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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

用法・用量

  • 通常、成人にはビベグロンとして50mgを1日1回食後に経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 重篤な心疾患のある患者
心拍数増加等により、症状が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 高度の肝機能障害のある患者
血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。[16.6.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに、類似の症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌などの下部尿路における新生物等)があることに留意し、尿検査等により除外診断を実施すること。なお、必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
5.2 下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療を優先させること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性6例にビベグロン10~300mg注)を空腹時に単回経口投与したとき、Cmax及びAUCinfは投与量比以上の上昇を示したが、tmax及びt1/2は投与量によらず一定であった。
図1 空腹時単回投与したときの血漿中濃度推移
表1 空腹時単回投与したときの薬物動態パラメータ
投与量Cmax(nmol/L)tmax(hr)AUCinf(μmol・hr/L)t1/2(hr)
10mg6.57(60.9)1.00(1.00-4.00)0.212(30.3)60.5(40.8)
50mg134(34.7)3.00(0.800-3.00)1.92(27.2)64.0(12.6)
100mg360(70.3)2.50(0.500-4.00)3.89(23.1)58.9(21.3)
200mg1090(40.3)2.00(0.500-4.00)11.5(16.2)59.1(16.7)
300mg1580(36.8)2.00(1.00-4.00)13.7(25.5)60.7(15.7)
幾何平均(%CV)、n=6、#:中央値(最小値-最大値)
16.1.2 反復投与
健康成人男性6例にビベグロン50、100及び200mg注)を1日1回14日間空腹時反復投与したときのAUC0-24は、投与1日目と比べて1.84~2.29倍であった。ビベグロンの血漿中濃度は、投与開始後7日以内に定常状態に達した。
表2 反復投与したときの薬物動態パラメータ
投与量投与日(日)Cmax(nmol/L)tmax##(hr)AUC0-24(μmol・hr/L)t1/2(hr)
50mg190.1(73.7)1.00(0.500-4.00)0.559(69.4)
14110(67.2)3.00(0.500-3.00)1.28(43.5)69.6(9.9)
100mg1324(135.6)1.50(0.500-6.00)1.89(86.1)
14354(60.3)2.00(2.00-4.00)3.72(29.6)64.9(34.9)
200mg1778(57.4)2.00(1.00-4.00)5.31(46.3)
141380(28.1)1.00(0.500-6.00)9.76(14.8)59.7(3.3)
幾何平均(%CV)、n=6、#:n=5、##:中央値(最小値-最大値)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性8例にビベグロン50mgを食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下の通りであった。空腹時に投与したときのCmax及びAUCinfは、食後投与したときに比べ、それぞれ1.73及び1.40倍であったが、tmax及びt1/2に影響は認められなかった。
表3 食後単回投与したときの薬物動態パラメータ
Cmax(nmol/L)tmax(hr)AUCinf(μmol・hr/L)t1/2(hr)
89.7(84.3)1.00(0.500-2.00)1.37(39.7)68.9(15.0)
幾何平均(%CV)、n=8、#:中央値(最小値-最大値)
16.3 分布
ビベグロンの血漿タンパク結合率は49.6%~51.3%であった。ビベグロンの血液/血漿中濃度比は0.8~1.0であった(in vitro)。
16.4 代謝
ビベグロン経口投与後のヒト血漿中には主に未変化体として存在し、代謝物として3種のグルクロン酸抱合体及び2種の酸化的代謝物が認められた(日本人及び外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人男性6例に14Cで標識したビベグロン100mg注)を単回経口投与したマスバランス試験の結果、投与後20日までに、投与放射能の20.3%が尿中に、59.2%が糞中に排泄された。未変化体は尿中放射能の92.7%、糞中放射能の91.0%を占めた(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
ビベグロン100mg注)を単回経口投与したときのCmax及びAUCinfを健康成人と比べると、軽度の腎機能障害者(eGFR 90~60mL/min/1.73m2)ではそれぞれ1.96及び1.49倍、中等度の腎機能障害者(eGFR 60~30mL/min/1.73m2)ではそれぞれ1.68及び2.06倍、高度の腎機能障害者(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)ではそれぞれ1.42及び1.83倍であった(外国人データ)。
16.6.2 肝機能障害患者
ビベグロン100mg注)を単回経口投与したときのCmax及びAUCinfを健康成人と比べると、中等度の肝機能障害者(Child-Pughスコア7~9)ではそれぞれ1.35及び1.27倍であった(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.6.3 高齢者
健康高齢男性(65~74歳、6例)にビベグロン100mg注)を1日1回14日間反復経口投与したときのCmax及びAUC0-24は、健康成人男性(23~39歳、5例)と比べて、それぞれ1.88及び1.45倍であった。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 トルテロジン
健康成人12例にビベグロン100mg注)とCYP2D6の基質であるトルテロジン4mgを併用投与したとき、ビベグロンのCmax及びAUC0-24は、ビベグロンを単独投与したときと比べて、それぞれ1.03及び1.08倍であった。また、トルテロジンのCmax及びAUC0-24は、トルテロジンを単独投与したときと比べて、それぞれ1.12及び1.08倍であった(外国人データ)。
16.7.2 ケトコナゾール
健康成人10例にビベグロン100mg注)と強いCYP3A4及びP-gpの阻害剤であるケトコナゾール200mgを併用投与したとき、ビベグロンのCmax及びAUCinfはそれぞれ2.22及び2.08倍であった(外国人データ)。[10.2参照]
※:経口剤国内未発売
16.7.3 ジルチアゼム
健康成人12例にビベグロン100mg注)と中程度のCYP3A4及びP-gpの阻害剤であるジルチアゼム240mgを併用投与したとき、ビベグロンのCmax及びAUCinfはそれぞれ1.68及び1.63倍であった(外国人データ)。
注):本剤の承認用量は50mgである。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール等
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル等
[16.7.2参照]
ケトコナゾールと併用したとき、ビベグロンの血中濃度が上昇したとの報告がある。CYP3A4及びP-gpを阻害する薬物と併用することにより、ビベグロンの血中濃度が上昇する可能性がある。
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン
ビベグロンの作用が減弱する可能性がある。CYP3A4及びP-gpを誘導する薬物と併用することにより、ビベグロンの血中濃度が低下する可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 尿閉(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~2%未満1%未満頻度不明
精神神経系頭痛、めまい、不眠症、傾眠
消化器口内乾燥、便秘悪心、腹部膨満、消化不良、胃炎、胃食道逆流性疾患、下痢、腹痛
循環器QT延長、動悸
泌尿器・腎臓尿路感染(膀胱炎等)、残尿量増加排尿躊躇、膀胱痛、遺尿、排尿困難
皮膚発疹、多汗症、そう痒症
羞明眼乾燥、霧視
肝臓AST上昇、ALT上昇肝機能異常、γ-GTP上昇、Al-P上昇
その他疲労、ほてり、高脂血症、体液貯留、筋肉痛、浮腫、CK上昇、口渇、血圧上昇
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