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トラネキサム酸錠250mg「日医工」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向(白血病、再生不良性貧血、紫斑病等、および手術中・術後の異常出血)
  • ○局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
  • ○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状

    • 湿疹およびその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
  • ○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状

    • 扁桃炎、咽喉頭炎
  • ○口内炎における口内痛および口内粘膜アフター

用法・用量

  • トラネキサム酸として、通常成人1日750~2,000mgを3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • トロンビンを投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者
血栓を安定化するおそれがある。
9.1.2 消費性凝固障害のある患者
ヘパリン等と併用すること。血栓を安定化するおそれがある。
9.1.3 術後の臥床状態にある患者及び圧迫止血の処置を受けている患者
静脈血栓を生じやすい状態であり、本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床、圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。
9.1.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎不全のある患者
血中濃度が上昇することがある。
9.2.2 人工透析患者[11.1.1参照]
9.5 妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
トラネキサム酸錠250mg「日医工」及びトランサミン錠250mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(トラネキサム酸として250mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中トラネキサム酸濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
トラネキサム酸錠250mg「日医工」25.16±6.784.23±1.092.54±0.414.08±1.84
トランサミン錠250mg27.07±7.744.60±1.312.65±0.583.93±1.55
(1錠投与,Mean±S.D.,n=24)
血漿中薬物濃度推移
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
マウスに14C-トラネキサム酸を40mg/kgの投与量で単回経口投与したところ、大部分の臓器において投与1~2時間後に最高濃度を示し、組織内分布は、肝、腎、肺、膵で高く、子宮、脾、心、筋肉がこれに次ぎ、脳では低かった。
16.5 排泄
健康成人男性15例にトラネキサム酸を250mg又は500mg単回経口投与したとき、投与後24時間以内に投与量の約40~70%が未変化体として尿中に排泄された。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
トロンビン
[2.参照]
血栓形成傾向があらわれるおそれがある。血栓形成を促進する作用があり、併用により血栓形成傾向が増大する。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ヘモコアグラーゼ大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある。ヘモコアグラーゼによって形成されたフィブリン塊は、本剤の抗プラスミン作用によって比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがあると考えられている。
バトロキソビン血栓・塞栓症を起こすおそれがある。バトロキソビンによって生成するdesAフィブリンポリマーの分解を阻害する。
凝固因子製剤
エプタコグアルファ等
口腔等、線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進するおそれがある。凝固因子製剤は凝固系を活性化させることにより止血作用を発現する。一方、本剤は線溶系を阻害することにより止血作用を発現する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 痙攣(頻度不明)
人工透析患者において痙攣があらわれることがある。[9.2.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~1%未満0.1%未満
過敏症そう痒感、発疹等
消化器食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、胸やけ
その他眠気
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