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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫

用法・用量

  • アゾセミド錠30mg「JG」

    • 通常成人1日1回2錠(アゾセミドとして60mg)を経口投与する。
      なお、年齢・症状により適宜増減する。
  • アゾセミド錠60mg「JG」

    • 通常成人1日1回1錠(アゾセミドとして60mg)を経口投与する。
      なお、年齢・症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 無尿の患者[本剤の効果が期待できない。]
  • 肝性昏睡の患者[低カリウム血症によるアルカローシスの増悪により肝性昏睡が悪化するおそれがある。]
  • 体液中のナトリウム、カリウムが明らかに減少している患者[電解質異常を起こすおそれがある。]
  • デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)
  • スルフォンアミド誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

進行した肝硬変症のある患者[肝性昏睡を誘発するおそれがある。]
重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者[排泄遅延により血中濃度が上昇するおそれがある。]
肝疾患・肝機能障害のある患者[肝性昏睡を誘発するおそれがある。]
本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[痛風発作を起こすことがある。糖尿病が悪化することがある。]
下痢、嘔吐のある患者[電解質異常を起こすことがある。]
手術前の患者[1)昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させるおそれがある。2)ツボクラリン等の麻痺作用を増強するおそれがある。「3.相互作用」の項参照]
セファロスポリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH、サリチル酸誘導体又は非ステロイド性消炎鎮痛剤の投与を受けている患者(「3.相互作用」の項参照)
減塩療法時の患者[低ナトリウム血症を起こすことがある。]
高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
小児等(「7.小児等への投与」の項参照)
1.~11.項は「4.副作用」の項参照

重要な基本的注意

本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質異常、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量すること。
連用する場合、電解質異常があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では急激な利尿は血漿量の減少をきたし、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。
特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮をきたし、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
高齢者では低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれやすい。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦(2カ月~6カ月)又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット、マウス)で、生後には消失する一過性の骨格異常が認められている。]
本剤投与中は授乳を避けさせること。[類薬で母乳中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児では腎石灰化症があらわれるおそれがあるので、慎重に投与すること。
乳児では電解質バランスがくずれやすいため、慎重に投与すること。

薬物動態

生物学的同等性試験
アゾセミド錠30mg「JG」
アゾセミド錠30mg「JG」を健康成人男子に2錠(アゾセミドとして60mg)空腹時単回経口投与したときの薬物動態は以下のとおりであった。
(「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」及び「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」に従い、ヒトを対象とした生物学的同等性試験により標準製剤(錠剤、60mg)との同等性が確認された既承認の経口固形製剤アゾセミド錠60mg「JG」と当該製剤について実施した生物学的同等性試験におけるデータ)
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
アゾセミド錠30mg「JG」2117.6±1165.3438.8±254.43.8±0.83.7±1.3
(Mean±S.D.,n=16)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
アゾセミド錠60mg「JG」
アゾセミド錠60mg「JG」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アゾセミドとして60mg)を健康成人男子に空腹時単回経口投与して血漿中アゾセミド濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
アゾセミド錠60mg「JG」2471.9±270.2370.2±50.53.9±0.62.2±0.4
標準製剤(錠剤、60mg)2440.5±254.5388.7±43.73.8±0.62.1±0.4
(Mean±S.D.,n=13)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
アゾセミド錠30mg「JG」及びアゾセミド錠60mg「JG」は、日本薬局方医薬品各条に定められたアゾセミド錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
デスモプレシン酢酸塩水和物
(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
昇圧アミン
ノルアドレナリン
アドレナリン
昇圧アミンの作用を減弱するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。併用により血管壁の反応性が低下するためと考えられる。
ツボクラリン及びその類似作用物質ツボクラリン及びその類似作用物質の麻痺作用を増強するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。利尿剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強されると考えられる。
降圧剤
ACE阻害剤
β-遮断剤等
降圧作用を増強するおそれがあるので、用量調節等に注意すること。本剤はナトリウムの再吸収を抑制するため降圧作用を増強すると考えられる。
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩
アミカシン硫酸塩等
アミノグリコシド系抗生物質の第8脳神経障害(聴覚障害)を増強するおそれがある。アミノグリコシド系抗生物質の内耳外有毛細胞内濃度が上昇し、最終的には外有毛細胞の壊死を引き起こし、永続的な難聴が起こる場合もあると考えられる。
シスプラチンシスプラチンの聴覚障害を増強するおそれがある。シスプラチンの内耳外有毛細胞内濃度が上昇し、最終的には外有毛細胞の壊死を引き起こし、永続的な難聴が起こる場合もあると考えられる。
セファロスポリン系抗生物質
セファロチンナトリウム等
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩
アミカシン硫酸塩等
抗生物質の腎毒性を増強するおそれがある。近位尿細管でのナトリウム再吸収の増加に伴い、抗生物質の再吸収も増加することにより、組織内濃度が上昇し腎毒性が増強する。
ジギタリス剤
ジゴキシン
ジギタリスの心臓に対する作用を増強するおそれがあるので、血清カリウム値及び血中ジギタリス濃度に注意すること。利尿剤による血清カリウム値の低下により、多量のジギタリスが心筋Na-KATPaseに結合し、心収縮力の増強と不整脈が起こると考えられる。
糖質副腎皮質ホルモン剤
ヒドロコルチゾン等
ACTH
グリチルリチン製剤
甘草含有製剤
過剰のカリウム放出により、低カリウム血症が発現するおそれがある。共にカリウム排泄作用を持つ。
糖尿病用剤
スルホニルウレア剤
インスリン
糖尿病用剤の作用を著しく減弱するおそれがある。細胞内外のカリウム喪失がインスリン分泌の抑制、末梢でのインスリン感受性の低下をもたらすと考えられる。
ビグアナイド系薬剤
メトホルミン塩酸塩等
ビグアナイド系薬剤による乳酸アシドーシスを起こすおそれがあるので、脱水症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。体液量が減少し脱水状態になるおそれがある。
SGLT2阻害剤利尿作用が増強されるおそれがあるので、血圧、脈拍数、尿量、血清ナトリウム濃度等を確認し、脱水症状の発現に注意すること。必要に応じ本剤の用量を調整するなど注意すること。利尿作用が増強されるおそれがある。
リチウム
炭酸リチウム
リチウムの毒性を増強するおそれがあるので、血中リチウム濃度に注意すること。リチウムの腎での再吸収を促進し、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられる。
サリチル酸誘導体
アスピリン
サリチル酸ナトリウム
サリチル酸誘導体毒性が発現するおそれがある。腎の排泄部位において両剤の競合が起こり、サリチル酸誘導体の排泄が遅れサリチル酸中毒が起こると考えられる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
本剤の利尿作用を減弱するおそれがある。非ステロイド性消炎鎮痛剤が腎でのプロスタグランジン合成を阻害し、水、ナトリウムの体内貯留を引き起こし、利尿剤の作用と拮抗する。
尿酸排泄促進剤
プロベネシド
尿酸排泄促進剤の尿酸排泄作用を減弱するおそれがある。尿酸再吸収の間接的増大により、尿酸排泄促進剤の作用が抑制されると考えられる。
カルバマゼピン症候性低ナトリウム血症が発現するおそれがある。ナトリウム排泄作用が増強され、低ナトリウム血症が起こると考えられる。

重大な副作用 

(頻度不明)
電解質異常
低カリウム血症、低ナトリウム血症等の電解質異常があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、白血球減少
無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
代謝異常注1)低クロール性アルカローシス、高尿酸血症、高血糖症、高コレステロール血症、高トリグリセライド血症
過敏症注2)発疹
消化器嘔気、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、下痢、腹痛、口渇、膵炎注3)(血清アミラーゼ値上昇)
血液注2)血小板減少
肝臓注2)AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、ビリルビン値上昇
腎臓注1)BUN上昇、クレアチニン上昇
泌尿器頻尿
精神神経系めまい、耳鳴、頭痛
その他脱力感、倦怠感、筋痙攣、関節痛

注1)異常が認められた場合には減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
注2)症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注3)膵炎があらわれるとの報告があるので、血清アミラーゼ値の上昇に注意すること。

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