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レベチラセタムドライシロップ50%「日新」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
  • ○他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

用法・用量

  • 成人

    • 通常、成人にはレベチラセタムとして1日1000mg(ドライシロップとして2g)を1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日3000mg(ドライシロップとして6g)を超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg(ドライシロップとして2g)以下ずつ行うこと。
  • 小児

    • 通常、4歳以上の小児にはレベチラセタムとして1日20mg/kg(ドライシロップとして40mg/kg)を1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日60mg/kg(ドライシロップとして120mg/kg)を超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg(ドライシロップとして40mg/kg)以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はピロリドン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者[7.2、16.6.1参照]
9.2.2 血液透析を受けている末期腎機能障害のある患者[7.2、16.6.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類C)[7.3、16.6.3参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、以下のようなリスクを考慮し治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
・ヒトにおいて、妊娠中にレベチラセタムの血中濃度が低下したとの報告があり、第3トリメスター期間に多く、最大で妊娠前の60%となったとの報告がある。
・ラットにおいて胎児移行性が認められている。
・動物実験において、ラットではヒトへの曝露量と同程度以上の曝露で骨格変異及び軽度の骨格異常の増加、成長遅延、児の死亡率増加が認められ、ウサギでは、ヒトへの曝露量の4~5倍の曝露で胚致死、骨格異常の増加及び奇形の増加が認められている。
9.5.2 本剤を投与した妊婦から出生した児において、新生児薬物離脱症候群があらわれることがある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は国内・海外ともに実施していない。
9.8 高齢者
クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多い。[7.2、16.6.1、16.6.4参照]

8.重要な基本的注意

8.1 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも2週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
8.2 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.3 易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[8.4、11.1.6、15.1.1参照]
8.4 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。[8.3、11.1.6、15.1.1参照]

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること。強直間代発作に対する本剤単独投与での臨床試験は実施していない。
7.2 腎機能障害を有する成人患者に本剤を投与する場合は、下表に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること。また、血液透析を受けている成人患者では、クレアチニンクリアランス値に応じた1日用量に加えて、血液透析を実施した後に本剤の追加投与を行うこと。なお、ここで示している用法及び用量はシミュレーション結果に基づくものであることから、患者ごとに慎重に観察しながら、用法及び用量を調節すること。また、腎機能障害を有する小児患者についても腎機能の程度に応じて、本剤の投与量及び投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。[9.2.1、9.2.2、9.8、16.6.1、16.6.2参照]
クレアチニンクリアランス(mL/min)≧80≧50-<80≧30-<50<30透析中の腎不全患者血液透析後の補充用量
1日投与量1000~3000mg1000~2000mg500~1500mg500~1000mg500~1000mg
通常投与量1回500mg1日2回1回500mg1日2回1回250mg1日2回1回250mg1日2回1回500mg1日1回250mg
最高投与量1回1500mg1日2回1回1000mg1日2回1回750mg1日2回1回500mg1日2回1回1000mg1日1回500mg
7.3 重度の肝機能障害のある患者では、肝臓でのクレアチン産生が低下しており、クレアチニンクリアランス値からでは腎機能障害の程度を過小評価する可能性があることから、より低用量から開始するとともに、慎重に症状を観察しながら用法及び用量を調節すること。[9.3.1、16.6.3参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
レベチラセタムドライシロップ50%「日新」とイーケプラドライシロップ50%を、クロスオーバー法によりそれぞれ1g(レベチラセタムとして500mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中(S)-レベチラセタム濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-36(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
レベチラセタムドライシロップ50%「日新」144.08±19.6421.35±5.190.46±0.217.78±0.66
イーケプラドライシロップ50%141.39±19.9220.71±4.560.49±0.237.77±0.70
(Mean±S.D.,n=47)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能の程度の異なる成人被験者を対象に、レベチラセタムを単回経口投与したとき、見かけの全身クリアランスは腎機能正常者(CLCR:≧80mL/min/1.73m2)と比較して、軽度低下者(CLCR:50~<80mL/min/1.73m2)では40%、中等度低下者(CLCR:30~<50mL/min/1.73m2)で52%、重度低下者(CLCR:<30mL/min/1.73m2)で61%低下した。
レベチラセタムの腎クリアランスはクレアチニンクリアランスと有意に相関した。[7.2、9.2.1、9.8、16.6.4参照]
薬物動態パラメータ腎機能の程度
正常
(N=6)
軽度
(N=6)
中等度
(N=6)
重度
(N=6)
CLCR(mL/min/1.73m2≧8050-<8030-<50<30
投与量500mg500mg250mg250mg
レベチラセタム
Cmax(μg/mL)21.9[31.2]15.5[25.3]10.8[24.3]9.2[30.4]
tmax(h)0.5(0.5-2.0)1(0.5-2.0)0.5(0.5-1.0)0.5(0.5-1.0)
AUC0-t(μg・h/mL)166[16.5]248[16.9]169[16.5]212[19.1]
t1/2(h)7.6[6.9]12.6[11.3]15.5[17.5]19.7[26.5]
CL/F(mL/min/1.73m251.5[7.8]30.9[14.6]24.6[15.0]20.3[20.9]
CLR(mL/min/1.73m231.6[28.5]a)15.3[22.3]9.7[23.4]6.0[53.6]
ucb L057
Cmax(μg/mL)0.36[9.4]0.75[25.8]0.57[26.0]1.06[29.3]
tmax(h)5.0(2.0-8.0)8.0(6.0-12.0)12.0(8.0-12.0)24.0(12.0-24.0)
AUC0-t(μg・h/mL)5.9[9.7]22.6[45.9]18.7[53.4]57.8[57.3]
t1/2(h)12.4(11.3-15.3)19.0(17.3-19.9)20.3(19.7-23.6)26.8(17.2-33.3)
幾何平均値[CV(%)]、tmax及びucb L057のt1/2は中央値(最小値-最大値)CL/F:見かけの全身クリアランス CLR:腎クリアランスa)N=4
16.6.2 血液透析を受けている末期腎機能障害患者
血液透析を受けている末期腎機能障害の成人被験者にレベチラセタム500mgを透析開始44時間前に単回経口投与したとき、レベチラセタムの非透析時の消失半減期は34.7時間であったが、透析中は2.3時間に短縮した。レベチラセタム及びucb L057の透析による除去効率は高く、81%及び87%であった。[7.2、9.2.2、13.2参照]
薬物動態パラメータレベチラセタムucb L057
Cmax(μg/mL)18.7[8.1]8.84[7.0]
tmax(h)0.7(0.43-0.98)44.0(44.0-44.0)
t1/2(h)34.7(29.2-38.6)
AUC0-44h(μg・h/mL)462[10.5]230[7.8]
CL/F(mL/min/1.73m210.9(9.4-13.1)
ダイアライザーの除去効率(%)81[7.5]87[7.2]
血液透析中の消失半減期(h)2.3(2.1-2.6)2.1(1.9-2.6)
血液透析クリアランス(mL/min)115.4[8.1]122.9[7.1]
N=6、幾何平均値[CV(%)]tmax、t1/2、CL/F、血液透析中の消失半減期は中央値(最小値-最大値)
16.6.3 肝機能障害患者
軽度及び中等度(Child-Pugh分類A及びB)の成人肝機能低下者にレベチラセタムを単回経口投与したとき、レベチラセタムの全身クリアランスに変化はみられなかった。重度(Child-Pugh分類C)の肝機能低下者では、全身クリアランスが健康成人の約50%となった(外国人データ)。[7.3、9.3.1参照]
薬物動態パラメータ健康成人
(N=5)
肝機能低下者
Child-Pugh分類A
(N=5)
Child-Pugh分類B
(N=6)
Child-Pugh分類C
(N=5)
CLCR(mL/min/1.73m2a)93.1±13.8120.8±11.999.6±13.263.5±13.5
レベチラセタム
Cmax(μg/mL)23.1±1.223.6±4.924.7±3.324.1±3.8
tmax(h)0.8±0.30.6±0.20.5±0.01.6±1.5
AUC(μg・h/mL)234±49224±25262±58595±220
t1/2(h)7.6±1.07.6±0.78.7±1.518.4±7.2
CL/F(mL/min/1.73m263.4±9.762.5±8.755.4±10.529.2±13.5
平均値±SDa)レベチラセタム投与後の値
16.6.4 高齢者
高齢者におけるレベチラセタムの薬物動態について、クレアチニンクリアランスが30~71mL/minの被験者16例(年齢61~88歳)を対象として評価した結果、高齢者では消失半減期が約40%延長し、10~11時間となった(外国人データ)。[9.8、16.6.1参照]

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
11.1.3 重篤な血液障害(頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、血小板減少があらわれることがある。
11.1.4 肝不全、肝炎(いずれも頻度不明)
肝不全、肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがある。
11.1.5 膵炎(頻度不明)
激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6 攻撃性、自殺企図(いずれも1%未満)
易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもある。[8.3、8.4、15.1.1参照]
11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8 急性腎障害(頻度不明)
11.1.9 悪性症候群(頻度不明)
発熱、筋強剛、血清CK上昇、頻脈、血圧の変動、意識障害、発汗過多、白血球の増加等があらわれた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

3%以上1~3%未満1%未満頻度不明
精神神経系浮動性めまい(10.4%)、頭痛(11.8%)、不眠症、傾眠(27.9%)感覚鈍麻、気分変動、振戦、易刺激性、痙攣、抑うつ激越、健忘、注意力障害、幻覚、運動過多、記憶障害、錯感覚、思考異常、平衡障害、感情不安定、異常行動、協調運動異常、怒り、ジスキネジー、不安、体位性めまい、睡眠障害、緊張性頭痛、精神病性障害、パニック発作、譫妄錯乱状態、敵意、気分動揺、神経過敏、人格障害、精神運動亢進、舞踏アテトーゼ運動、嗜眠、てんかん増悪、強迫性障害
複視、結膜炎霧視、眼精疲労、眼そう痒症、麦粒腫
血液好中球数減少貧血、血中鉄減少、鉄欠乏性貧血、血小板数減少、白血球数増加、白血球数減少
循環器心電図QT延長、高血圧
消化器腹痛、便秘、下痢、胃腸炎、悪心、口内炎、嘔吐、齲歯歯肉炎、痔核、胃不快感、歯痛消化不良、口唇炎、歯肉腫脹、歯周炎
肝臓ALP増加肝機能異常
泌尿・生殖器膀胱炎、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性、尿中蛋白陽性、月経困難症頻尿
呼吸器鼻咽頭炎(30.2%)、咽喉頭疼痛、上気道の炎症気管支炎、咳嗽、鼻漏、咽頭炎、インフルエンザ、鼻炎鼻出血、肺炎
代謝及び栄養食欲不振
皮膚湿疹皮膚炎、そう痒症、発疹、ざ瘡脱毛症、単純ヘルペス、帯状疱疹、白癬感染多形紅斑、血管性浮腫
筋骨格系背部痛肩痛、筋肉痛、筋骨格硬直、関節痛頸部痛、四肢痛、筋力低下
感覚器耳鳴回転性めまい
その他倦怠感、発熱、体重減少血中トリグリセリド増加、胸痛、体重増加無力症、疲労、末梢性浮腫、抗痙攣剤濃度増加事故による外傷(皮膚裂傷等)
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