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ケトプロフェン筋注50mg「日新」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記の疾患並びに状態における鎮痛・消炎

    • 術後、外傷、各種癌、痛風発作、症候性神経痛
  • 緊急に解熱を必要とする場合

用法・用量

  • 鎮痛・消炎の目的に用いる場合

    • 通常、成人にはケトプロフェンとして1回50mgを殿部筋肉内に注射し、その後必要に応じて1日1~2回反復注射する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 解熱の目的に用いる場合

    • 通常、成人にはケトプロフェンとして1回50mgを1日1~2回殿部筋肉内に注射する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により、消化性潰瘍を悪化させることがある。]
  • 重篤な血液の異常のある患者[血液の異常を悪化させるおそれがある。]
  • 重篤な肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
  • 重篤な腎障害のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用による腎血流量の低下等により、腎障害を悪化させるおそれがある。]
  • 重篤な心機能不全のある患者[腎のプロスタグランジン生合成抑制作用により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させることがある。]
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[アスピリン喘息発作を誘発することがある。]
  • シプロフロキサシンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 妊娠後期の女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させることがある。]
血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。]
出血傾向のある患者[血小板機能低下が起こることがあるので、出血傾向を助長することがある。]
肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。]
腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。]
心機能異常のある患者[心機能を悪化させるおそれがある。]
過敏症の既往歴のある患者
気管支喘息のある患者[アスピリン喘息を誘発することがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
潰瘍性大腸炎の患者[症状が悪化するおそれがある。]
クローン病の患者[症状が悪化するおそれがある。]

重要な基本的注意

過敏症状を予測するため十分な問診を行うこと。
消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
症候性神経痛等の慢性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
長期投与する場合には定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行うこと。また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
薬物療法以外の療法も考慮すること。
術後、外傷及び解熱時に本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し投与すること。
原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
感染による発熱に対する抗菌剤の投与等、原因療法があればこれを行うこと。
患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染症を合併している患者に対し用いる場合には必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。
他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること(「高齢者への投与」及び「小児等への投与」の項参照)。

適用上の注意

投与経路
筋注にのみ使用すること。
調製時
他剤との混合注射を避けることが望ましい。
筋肉内投与時
神経走行部位を避けるように注意して注射すること。
繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位をかえて行うこと。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合には直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
保存時
本剤は光により白濁することがあるので、紙箱から取り出した際は、遮光して保存すること。なお、白濁が認められた場合は使用しないこと。
アンプルカット時
本剤はワンポイントアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭し、カットすることが望ましい。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、用量並びに投与間隔に留意するなど、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦(妊娠後期以外)又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠中期の女性に使用し、羊水過少症が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
妊娠後期の女性には投与しないこと。[外国で妊娠後期の女性に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)、胎児腎不全が起きたとの報告がある。]
動物実験(ラット)で周産期投与による分娩遅延、妊娠末期投与による胎児の動脈管収縮が報告されている。
授乳中の女性に投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していないが、動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

生物学的同等性試験
ケトプロフェン筋注50mg「日新」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1管2.5mL(ケトプロフェンとして50mg)健康成人男子に絶食時単回殿部筋肉内投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-6(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ケトプロフェン筋注50mg「日新」10.77±1.015.63±0.950.54±0.171.23±0.21
標準製剤
(注射剤、50mg)
10.99±1.005.71±0.700.57±0.121.13±0.10
(Mean±S.D.,n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シプロフロキサシン
シプロキサン
痙攣を起こすことがある。シプロフロキサシンのGABA受容体結合阻害作用が併用により増強され、中枢神経系の興奮性を増大すると考えられる。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤(シプロフロキサシンは併用禁忌)
エノキサシン水和物等
痙攣を起こすおそれがある。ニューキノロン系抗菌剤のGABA受容体結合阻害作用が併用により増強され、中枢神経系の興奮性を増大すると考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートの作用が増強されることがあるので、必要があれば減量すること。プロスタグランジン生合成阻害作用により腎血流が減少し、メトトレキサートの腎排泄を減少させ、メトトレキサートの血中濃度を上昇させると考えられる。
リチウム製剤
炭酸リチウム
リチウム中毒を起こすおそれがあるので、必要があれば減量すること。プロスタグランジン生合成阻害作用によりリチウムの腎排泄を減少させ、リチウムの血中濃度を上昇させると考えられる。
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
抗凝血作用を増強することがあるため、必要があれば減量すること。プロスタグランジン生合成阻害作用により血小板凝集が抑制されるため、また、ワルファリンの蛋白結合と競合し、遊離型ワルファリンが増加するためと考えられる。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
クロピドグレル
出血傾向を助長するおそれがある。相互に作用を増強すると考えられる。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
フルボキサミン
パロキセチン等
消化管出血のおそれがある。相互に作用を増強すると考えられる。
チアジド系利尿剤
トリクロルメチアジド
ヒドロクロロチアジド等
利尿・降圧作用を減弱させるおそれがある。プロスタグランジン生合成阻害作用により、水、ナトリウムの体内貯留が生じ、利尿剤の水、ナトリウム排泄作用に拮抗するためと考えられる。
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン等
本剤との併用により、降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられている。
エプレレノン本剤との併用により、降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられている。
ACE阻害剤
A‐II受容体拮抗剤
腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。機序不明

重大な副作用 

(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死症
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
急性腎障害、ネフローゼ症候群
急性腎障害、ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

その他の副作用 

頻度不明
過敏症注1)発疹、そう痒感等
消化器消化性潰瘍注1)、胃腸出血注1)、悪心・嘔吐、胸やけ等
肝臓AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等
血液注2)貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延長)等
精神神経系めまい、眠気
その他注射部位の痛み、硬結、浮腫等

注1)発現した場合には、投与を中止すること。
注2)血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。

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