今日の臨床サポート

メマンチン塩酸塩錠5mg「明治」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 中等度及び高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制

用法・用量

  • 通常、成人にはメマンチン塩酸塩として1日1回5mgから開始し、1週間に5mgずつ増量し、維持量として1日1回20mgを経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

てんかん又は痙攣の既往のある患者[発作を誘発又は悪化させることがある。]
腎機能障害のある患者[本剤は腎排泄型の薬剤であり、腎機能障害のある患者では排泄が遅延する(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)。]
尿pHを上昇させる因子(尿細管性アシドーシス、重症の尿路感染等)を有する患者[尿のアルカリ化により本剤の尿中排泄率が低下し、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。]
高度の肝機能障害のある患者[使用経験がなく、安全性が確立していない。]

重要な基本的注意

投与開始初期においてめまい、傾眠が認められることがあるので、患者の状態を注意深く観察し、異常が認められた場合は、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
また、これらの症状により転倒等を伴うことがあるため、十分に注意すること。
通常、中等度及び高度アルツハイマー型認知症では、自動車の運転等危険を伴う機械の操作能力が低下することがある。
また、本剤により、めまい、傾眠等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
他の認知症性疾患との鑑別診断に留意すること。
本剤投与により効果が認められない場合、漫然と投与しないこと。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
服用時
OD錠は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。
OD錠は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

メマンチン塩酸塩錠5mg「明治」
1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。
医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。

用法用量に関連する使用上の注意

メマンチン塩酸塩錠10mg「明治」
1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。
医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。

用法用量に関連する使用上の注意

メマンチン塩酸塩錠20mg「明治」
1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。
医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。

用法用量に関連する使用上の注意

メマンチン塩酸塩OD錠5mg「明治」
1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。
医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。
OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

用法用量に関連する使用上の注意

メマンチン塩酸塩OD錠10mg「明治」
1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。
医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。
OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

用法用量に関連する使用上の注意

メマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」
1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。
医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。
OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

効能効果に関連する使用上の注意

アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用すること。
本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。
アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において本剤の有効性は確認されていない。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ウサギ)で胎児への移行が認められている。また、動物実験(ラット)で胎児及び出生児の体重増加抑制が認められている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
メマンチン塩酸塩錠20mg「明治」と標準製剤又はメマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(メマンチン塩酸塩として20mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、いずれもlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、それぞれ両剤の生物学的同等性が確認された。
なお、メマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」は、水あり及び水なしで投与した。
また、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」(平成24年2月29日付、薬食審査発0229第10号)に基づき、メマンチン塩酸塩錠5mg「明治」及びメマンチン塩酸塩錠10mg「明治」はメマンチン塩酸塩錠20mg「明治」を、メマンチン塩酸塩OD錠5mg「明治」及びメマンチン塩酸塩OD錠10mg「明治」はメマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
メマンチン塩酸塩錠20mg「明治」
図1 20mg錠投与時の血漿中メマンチン濃度推移
表1 薬物動態パラメータ
被験者数判定パラメータ参考パラメータ
AUCt(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
メマンチン塩酸塩錠20mg「明治」191801.9±212.331.85±5.282.5±1.163.04±9.09
標準製剤(錠剤、20mg)191856.4±179.031.71±3.902.7±1.061.76±13.58
Mean±S.D.
メマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」
図2 20mgOD錠投与時の血漿中メマンチン濃度推移(水あり服用)
図3 20mgOD錠投与時の血漿中メマンチン濃度推移(水なし服用)
表2 薬物動態パラメータ
被験者数判定パラメータ参考パラメータ
AUCt(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
水あり服用メマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」201809.2±216.130.63±4.532.7±1.060.28±8.68
標準製剤(OD錠、20mg)201788.2±169.930.95±4.342.4±0.758.68±8.68
水なし服用メマンチン塩酸塩OD錠20mg「明治」242014.7±279.834.97±5.523.08±1.3559.36±11.14
標準製剤(OD錠、20mg)241992.3±279.134.71±5.032.92±1.1858.82±12.21
Mean±S.D.
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
血中濃度
単回投与
健康成人男性に、メマンチン塩酸塩5、10及び20mgを空腹時単回経口投与したとき、最高血漿中濃度(Cmax)と血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)は投与量にほぼ比例して増加した。消失半減期(T1/2)は55.3~71.3時間であり、投与量による変化はみられなかった。
図4 メマンチン塩酸塩単回経口投与時の血漿中濃度の推移
表3 メマンチン塩酸塩単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)T1/2(hr)
5mg66.86±0.665.3±2.1489.4±51.055.3±6.4
10mg612.18±1.685.3±1.61091.7±172.763.1±11.8
20mg628.98±3.656.0±3.82497.6±482.871.3±12.6
Mean±S.D.
反復投与
アルツハイマー型認知症患者(10mg/日:11例、20mg/日:12例)を対象に、メマンチン塩酸塩1日1回(朝食後)5mgから開始し、1週間ごとに5mgずつ漸増し10mg又は20mgを維持用量として24週間反復経口投与したとき、血漿中濃度は投与4週後ではほぼ定常状態に達しており、その時の血漿中濃度は10mg/日群で64.8~69.8ng/mL、20mg/日群で112.9~127.8ng/mLであった。
分布
アルツハイマー型認知症患者にメマンチン塩酸塩を1日10mg又は20mgで24週間反復経口投与したとき、脳脊髄液中濃度の血漿中濃度に対する比は10mg/日群で0.63、20mg/日群で0.72であった。また、涙液中への移行が認められた。
参考(動物実験)
ラットに14C-標識体を単回経口投与したとき、放射能は主として消化管内容物、陰茎、腎臓、尿路、肝臓、肺、副腎、涙腺、ハーダー氏腺、唾液腺及び脾臓に分布した。
ラットにメマンチン塩酸塩を混餌投与したとき、脳内メマンチンのAUCは血漿中メマンチンのAUCの18倍以上高かった。
また、妊娠中のウサギに14C-標識体を単回静脈内投与したとき、放射能は胎児に移行した。授乳期のラットに14C-標識体を単回経口投与したとき、放射能は乳汁に移行した。
代謝
高齢男性にメマンチン塩酸塩20mgを単回経口投与したとき、投与後72時間以内に未変化体が34.1%、代謝物であるフラノース型グルクロン酸が結合した抱合体が2.2%尿中に排泄された。
メマンチン塩酸塩は、ヒトチトクロームP450(CYP)分子種を発現した細胞を用いた検討で、ヒトのP450で代謝されにくいことが示された。ヒト肝細胞においてCYP1A2、2C9、2E1、3A4及び3A5を誘導しなかった。臨床用量における血漿中濃度付近(1μmol/L)で、ヒト肝ミクロソームにおける各P450活性、エポキシド加水分解酵素(EH)活性、フラビン含有モノオキシゲナーゼ(FMO)活性、グルクロン酸転移酵素(UGT)活性及び硫酸転移酵素(SULT)活性を阻害しなかった。
排泄(外国人における成績)
健康成人男性に、メマンチン塩酸塩5mgを1日3回経口投与し、定常状態に到達した13日目の初回投与時に14C-標識体5mgを経口投与したところ、総放射能の尿中への累積排泄率は投与20日後までに83.2±11.7%であり、糞中への累積排泄率は7日後までに0.54±0.41%であった。
尿pHの影響
炭酸水素ナトリウムを併用し、尿pHをアルカリ性状態にした場合には、メマンチンの全身クリアランス(CL/F)は単独投与時と比べて大きく低下したとの報告がある。
腎機能障害患者での体内動態
本剤は腎排泄型の薬剤であり、腎機能が低下する程度に応じて、本剤のT1/2の延長とAUCの増大が認められている。
表4 メマンチン塩酸塩10mg単回経口投与時の腎機能障害患者及び腎機能正常者での薬物動態パラメータ
腎機能(Ccr)n平均Ccr(推定値)(mL/min)Cmax(ng/mL)AUC(ng・hr/mL)T1/2(hr)CL/F(mL/min)CLr(mL/min)
正常者(Ccr>80)691.112.66±2.141046±8261.2±7.5133.0±9.682.2±19.8
軽度障害患者(50≦Ccr≦80)662.717.25±3.941640±18083.0±17.085.3±8.862.1±10.9
中等度障害患者(30≦Ccr<50)640.915.76±3.702071±531100.1±16.370.4±17.042.1±9.0
高度障害患者(5≦Ccr<30)719.115.83±0.622437±451124.3±21.058.6±11.328.5±12.2
Mean±S.D.

併用注意 

ドパミン作動薬
レボドパ等
ドパミン作動薬の作用を増強させるおそれがある。
本剤のNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)受容体拮抗作用が、ドパミン遊離を促進させる可能性がある。
ヒドロクロロチアジド
ヒドロクロロチアジドの血中濃度を低下させる。
機序は不明である。
腎尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄される薬剤
シメチジン等
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
本剤は一部が尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄されるため、同じ輸送系を介する薬剤と競合する可能性がある。
尿アルカリ化を起こす薬剤
アセタゾラミド等
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
尿のアルカリ化により、本剤の尿中排泄率が低下するため。
NMDA受容体拮抗作用を有する薬剤
アマンタジン塩酸塩、
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物等
相互に作用を増強させるおそれがある。
両薬剤ともNMDA受容体拮抗作用を有するため。

重大な副作用 

(頻度不明)
痙攣
痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
失神、意識消失
失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
精神症状(激越、攻撃性、妄想、幻覚、錯乱、せん妄)
精神症状(激越、幻覚、錯乱等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
完全房室ブロック、高度な洞徐脈等の徐脈性不整脈
完全房室ブロック、高度な洞徐脈等の徐脈性不整脈があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症発疹、顔面浮腫、眼瞼浮腫
精神神経系めまい、頭痛、傾眠、不眠、徘徊、不穏、易怒性、不安、歩行障害、不随意運動(振戦、チック、ジスキネジー等)、活動性低下、鎮静
腎臓頻尿、尿失禁、尿潜血、BUN上昇
肝臓肝機能異常
消化器便秘、食欲不振、消化管潰瘍、悪心、嘔吐、下痢、便失禁
循環器血圧上昇、血圧低下、上室性期外収縮
その他血糖値上昇、転倒、浮腫、体重減少、CK(CPK)上昇、貧血、倦怠感、発熱、コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、脱力感
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