8±1.65.9±0.6
(平均±標準誤差)注1)テープ剥離後の値
(2)反復経皮投与時
健康成人6例にツロブテロールテープ(4mg)を1日1回、計5回反復経皮投与したときの血清中未変化体濃度において、投与直前値とCmaxは、3回目投与時と最終回投与時で同様な値を示した。
注)本剤の承認された成人の1回用量は2mgである。
16.1.2 小児
気管支喘息小児患者6例にツロブテロールテープを年齢4~9歳(体重18.0~26.5kg)には1mg、年齢9~13歳(体重33.0~41.7kg)には2mgを24時間単回経皮投与したときの血清中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
図16-1 単回経皮投与時の血清中未変化体濃度推移(平均±標準誤差)
表16-2 単回経皮投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0~28(ng・hr/mL)
1.33±0.2114.0±2.027.06±4.24
(平均±標準誤差)
16.1.3 生物学的同等性試験
(1)ツロブテロールテープ0.5mg「タカタ」
ツロブテロールテープ0.5mg「タカタ」とホクナリンテープ0.5mgをクロスオーバー法により、健康成人男子24名にそれぞれ4枚(ツロブテロールとして2mg)を10時間以上絶食した空腹時、前胸部に貼付し(24時間後に除去)、貼付前、貼付後4、6、8、10、12、14、24、28、32、36及び48時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したツロブテロールの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.8~log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
図16-2 血漿中濃度(0.5mg)
表16-3 薬物動態パラメータ(0.5mg)
判定パラメータ参考パラメータ
AUCt(pg・hr/mL)Cmax(pg/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
ツロブテロールテープ0.5mg「タカタ」24777.7±13948.41066.7±623.511.9±5.09.3±1.3
ホクナリンテープ0.5mg24217.1±13901.11119.5±619.312.6±4.29.9±1.9
(Mean±S.D.,n=24)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)ツロブテロールテープ1mg「タカタ」
ツロブテロールテープ1mg「タカタ」とホクナリンテープ1mgをクロスオーバー法により、健康成人男子12名にそれぞれ2枚(ツロブテロールとして2mg)を10時間以上絶食した空腹時、前胸部に貼付し(24時間後に除去)、貼付前、貼付後4、6、8、10、12、14、24、28、32、36及び48時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したツロブテロールの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.8~log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
図16-3 血漿中濃度(1mg)
表16-4 薬物動態パラメータ(1mg)
判定パラメータ参考パラメータ
AUCt(pg・hr/mL)Cmax(pg/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
ツロブテロールテープ1mg「タカタ」31276.5±24809.71311.0±971.510.2±3.012.1±1.6
ホクナリンテープ1mg31226.4±22444.51284.3±758.713.2±5.612.1±3.1
(Mean±S.D.,n=12)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(3)ツロブテロールテープ2mg「タカタ」
ツロブテロールテープ2mg「タカタ」とホクナリンテープ2mgをクロスオーバー法により、健康成人男子48名にそれぞれ1枚(ツロブテロールとして2mg)を10時間以上絶食した空腹時、前胸部に貼付し(24時間後に除去)、貼付前、貼付後4、6、8、10、12、14、24、28、32、36及び48時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したツロブテロールの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.8~log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
図16-4 血漿中濃度(2mg)
表16-5 薬物動態パラメータ(2mg)
判定パラメータ参考パラメータ
AUCt(pg・hr/mL)Cmax(pg/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
ツロブテロールテープ2mg「タカタ」27655.0±13053.11121.2±433.214.4±7.39.9±2.8
ホクナリンテープ2mg28951.8±15659.61243.8±477.313.5±5.610.6±3.0
(Mean±S.D.,n=48)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 組織内分布
成熟及び幼若ラットに14C-ツロブテロールテープ10mg/kgを24時間経皮投与したとき、肝臓、腎臓、消化管等の大部分の組織で血液よりも高い放射能分布が認められた。また、標的部位と考えられる気管及び肺への移行が確認された。各組織からの消失は血液中濃度推移と同様であった。さらに、組織内濃度推移は成熟及び幼若でほぼ同様であった。
16.3.2 血漿蛋白結合率
血漿タンパク結合率は28%である。
16.4 代謝
健康成人にツロブテロールテープ(4mg)を24時間単回経皮投与したとき、尿中にはツロブテロール、3-hydroxy体、4-hydroxy体及び5-hydroxy体とそれらの抱合体及び4-hydroxy-5-methoxy体の抱合体が主に排泄された。この中でツロブテロールの排泄率が最も大きかった。
注)本剤の承認された成人の1回用量は2mgである。
16.5 排泄
健康成人にツロブテロールテープ2mgを24時間単回経皮投与したときの尿中排泄率は使用後3日間まででツロブテロールが5%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カテコールアミン製剤
アドレナリン
イソプロテレノール等
[9.1.3参照]
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。本剤及びカテコールアミン製剤はともに交感神経刺激作用を持つ。
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン水和物
ジプロフィリン等
[9.1.3、9.1.6、11.1.2参照]
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。本剤及びキサンチン誘導体はともに細胞内へのカリウム移行作用を持つ。
ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン
ヒドロコルチゾン等
[9.1.3、9.1.6、11.1.2参照]
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。ステロイド剤及び利尿剤は尿中へのカリウム排泄を増加させる。
利尿剤
トリクロルメチアジド
フロセミド
アセタゾラミド等
[9.1.3、9.1.6、11.1.2参照]
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。ステロイド剤及び利尿剤は尿中へのカリウム排泄を増加させる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.6、10.2参照]
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹、そう痒症蕁麻疹
循環器心悸亢進顔面紅潮、不整脈、頻脈
精神神経系振戦、頭痛、不眠全身倦怠感、めまい、興奮、しびれ感、筋痙縮熱感、こわばり感
消化器悪心・嘔吐食欲不振、下痢胃部不快感
肝臓AST上昇、ALT上昇
血液好酸球数増加
皮膚適用部位そう痒感、適用部位紅斑、接触性皮膚炎適用部位疼痛、適用部位変色
その他CK上昇血清カリウム値の低下胸痛、浮腫口渇、筋肉痛

注)発現頻度は使用成績調査を含む。

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