薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アリスキレン | 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 | 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
アンジオテンシン変換酵素阻害剤 | 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。 | 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
カリウム保持性利尿剤 スピロノラクトン、 トリアムテレン等 カリウム補給製剤 塩化カリウム | 血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。 | バルサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。 危険因子:腎機能障害 |
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール | 血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。 | バルサルタンによる血清カリウム値の上昇とドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用によると考えられる。 危険因子:腎障害患者、血清カリウム値の高い患者 |
シクロスポリン | 血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
トリメトプリム含有製剤 スルファメトキサゾール・トリメトプリム | 血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。 | 血清カリウム値の上昇が増強されるおそれがある。 |
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤 インドメタシン等 | バルサルタンの降圧作用が減弱することがある。 | NSAIDs・COX-2選択的阻害剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、バルサルタンの降圧作用が減弱することがある。 |
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤 インドメタシン等 | 腎機能を悪化させるおそれがあるので、併用する場合には腎機能を十分に観察すること。 | NSAIDs・COX-2選択的阻害剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 危険因子:高齢者 |
ビキサロマー | 併用により、バルサルタンの血中濃度が約30~40%に低下したとの報告がある。バルサルタンの作用が減弱するおそれがあるので、併用する場合には十分に観察すること。 | リン酸結合性ポリマーにより、同時に服用した場合、バルサルタンの吸収を遅延あるいは減少させる可能性がある。 |
リチウム | 血中リチウム濃度が上昇し、リチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。 | バルサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。 |
CYP3A4阻害剤 エリスロマイシン、 ジルチアゼム、 リトナビル、 イトラコナゾール等 | エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 | アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
CYP3A4誘導剤 リファンピシン等 | アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 | アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
グレープフルーツジュース | アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。同時服用をしないように注意すること。 | グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
降圧作用を有する他の薬剤 | 降圧作用が増強されるおそれがある。 | 共に降圧作用を有するため。 |
シンバスタチン | シンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)とアムロジピンの併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。 | 機序不明 |
タクロリムス | タクロリムスとアムロジピンとの併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 | アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |