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ゼプリオンTRI水懸筋注175mgシリンジ、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 統合失調症(パリペリドン4週間隔筋注製剤による適切な治療が行われた場合に限る)

用法・用量

  • 本剤は、パリペリドン4週間隔筋注製剤が4ヵ月以上継続して投与され、適切な治療が行われた患者に対し、最終投与の4週間後から切り替えて使用する。
  • 通常、成人には、パリペリドンとして、パリペリドン4週間隔筋注製剤最終投与量の3.5倍量を、12週間に1回、三角筋又は臀部筋に筋肉内投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
  • 2.2 バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強されることがある。]
  • 2.3 アドレナリン(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)、クロザピンを投与中の患者[10.1参照]
  • 2.4 本剤の成分、パリペリドン及びリスペリドンに対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.5 中等度から重度の腎機能障害患者(クレアチニン・クリアランス50mL/分未満)[9.2.1、16.6.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心・血管系疾患、低血圧、又はそれらの疑いのある患者
一過性の血圧降下があらわれることがある。
9.1.2 不整脈の既往歴のある患者、先天性QT延長症候群の患者
QTが延長する可能性がある。
9.1.3 パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすくなる。また、錐体外路症状の悪化に加えて、錯乱、意識レベルの低下、転倒を伴う体位不安定等の症状が発現するおそれがある。[11.1.1参照]
9.1.4 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
痙攣閾値を低下させるおそれがある。
9.1.5 自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.1.6 糖尿病又はその既往歴のある患者、あるいは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者
血糖値が上昇することがある。[8.5、8.7、11.1.9参照]
9.1.7 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群が起こりやすい。[11.1.1参照]
9.1.8 不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。[11.1.12参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 中等度から重度の腎機能障害患者
クレアチニン・クリアランス50mL/分未満の腎機能障害患者には投与しないこと。本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがある。[2.5参照]
9.2.2 軽度の腎機能障害患者
クレアチニン・クリアランス50mL/分以上80mL/分未満の患者への投与量は、パリペリドンとして350mgを超えないこと。本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがある。[7.2、16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
肝障害を悪化させるおそれがある。[11.1.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では腎機能が低下している可能性がある。[16.6.4参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は持効性製剤であり、精神症状の再発及び再燃の予防を目的とする製剤であることから、急性期の治療や複数の抗精神病薬の併用を必要とするような不安定な患者には用いないこと。また、一度投与すると直ちに薬物を体外に排除する方法がなく、投与中止後も長期間血中濃度が持続するため、本剤を投与する場合は、予めその必要性について十分に検討し、副作用の予防、副作用発現時の処置、過量投与等について十分留意すること。[7.4、7.5、11.、13.、16.1参照]
8.2 投与初期、再投与時、増量時にα交感神経遮断作用に基づく起立性低血圧があらわれることがあるので、低血圧があらわれた場合は、適切な処置を行うこと。
8.3 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.4 興奮、誇大性、敵意等の陽性症状を悪化させる可能性があるので観察を十分に行い、悪化がみられた場合には他の治療法に切り替えるなど適切な処置を行うこと。
8.5 本剤の投与により、高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、特に糖尿病又はその既往歴あるいはその危険因子を有する患者については、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。[8.7、9.1.6、11.1.9参照]
8.6 低血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。[8.7、11.1.10参照]
8.7 本剤の投与に際し、あらかじめ上記8.5及び8.6の副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、高血糖症状(口渇、多飲、多尿、頻尿等)、低血糖症状(脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等)に注意し、このような症状があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう指導すること。[8.5、8.6、9.1.6、11.1.9、11.1.10参照]
8.8 本剤の投与間隔は12週間と長いことから、本剤投与後には副作用の発現に注意し、次回投与までの間も患者の状態を十分に観察すること。特に本剤投与開始後早期においては、これまでの受診頻度も踏まえた上で、より慎重に患者の状態を観察すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤の使用にあたっては、取扱い方法を熟読すること。
14.1.2 他の注射液と混合又は希釈して使用しないこと。
14.1.3 シリンジ内の懸濁液が均質となるよう、シリンジを15秒以上激しく振盪し、確実に懸濁させた後、5分以内に本剤を投与すること。なお、5分以上経過した場合は、再度振盪すること。適切な血中濃度が得られないおそれがある。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤投与の際には、以下の表に従った注射針を用いること。適切な血中濃度が得られないおそれがある。
三角筋内へ投与時体重90kg未満の場合:22G、針の長さ1インチ(25mm)
体重90kg以上の場合:22G、針の長さ11/2インチ(38mm)
臀部筋内へ投与時22G、針の長さ11/2インチ(38mm)
14.2.2 本剤は三角筋又は臀部筋内のみに投与し、他の筋肉内、皮下に投与しないこと。また、静脈内には絶対に投与しないこと。
14.2.3 注射部位は毎回左右交互とし、同一部位への反復注射は行わないこと。
14.2.4 選択した三角筋又は臀部筋内に深く垂直に刺入し、シリンジ内の全量をゆっくり投与すること。
14.2.5 注射部位をもまないように患者に指示すること。
14.2.6 注射部位に疼痛、硬結をみることがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は、下記の投与量で、パリペリドン4週間隔筋注製剤から切り替えて投与すること。本剤はパリペリドン4週間隔筋注製剤により適切に治療され、切替え前のパリペリドン4週間隔筋注製剤の少なくとも最後の2回が同用量である患者に投与すること。なお、パリペリドン4週間隔筋注製剤25mgからの切替えが可能な本剤の用量はないため、パリペリドン4週間隔筋注製剤25mgを投与している患者では本剤を投与しないこと。[5.参照]
パリペリドン4週間隔筋注製剤投与量
(パリペリドンとして)
本剤投与量
(パリペリドンとして)
25mgなし
50mg175mg
75mg263mg
100mg350mg
150mg525mg
7.2 軽度腎機能障害患者(クレアチニン・クリアランス50mL/分以上80mL/分未満)への投与量は、パリペリドンとして350mgを超えないこと。[9.2.2、16.6.1参照]
7.3 本剤からパリペリドン4週間隔筋注製剤へ切替えの際は下記の投与量に従って、本剤の最終投与の12週後に投与を開始すること。
本剤投与量
(パリペリドンとして)
パリペリドン4週間隔筋注製剤投与量
(パリペリドンとして)
175mg50mg
263mg75mg
350mg100mg
525mg150mg
7.4 本剤の即時の用量調節は困難であることから、本剤投与中に症状の悪化が認められた場合や本剤の減量が必要となった場合は、以下のように対応し、本剤で用量調節を行わないこと。[8.1、16.1参照]
7.4.1 本剤投与中に症状の悪化が認められた場合は、患者の状態を十分観察し、抗精神病薬の追加が必要となった場合は、本剤の投与中止を検討すること。本剤の投与再開は、本剤以外の抗精神病薬により用量調節を行い、パリペリドン4週間隔筋注製剤により適切に治療された場合に行うこと。なお、本剤の主活性代謝物はパリペリドンであるため、リスペリドン若しくはパリペリドン製剤を投与する場合には、過量投与にならないよう、本剤の薬物動態を考慮して投与時期、投与量に十分注意し、患者の状態を十分観察すること。
7.4.2 本剤の減量が必要となった場合は、本剤の投与中止を検討すること。本剤の投与再開は、本剤以外の抗精神病薬により用量調節を行い、パリペリドン4週間隔筋注製剤により適切に治療された場合に行うこと。
7.5 本剤は持効性製剤であることから、投与中止後も患者の症状を慎重に観察し、副作用等の発現に十分に注意すること。[8.1、16.1参照]
7.6 本剤を12週間隔以外の投与間隔で投与した場合の有効性及び安全性は確立していないことから、本剤は用法及び用量を遵守して投与すること。やむを得ず投与間隔が空いた場合に、本剤又はパリペリドン4週間隔筋注製剤を再開する場合には、本剤最終投与からの経過期間に基づき以下の投与方法を参考にすること。
7.6.1 経過期間が4ヵ月未満であった場合は、再開前と同用量の本剤を投与する。
7.6.2 経過期間が4ヵ月以上9ヵ月以下の場合は、パリペリドン4週間隔筋注製剤を用いて再開する。ただし、初回投与時と同じ用量で再開すると血中濃度が高くなるおそれがあることから、過量投与にならないよう、本剤の薬物動態を考慮してパリペリドン4週間隔筋注製剤を用いて以下の投与方法で再開する。
最終投与時の本剤投与量
(パリペリドンとして)
再開後のパリペリドン4週間隔筋注製剤投与量(三角筋内投与)(パリペリドンとして)再開後の本剤投与量
(パリペリドンとして)
再開1日目再開8日目再開8日目から4週間後
175mg50mg50mg175mg
263mg75mg75mg263mg
350mg100mg100mg350mg
525mg100mg100mg525mg
7.6.3 経過期間が9ヵ月超の場合は、パリペリドン4週間隔筋注製剤を用いて初回投与時と同じ用量で投与を再開する。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤の投与開始に際しては、他の抗精神病薬を併用せずにパリペリドン4週間隔筋注製剤が4ヵ月以上継続して投与され、安全性・忍容性が確認された、症状が安定している患者に投与すること。[7.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
筋肉内投与されたパリペリドンパルミチン酸エステルは、投与部位で溶解し、活性本体のパリペリドンに加水分解された後、パリペリドンとして全身循環に移行し、組織へ分布する。なお、統合失調症患者に本剤を単回筋肉内投与したときのパリペリドンパルミチン酸エステルの血漿中濃度はほとんどの採血時点で定量下限未満であった。[7.4、7.5、8.1参照]
16.1.1 単回投与
統合失調症患者及び統合失調感情障害患者に本剤175及び525mgを三角筋内に、並びに350及び525mgを臀部筋内に単回投与したときの血漿中パリペリドン濃度は緩やかに上昇し、投与23~31日後にCmaxに達した後、緩やかに低下し、本剤175mgを三角筋内に投与した場合を除き最終測定時の投与後544日においても定量可能であった。
統合失調症患者及び統合失調感情障害患者の三角筋又は臀部筋内に単回投与したときの血漿中パリペリドン濃度推移(平均値±S.D.)
統合失調症患者及び統合失調感情障害患者の三角筋又は臀部筋内に単回投与したときの血漿中パリペリドンの薬物動態パラメータ(平均値±S.D.)
投与量
投与部位
Cmax(ng/mL)tmaxa)(day)AUC(ng・h/mL)t1/2(day)
175mg
三角筋内
25.8±13.0
(N=25)
24.0(5.0-56.1)
(N=25)
50407±16376
(N=22)
56.6±32.6
(N=22)
525mg
三角筋内
80.0±75.8
(N=24)
24.5(1.0-55.0)
(N=24)
144173±38128
(N=22)
60.7±29.0
(N=22)
350mg
臀部筋内
44.0±38.5
(N=24)
31.0(5.0-84.1)
(N=24)
101244±32718
(N=16)
94.7±73.2
(N=19)
525mg
臀部筋内
63.8±38.1
(N=24)
23.0(2.0-41.0)
(N=24)
145611±50623
(N=18)
91.8±66.7
(N=20)
a):中央値(範囲)
統合失調症患者及び統合失調感情障害患者に本剤を三角筋(175、300、450及び525mg)又は臀部筋(75、150、350、450及び525mg)内に単回投与したときの血漿中パリペリドンのAUC及びCmaxは用量に比例して増加した。本剤の投与量を350mgに補正したAUCは三角筋内投与時と臀部筋内投与時とで同程度であり、Cmaxは三角筋内投与時で27%高値であった。(外国人データ)
16.1.2 反復投与
統合失調症患者にパリペリドン4週間隔筋注製剤を17週投与した後、本剤(175、263、350及び525mg)に切り替えて12週間隔で反復投与したときの血漿中パリペリドン濃度は、対応する用量のパリペリドン4週間隔筋注製剤(50、75、100及び150mg)を反復投与したときと同程度であった。
統合失調症患者にパリペリドン4週間隔筋注製剤を17週投与した後、試験日120日にランダム化し、本剤に切り替えて12週間隔で反復投与したとき(↑)、又はパリペリドン4週間隔筋注製剤を4週間隔で反復投与したときの血漿中パリペリドンのトラフ濃度推移(平均値±S.D.)
本剤群
パリペリドン4週間隔筋注製剤を初回150mg、1週後に2回目100mgを三角筋内投与し、その後、4週間隔で50、75、100及び150mgを三角筋又は臀部筋内に3回投与した後、本剤175、263、350及び525mgに切り替えて12週間隔で三角筋又は臀部筋内に反復投与
パリペリドン4週間隔筋注製剤群
パリペリドン4週間隔筋注製剤を初回150mg、1週後に2回目100mgを三角筋内投与し、その後、4週間隔で50、75、100及び150mgを三角筋又は臀部筋内に反復投与
統合失調症患者にパリペリドン4週間隔筋注製剤を17週投与した後、試験日120日にランダム化し、本剤に切り替えて12週間隔で反復投与したとき、又はパリペリドン4週間隔筋注製剤を4週間隔で反復投与したときの、試験日372日に本剤4回目投与(↑)及び4週間隔筋注製剤10回目投与(↑)後の投与間隔における血漿中パリペリドン濃度推移(平均値±S.D.)
本剤群
パリペリドン4週間隔筋注製剤を初回150mg、1週後に2回目100mgを三角筋内投与し、その後、4週間隔で50、75、100及び150mgを三角筋又は臀部筋内に3回投与した後、本剤175、263、350及び525mgに切り替えて12週間隔で三角筋又は臀部筋内に反復投与
パリペリドン4週間隔筋注製剤群
パリペリドン4週間隔筋注製剤を初回150mg、1週後に2回目100mgを三角筋内投与し、その後、4週間隔で50、75、100及び150mgを三角筋又は臀部筋内に反復投与
16.3 分布
ヒト血漿蛋白結合率
パリペリドン73.2%(in vitro、平衡透析法、50~250ng/mL)
16.4 代謝
パリペリドンパルミチン酸エステル
主にセリンエステラーゼにより、パリペリドンに加水分解される。
パリペリドン
ヒト肝試料を用いたin vitro試験成績より、肝での代謝は低いと推定された。
代謝酵素(チトクロームP450)の分子種
CYP3A4及びCYP2D6でわずかに代謝される。
16.5 排泄
健康成人に14C-パリペリドン1mg経口液剤を単回投与したとき、投与後7日までに投与放射能の約80%が尿中に、約11%が糞便中に排泄された。また、尿中に排泄された未変化体は投与量の約59%であった。(外国人データ、経口パリペリドン製剤での成績)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害による影響
651例の外国人統合失調症患者及び統合失調感情障害患者の成績を対象として母集団薬物動態解析を実施し、構築された血漿中パリペリドン濃度推移に関するモデルにおいて、CL/Fの共変量としてクレアチニンクリアランス(CLcr)が同定された。軽度腎機能障害患者(CLcr:50mL/分以上80mL/分未満)では正常腎機能患者(CLcr:80mL/分以上)と比較してCL/Fが14%低下し、AUCτが16%増加すると推定された。(外国人データ)[2.5、7.2、9.2.2参照]
16.6.2 外国人におけるパリペリドン徐放錠の成績
種々の程度の腎機能障害患者にパリペリドン徐放錠3mgを単回経口投与したとき、腎機能の低下に伴い、健康成人と比較してCL/Fに軽度障害で32%、中等度障害で64%、重度障害で71%の低下が認められた。
16.6.3 肝機能障害による影響(外国人における経口パリペリドン製剤の成績)
中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア7~9)にパリペリドン1mg(液剤)を単回経口投与したとき、肝機能の低下に伴い、健康成人と比較してCmax及びAUCはそれぞれ35%及び27%低下したが、非結合型濃度は同程度であった。なお、重度の肝機能障害患者における検討はなされていない。
16.6.4 高齢者における薬物動態(外国人におけるパリペリドン徐放錠の成績)
健康成人及び健康高齢者を対象に、パリペリドン徐放錠3mgを単回経口投与及び1日1回7日間反復経口投与したとき、健康成人と比較して、健康高齢者ではCmax及びAUCがそれぞれ9~20%及び24~34%増加した。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 カルバマゼピン
統合失調症又は双極I型障害患者64例にCYP3A4及びP糖蛋白誘導作用を有するカルバマゼピン(400mg/日反復投与)とパリペリドン徐放錠(6mg/日反復投与)を21日間併用したとき、パリペリドンのCmax,ss及びAUCτはそれぞれ37.5%及び36.6%減少した。(外国人データ、パリペリドン徐放錠での成績)[10.2参照]
16.7.2 パロキセチン
健康成人男性60例にCYP2D6阻害作用を有するパロキセチン(20mg/日反復投与)とパリペリドン徐放錠(3mg単回投与)を併用したとき、パリペリドンのAUCは16.48%増加した。(外国人データ、パリペリドン徐放錠での成績)
16.7.3 トリメトプリム
健康成人男性30例に有機カチオントランスポーター阻害作用を有するトリメトプリム(400mg/日反復投与)とパリペリドン徐放錠(6mg単回投与)を併用したとき、それぞれの薬剤の薬物動態に併用の影響は認められなかった。(外国人データ、パリペリドン徐放錠での成績)

併用禁止 

アドレナリン
(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)
ボスミン
[2.3参照]
アドレナリンの作用を逆転させ、血圧降下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β受容体の刺激剤であり、本剤のα受容体遮断作用によりβ受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。
クロザピン
クロザリル
[2.3参照]
クロザピンは原則単剤で使用し、他の抗精神病薬とは併用しないこととされている。本剤は半減期が長いため、本剤が体内から消失するまでクロザピンを投与しないこと。
本剤が血中から消失するまでに時間を要する。

併用注意 

中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)
相互に作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
本剤及びこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
ドパミン作動薬
相互に作用を減弱することがある。
本剤はドパミン遮断作用を有していることから、ドパミン作動性神経において作用が拮抗する可能性がある。
降圧薬
降圧作用が増強することがある。
本剤及びこれらの薬剤の降圧作用による。
アルコール
相互に作用を増強することがある。
アルコールは中枢神経抑制作用を有する。
カルバマゼピン
[16.7.1参照]
本剤の血中濃度が低下することがある。
本剤の排泄、代謝を促進し、吸収を低下させる可能性がある。
QT延長を起こすことが知られている薬剤
QT延長があらわれるおそれがあるため、治療上やむを得ないと判断される場合を除き併用は避けること。
QT延長作用が増強するおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.1 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡することがある。[9.1.3、9.1.7参照]
11.1.2 遅発性ジスキネジア(0.2%)
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
11.1.3 麻痺性イレウス(頻度不明)
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐を不顕性化する可能性があるので注意すること。
11.1.4 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。
11.1.5 肝機能障害(0.6%)、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[9.3参照]
11.1.6 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.7 不整脈
不整脈、心房細動(頻度不明)、心室性期外収縮(0.4%)等があらわれることがある。
11.1.8 脳血管障害(頻度不明)
11.1.9 高血糖(0.2%)、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(頻度不明)
高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.5、8.7、9.1.6参照]
11.1.10 低血糖(頻度不明)
脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。[8.6、8.7参照]
11.1.11 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.4%)
11.1.12 肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.8参照]
11.1.13 持続勃起症(頻度不明)
α交感神経遮断作用に基づく持続勃起症があらわれることがある。
11.1.14 アナフィラキシー(頻度不明)
異常が認められた場合には投与を中止すること。なお、過去に経口パリペリドン又は経口リスペリドンで忍容性が確認されている場合でも、アナフィラキシーを起こした症例が報告されている。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]

1%以上1%未満頻度不明
感染症及び寄生虫症鼻咽頭炎、気道感染、肺炎、咽頭炎、鼻炎、腟感染、皮膚真菌感染、白癬感染
良性、悪性及び詳細不明の新生物脂肪腫
血液及びリンパ系障害血小板減少症白血球数増加、好酸球数増加、ヘモグロビン減少、貧血、ヘマトクリット減少、脾腫、血小板数増加、好塩基球数増加、血中鉄減少、好中球百分率増加、好酸球百分率増加、リンパ球数増加
免疫系障害過敏症、季節性アレルギー
内分泌障害高プロラクチン血症
代謝及び栄養障害血中ブドウ糖増加、血中インスリン増加、食欲亢進、血中コレステロール増加、トリグリセリド増加、インスリンCペプチド増加、食欲減退、糖尿病、高脂血症多飲症、低ナトリウム血症、食欲不振、過食、電解質失調、高コレステロール血症、低蛋白血症、総蛋白減少、血中電解質異常
精神障害不安、統合失調症の悪化落ち着きのなさ、攻撃性、うつ病、幻覚、睡眠障害、自殺念慮不眠症、精神症状、幻聴、妄想、激越、自殺既遂、抑うつ気分、初期不眠症、被害妄想、身体妄想、悪夢、リビドー減退、セルフケア障害、自傷行動、自殺企図、睡眠時遊行症
神経系障害アカシジア、振戦運動緩慢、ジスキネジア、パーキンソニズム、傾眠、体位性めまい、錐体外路障害、頭痛、筋緊張亢進、パーキンソン歩行ジストニー、痙攣、浮動性めまい、感覚鈍麻、鎮静、構語障害、構音障害、頭部動揺、失神、てんかん、健忘、精神的機能障害、末梢性ニューロパシー、大発作痙攣、嗜眠、運動過多、後弓反張、会話障害(舌の麻痺等)
眼障害霧視眼球回転運動、結膜炎、注視麻痺、眼部不快感、眼精疲労
耳及び迷路障害回転性めまい、耳痛、耳鳴、耳管障害
心臓障害心電図異常、頻脈、心電図QT延長、洞性徐脈、洞性頻脈徐脈、上室性期外収縮、右脚ブロック、動悸、洞性不整脈、房室ブロック、左脚ブロック、心電図QT補正間隔延長、心拍数増加
血管障害高血圧起立性低血圧、低血圧、虚血
呼吸器、胸郭及び縦隔障害誤嚥、咳嗽、咽喉頭疼痛、鼻閉、鼻出血、誤嚥性肺炎、間質性肺疾患
胃腸障害流涎過多、便秘、下痢、嚥下障害、悪心嘔吐、腹部不快感、上腹部痛、口内乾燥、腹痛、胃炎、歯肉炎、歯痛、鼓腸、舌腫脹、口唇炎、胃不快感、下腹部痛、逆流性食道炎、胃腸障害、胃潰瘍、痔核、腸管虚血、齲歯、口内炎、舌痛
肝胆道系障害ALT増加AST増加、肝機能検査異常、LDH増加、γ-GTP増加血中ビリルビン増加、ALP増加、脂肪肝
皮膚及び皮下組織障害そう痒症発疹、湿疹、ざ瘡、紅色汗疹、皮膚乾燥、脂漏性皮膚炎、血管浮腫、皮膚炎、顔面感覚鈍麻、皮膚剥脱、寝汗、逆むけ、全身性蕁麻疹
筋骨格系及び結合組織障害筋固縮四肢痛、筋骨格硬直筋骨格痛、背部痛、頚部痛、関節痛、筋痙縮、関節周囲炎、椎間板突出、筋痛、筋拘縮、斜頚
腎及び尿路障害尿潜血、排尿困難、神経因性膀胱、頻尿、尿失禁、尿閉、蛋白尿
生殖系及び乳房障害無月経、不規則月経月経障害、乳汁漏出症、月経遅延、乳房痛、女性化乳房、乳房分泌、月経困難症、勃起不全射精障害、性機能不全、前立腺炎
全身障害及び投与局所様態注射部位硬結、注射部位疼痛、注射部位腫脹注射部位紅斑、疲労、無力症、注射部位そう痒感、易刺激性、末梢性浮腫注射部位熱感、倦怠感、注射部位炎症、発熱、胸部不快感、注射部位血腫、浮腫、口渇、体温低下、体温上昇、薬剤離脱症候群、低体温、不快感
臨床検査体重増加、体重減少血中クレアチニン増加CK増加、血圧低下、血圧上昇、尿糖陽性、グリコヘモグロビン増加、血中尿酸増加、血中尿素減少、尿中ウロビリン陽性
傷害、中毒及び処置合併症転倒
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