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レボメプロマジン錠25mg「ツルハラ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 統合失調症、そう病、うつ病における不安・緊張

用法・用量

  • レボメプロマジンとして、通常成人1日25~200mg(レボメプロマジン錠25mg「ツルハラ」:1~8錠)を分割経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 昏睡状態、循環虚脱状態の患者〔これらの状態を悪化させるおそれがある。〕
  • バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者〔中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。〕
  • アドレナリンを投与中の患者〔アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く〕(「相互作用」の項参照)
  • フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の患者
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 皮質下部の脳障害(脳炎、脳腫瘍、頭部外傷後遺症等)の疑いがある患者〔高熱反応があらわれるおそれがあるので、このような場合には全身を氷で冷やすか、又は解熱剤を投与するなど適切な処置を行うこと。〕

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

肝障害又は血液障害のある患者〔肝障害又は血液障害を悪化させるおそれがある。〕
褐色細胞腫、動脈硬化症あるいは心疾患の疑いのある患者〔血圧の急速な変動がみられることがある。〕
重症喘息、肺気腫、呼吸器感染症等の患者〔呼吸抑制があらわれることがある。〕
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある。〕
幼児、小児(「小児等への投与」の項参照)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
高温環境にある患者〔体温調節中枢を抑制するため、環境温度に影響されるおそれがある。〕
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。〕

重要な基本的注意

眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。

適用上の注意

投与時
治療初期に起立性低血圧があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量等適切な処置を行うこと。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

高齢者への投与

高齢者では起立性低血圧、錐体外路症状、脱力感、運動失調、排泄障害等が起こりやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。〔動物実験で、胎児死亡、流産、早産等の胎児毒性が報告されている。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。〕
授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。〔母乳中へ移行することが報告されている。〕

小児等への投与

幼児、小児には慎重に投与すること。〔幼児、小児では錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすい。〕

薬物動態

健常成人男子に空腹時レボメプロマジン錠25mg「ツルハラ」2錠(レボメプロマジンとして50mg)を経口投与した場合、レボメプロマジンの血漿中濃度は1.5~2時間で19.5~23.8ng/mLの最高値に達した後、徐々に減少して24時間後の濃度は平均で約3.2ng/mLであった。
AUC0-24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hour)
165.9±8.621.71±0.471.92±0.06
(n=12,mean±S.E.)
溶出挙動
レボメプロマジン錠25mg「ツルハラ」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたレボメプロマジンマレイン酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アドレナリン
〔アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く〕
(ボスミン)
アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体・麻酔剤等)睡眠(催眠)・精神機能抑制の増強、麻酔効果の増強・延長、血圧降下等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。
降圧剤起立性低血圧等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。相互に降圧作用を増強させることがある。
アトロピン様作用を有する薬剤口渇、眼圧上昇、排尿障害、頻脈、腸管麻痺等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。相互にアトロピン様作用を増強させることがある。
アルコール(飲酒)眠気、精神運動機能低下等を起こすことがある。相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。
ドンペリドン、メトクロプラミド内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現するおそれがある。ともに中枢ドパミン受容体遮断作用を有する。
リチウム心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性のSyndrome malin(悪性症候群)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。
ドパミン作動薬(レボドパ製剤、ブロモクリプチンメシル酸塩)相互に作用を減弱させるおそれがある。ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。

重大な副作用 

(頻度不明)
Syndrome malin(悪性症候群)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
突然死
血圧降下、心電図異常(QT間隔の延長、T波の平低化や逆転、二峰性T波ないしU波の出現等)につづく突然死が報告されているので、特にQT部分に変化があれば投与を中止すること。また、フェノチアジン系化合物投与中の心電図異常は、大量投与されていた例に多いとの報告がある。
再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少
再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止すること。
麻痺性イレウス
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
遅発性ジスキネジア、遅発性ジストニア
長期投与により、遅発性ジスキネジア、遅発性ジストニア等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
眼障害
長期又は大量投与により、角膜・水晶体の混濁、網膜・角膜の色素沈着があらわれることがある。
SLE様症状
SLE様症状があらわれることがある。
横紋筋融解症
横紋筋融解症があらわれることがあるので、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等に注意すること。
肺塞栓症、深部静脈血栓症
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
循環器注1)血圧降下、頻脈、不整脈、心疾患悪化
血液注2)白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病
消化器食欲亢進、食欲不振、舌苔、悪心・嘔吐、下痢、便秘
肝臓注2)肝障害
錐体外路症状パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張等)、アカシジア(静坐不能)
縮瞳、眼内圧亢進、視覚障害
内分泌体重増加、女性化乳房、乳汁分泌、射精不能、月経異常、糖尿
精神神経系錯乱、不眠、眩暈、頭痛、不安、興奮、易刺激、痙攣
過敏症注3)過敏症状、光線過敏症
その他口渇、鼻閉、倦怠感、発熱、浮腫、尿閉、無尿、頻尿、尿失禁、皮膚の色素沈着

注1)観察を十分に行い慎重に投与すること。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止すること。
注3)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

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