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クロピドグレル錠25mg「三和」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制
  • ○経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患

    • 急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
    • 安定狭心症、陳旧性心筋梗塞
  • ○末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制

用法・用量

  • <虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制>

    • 通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与するが、年齢、体重、症状によりクロピドグレルとして50mgを1日1回経口投与する。
  • <経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患>

    • 通常、成人には、投与開始日にクロピドグレルとして300mgを1日1回経口投与し、その後、維持量として1日1回75mgを経口投与する。
  • <末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制>

    • 通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
  • 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 次の患者では出血の危険性が高くなるおそれがある。
・出血傾向及びその素因のある患者[7.2参照]
・高血圧が持続している患者[8.3参照]
・低体重の患者
9.1.2 他のチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩等)に対し過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
出血の危険性が高くなるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
出血の危険性が高くなるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量などを考慮し、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。高齢者では造血機能、腎機能、肝機能等の生理機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があり、出血等の副作用があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が発現することがあるので、投与開始後2ヵ月間は、2週間に1回程度の血液検査等の実施を考慮すること。[11.1.3、11.1.4、11.1.6参照]
8.2 本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に投与を中止することが望ましい。なお、十分な休薬期間を設けることが出来ない場合は重大な出血のリスクが高まることが報告されているので十分に観察すること。また、投与中止期間中の血栓症や塞栓症のリスクの高い症例では、適切な発症抑制策を講じること。手術後に本剤の再投与が必要な場合には、手術部位の止血を確認してから再開すること。[11.1.1、17.1.2、18.2参照]
8.3 高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、本剤投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。[9.1.1参照]
8.4 再発の危険性の高い虚血性脳血管障害患者において、アスピリンと併用した時、クロピドグレル単剤に比べ重大な出血の発現率の増加が海外で報告されている。[10.2、11.1.1参照]
8.5 出血を起こす危険性が高いと考えられる場合には、中止・減量等を考慮すること。[11.1.1参照]
8.6 後天性血友病(活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)の延長、第VIII因子活性低下等)があらわれることがある。aPTTの延長等が認められた場合には、出血の有無にかかわらず、後天性血友病の可能性を考慮し、専門医と連携するなど適切な処置を行うこと。[11.1.9参照]
8.7 患者には通常よりも出血しやすくなることを説明し、異常な出血が認められた場合には医師に連絡するよう注意を促すこと。また、他院(他科)を受診する際には、本剤を服用している旨を医師に必ず伝えるよう患者に注意を促すこと。[11.1.1、18.1参照]
<経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患>
8.8 ローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)及びアスピリンとの併用によって出血のリスクが高まる可能性があることを十分考慮すること。[10.2、17.1.2、17.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>
7.1 空腹時の投与は避けることが望ましい。国内第1相臨床試験において絶食投与時に消化器症状がみられている。
<虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制>
7.2 出血を増強するおそれがあるので、特に出血傾向、その素因のある患者等については、50mg1日1回から投与すること。[9.1.1参照]
<経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患>
7.3 抗血小板薬二剤併用療法期間は、アスピリン(81~100mg/日)と併用すること。抗血小板薬二剤併用療法期間終了後の投与方法については、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること。
7.4 ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の電子添文を必ず参照すること。
7.5 PCI施行前にクロピドグレル75mgを少なくとも4日間投与されている場合、ローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)は必須ではない。

5.効能又は効果に関連する注意

<経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患>
PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以後の投与は控えること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にクロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)を食後に単回経口投与した場合のSR26334(主代謝物)の薬物動態パラメータは以下のとおりである。
クロピドグレル硫酸塩単回経口投与時のSR26334の薬物動態パラメータ
tmax(h)Cmax(μg/mL)t1/2(h)AUC0-48(μg・h/mL)
1.9±0.82.29±0.466.9±0.98.46±1.36
(mean±S.D.,n=12)tmax:最高血漿中濃度到達時間、Cmax:最高血漿中濃度、t1/2:半減期AUC0-48:血漿中濃度時間曲線下面積(0~48時間)
16.1.2 生物学的同等性試験
<クロピドグレル錠25mg「三和」>
クロピドグレル錠25mg「三和」とプラビックス錠25mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ3錠(クロピドグレルとして75mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
評価パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(pg・h/mL)Cmax(pg/mL)tmax(h)t1/2(h)
クロピドグレル錠25mg「三和」 3錠3408±49662591±30800.69±0.335.46±2.51
プラビックス錠25mg 3錠2887±32662735±46650.64±0.185.39±2.24
(mean±S.D.,n=48)
<クロピドグレル錠75mg「三和」>
クロピドグレル錠75mg「三和」とプラビックス錠75mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(クロピドグレルとして75mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、評価パラメータの対数値の平均値の差がlog(0.90)~log(1.11)の範囲内であり、かつ、溶出試験で溶出挙動が類似していると判定されたことから、両剤の生物学的同等性が確認された。
評価パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(pg・h/mL)Cmax(pg/mL)tmax(h)t1/2(h)
クロピドグレル錠75mg「三和」4201.7±6326.82907.8±4696.00.8±0.65.02±3.44
プラビックス錠75mg3697.4±4736.93000.6±3863.20.8±0.45.25±3.60
(mean±S.D.,n=60、※:n=59)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
ラットに14C-4-クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして5mg/kg)を単回経口投与した場合、放射能濃度は、大部分の臓器において投与0.25~2時間後に最高値に達した。放射能濃度は、消化管壁・肝臓の順に高く、また脳、脊髄及び骨格筋では低かった。また、反復投与による各臓器への蓄積性は認められていない。
16.4 代謝
クロピドグレル硫酸塩は吸収された後、肝臓で主に2つの経路で代謝される。すなわち、(1)エステラーゼにより非活性代謝物であるSR26334(主代謝物)を生成する経路と、(2)薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)による酸化型代謝物を生成する経路である。後者の経路を経由して、活性代謝物H4が生成される。
血漿中においては、未変化体の濃度は極めて低くSR26334が主に存在した。クロピドグレルの肝酸化型代謝に関与するチトクロームP450分子種は主にCYP2C19であり、その他にCYP1A2、CYP2B6、CYP3A4等が関与する。また、SR26334はCYP2C9を阻害し、グルクロン酸抱合体はCYP2C8を阻害する(in vitro)。[10.、15.1.1参照]
16.5 排泄
健康成人に14C-4-クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)を単回経口投与した場合、投与5日後までの放射能の累積排泄率は投与放射能の約92%に達し、尿中には約41%、糞中には約51%が排泄された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
慢性腎不全患者をクレアチニンクリアランスにより重度(5~15mL/分)と中等度(30~60mL/分)の2グループに分け、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)を8日間反復経口投与した結果、重度慢性腎不全患者において中等度慢性腎不全患者に比べSR26334のAUCは低かった(外国人データ)。
16.6.2 肝機能障害患者
肝硬変患者と健康成人にクロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)を10日間反復経口投与した結果、未変化体のCmaxが肝硬変患者において健康成人に比較して大きく上昇し、肝機能の低下によるクロピドグレル硫酸塩の代謝への影響が示唆された。SR26334の薬物動態パラメータには差が認められなかった(外国人データ)。
16.6.3 CYP2C19遺伝子多型を有する患者
健康成人をCYP2C19の代謝能に応じて3群(各群9例)に分け、クロピドグレルとして初日に300mg、その後75mg/日を6日間投与する試験を実施した。CYP2C19の2つの遺伝子多型(CYP2C192CYP2C193)についていずれかをホモ接合体又はいずれもヘテロ接合体としてもつ患者群(PM群)では、活性代謝物H4のAUC0-24及びCmaxが、野生型ホモ接合体群(EM群:CYP2C191/1)と比較して低下した。なお、日本人におけるPMの頻度は、18~22.5%との報告がある。
健康成人におけるCYP2C19遺伝子多型が活性代謝物H4の薬物動態パラメータに及ぼす影響
投与量CYP2C19遺伝子型注1)
EMIMPM
Cmax(ng/mL)300mg
(1日目)
29.8±9.8819.6±4.7311.4±4.25
75mg
(7日目)
11.1±4.677.00±3.813.90±1.36
AUC0-24(ng・h/mL)300mg
(1日目)
39.9±16.825.7±6.0615.9±4.73
75mg
(7日目)
11.1±3.797.20±1.934.58±1.61
(mean±S.D.)注1)EM:CYP2C191/1IM:CYP2C191/2あるいはCYP2C191/3PM:CYP2C192/2CYP2C192/3あるいはCYP2C193/3
16.7 薬物相互作用
16.7.1 レパグリニド
健康成人にクロピドグレル硫酸塩(1日1回3日間、クロピドグレルとして1日目300mg、2~3日目75mg)を投与し、1日目と3日目にレパグリニド(0.25mg)を併用した結果、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、レパグリニドを単独投与したときと比較して1日目は2.5及び5.1倍、3日目は2.0及び3.9倍に増加した。また、t1/2は1.4及び1.2倍であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 セレキシパグ
健康成人男性22例にセレキシパグ0.2mgを1日2回10日間経口投与し、クロピドグレルを投与4日目に300mg(n=21)、投与5日目から10日目に75mg(n=20)を経口投与した。単独投与と比較して、セレキシパグのCmax及びAUC0-12は、投与4日目では1.35倍及び1.44倍に増加し、投与10日目は0.98倍及び1.14倍であった。同様に、セレキシパグの活性代謝物(MRE-269)のCmax及びAUC0-12は、投与4日目では1.69倍及び2.25倍、投与10日目では1.90倍及び2.70倍に増加した。[10.2参照]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
非ステロイド性消炎鎮痛薬(ナプロキセン等)
[11.1.1参照]
本剤との併用により、消化管からの出血が助長されたとの報告がある。本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると消化管出血を助長すると考えられている。
抗凝固薬(ワルファリン、ヘパリン等)、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン等)、血栓溶解薬(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)
[8.4、8.8、11.1.1参照]
出血した時、それを助長するおそれがある。併用時には出血等の副作用に注意すること。本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
薬物代謝酵素(CYP2C19)を阻害する薬剤
オメプラゾール
本剤の作用が減弱するおそれがある。CYP2C19を阻害することにより、本剤の活性代謝物の血中濃度が低下する。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(フルボキサミンマレイン酸塩、セルトラリン塩酸塩等)
[11.1.1参照]
出血を助長するおそれがある。SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、本剤との併用により出血を助長すると考えられる。
薬物代謝酵素(CYP2C8)の基質となる薬剤
レパグリニド
[16.7.1参照]
レパグリニドの血中濃度が増加し、血糖降下作用が増強するおそれがある。本剤のグルクロン酸抱合体によるCYP2C8阻害作用により、これら薬剤の血中濃度が増加すると考えられる。
セレキシパグ
[16.7.2参照]
セレキシパグの活性代謝物(MRE-269)のCmax及びAUCが増加したとの報告がある。本剤と併用する場合には、セレキシパグの減量を考慮すること。本剤のグルクロン酸抱合体によるCYP2C8阻害作用により、これら薬剤の血中濃度が増加すると考えられる。
強力なCYP2C19誘導薬
リファンピシン
本剤の血小板阻害作用が増強されることにより出血リスクが高まるおそれがある。
リファンピシン等の強力なCYP2C19誘導薬との併用は避けることが望ましい。
クロピドグレルは主にCYP2C19によって活性代謝物に代謝されるため、CYP2C19酵素を誘導する薬剤との併用により本剤の活性代謝物の血漿中濃度が増加する。
モルヒネ本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。モルヒネの消化管運動抑制により、本剤の吸収が遅延すると考えられる。
ロスバスタチン本剤300mgの投与後、ロスバスタチンのCmaxが1.3倍、AUCが2倍上昇し、本剤75mgの反復投与後、ロスバスタチンのCmaxには影響せず、AUCが1.4倍上昇したとの報告がある。本剤により、ロスバスタチンの血中濃度が上昇する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 出血(脳出血等の頭蓋内出血(1%未満)、硬膜下血腫(0.1%未満)、吐血(頻度不明)、下血、胃腸出血、眼底出血(いずれも1%未満)、関節血腫(0.1%未満)、腹部血腫(0.1%未満)、後腹膜出血(頻度不明)等)
脳出血等の頭蓋内出血の初期症状として、頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等があらわれることがある。出血を示唆する臨床症状が疑われた場合は、投与を中止し、直ちに血球算定等の適切な検査を実施すること。[8.2、8.4、8.5、8.7、10.2参照]
11.1.2 胃・十二指腸潰瘍(頻度不明)
出血を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがある。
11.1.3 肝機能障害、黄疸
ALT上昇、γ-GTP上昇、AST上昇、黄疸、急性肝不全(頻度不明)、肝炎(頻度不明)等があらわれることがある。[8.1参照]
11.1.4 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
TTPの初期症状である倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等が発現した場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.5 間質性肺炎(0.1%未満)、好酸球性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6 血小板減少、無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症(頻度不明)[8.1参照]
11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形滲出性紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
11.1.8 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
11.1.9 後天性血友病(頻度不明)[8.6参照]
11.1.10 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。
11.1.11 インスリン自己免疫症候群(頻度不明)
重度の低血糖を引き起こすことがある。[15.1.3参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
血液皮下出血、貧血、紫斑(病)、鼻出血、止血延長、眼出血、歯肉出血、痔出血、血痰、穿刺部位出血、処置後出血、ヘモグロビン減少、赤血球減少、ヘマトクリット減少、白血球減少、好中球減少、好酸球増多月経過多、口腔内出血、術中出血、カテーテル留置部位血腫、口唇出血、陰茎出血、尿道出血、好酸球減少血清病
肝臓Al-P上昇、LDH上昇、血清ビリルビン上昇胆嚢炎、胆石症、黄疸
消化器消化器不快感、胃腸炎、口内炎、腹痛、嘔気、下痢、食欲不振、便秘、食道炎、嘔吐腹部膨満、消化不良、口渇、耳下腺痛、歯肉(齦)炎、歯肉腫脹、唾液分泌過多、粘膜出血、腸管虚血大腸炎(潰瘍性大腸炎、リンパ球性大腸炎)、膵炎
代謝異常中性脂肪上昇、CK上昇、総コレステロール上昇、総蛋白低下、K上昇、アルブミン低下血糖上昇、K下降、血中尿酸上昇、アミラーゼ上昇、Cl下降、Na上昇、Na下降
過敏症発疹、そう痒感、湿疹、蕁麻疹、紅斑光線過敏性皮膚炎、眼瞼浮腫アナフィラキシー、斑状丘疹性皮疹、血管浮腫、気管支痙攣
皮膚脱毛、皮膚乾燥水疱性皮疹、扁平苔癬
感覚器眼充血、眼瞼炎、眼精疲労、視力低下、複視、嗅覚障害、結膜炎、味覚異常味覚消失
精神神経系頭痛、高血圧、めまいしびれ、筋骨格硬直(肩こり、手指硬直)、意識障害、不眠症、意識喪失、音声変調、低血圧、てんかん、眠気、皮膚感覚過敏、流涙、気分変動
循環器浮腫、頻脈、不整脈動悸、心電図異常、胸痛、脈拍数低下、徐脈血管炎
腎臓BUN上昇、血中クレアチニン上昇、尿蛋白増加、血尿、尿沈渣異常、尿糖陽性、腎機能障害急性腎障害、尿閉、頻尿、尿路感染糸球体症
呼吸器咳、気管支肺炎、胸水、痰
その他ほてり、関節炎、発熱、異常感(浮遊感、気分不良)多発性筋炎、滑液包炎、男性乳房痛、乳汁分泌過多、乳腺炎、倦怠感、腰痛、多発性関節炎、肩痛、腱鞘炎、注射部位腫脹、CRP上昇筋痛、関節痛、女性化乳房
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