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ミネブロ錠1.25mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人にはエサキセレノンとして2.5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 高カリウム血症の患者もしくは本剤投与開始時に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えている患者[高カリウム血症を増悪させるおそれがある。]
  • 2.3 重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)のある患者[9.2.1参照]
  • 2.4 カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウム)、アルドステロン拮抗剤(エプレレノン)又はカリウム製剤(塩化カリウム、グルコン酸カリウム、アスパラギン酸カリウム、ヨウ化カリウム、酢酸カリウム)を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 アルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者
より頻回に血清カリウム値を測定すること。高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。[7.2、8.1、17.1.6参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)のある患者
投与しないこと。高カリウム血症を誘発させるおそれがある。重度の腎機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。[2.3参照]
9.2.2 中等度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある患者
より頻回に血清カリウム値を測定すること。高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。[7.2、8.1、17.1.5参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
血中濃度が上昇するおそれがある。重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ラットで14C-エサキセレノン単回経口投与後の放射能の胎児への移行が認められている。また、ラット及びウサギで催奇形性はみられていないが、ラットで黄体数、着床数、生存胚数及び出生児体重の低値が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳期ラットで14C-エサキセレノン単回経口投与後の放射能の乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
9.8.2 より頻回に血清カリウム値を測定すること。一般に腎機能が低下していることが多く、高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。[8.1参照]

8.重要な基本的注意

8.1 高カリウム血症があらわれることがあるので、血清カリウム値を原則として投与開始前、投与開始後(又は用量調節後)2週以内及び約1ヵ月時点に測定し、その後も定期的に測定すること。[9.1.1、9.2.2、9.8.2、10.2、11.1.1参照]
8.2 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
<製剤共通>
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
<OD錠>
14.1.2 OD錠は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。
14.1.3 OD錠は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の投与中に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えた場合には減量を考慮し、5.5mEq/L以上の場合は減量ないし中止し、6.0mEq/L以上の場合には直ちに中止すること。[11.1.1参照]
7.2 中等度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある患者及びアルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者では、1.25mgを1日1回投与から開始し、血清カリウム値など患者の状態に応じて、投与開始から4週間以降を目安に2.5mgを1日1回投与へ増量する。効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。臨床試験で実施された血清カリウム値及びeGFRに基づく調節については「17.臨床成績」の項を参照すること。[9.1.1、9.2.2、17.1.5、17.1.6参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)エサキセレノン錠
健康成人男性23例に、エサキセレノン5mgを空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
エサキセレノン単回経口投与時の血漿中濃度推移
エサキセレノン単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)注1)AUClast(ng・hr/mL)t1/2(hr)
5mg2364.9±12.13.00(1.50,4.00)1,200±17418.6±2.38
mean±SD注1)中央値(最小値,最大値)
健康成人男性23例にエサキセレノン5mgを静脈内注2)に単回投与したときの全身クリアランスは3.7L/hr、分布容積は80Lであった。
(2)エサキセレノンOD錠
健康成人男性23例にエサキセレノンOD錠5mg1錠(水なしで服用又は水で服用)又はエサキセレノン錠5mg1錠(水で服用)を、クロスオーバー法で空腹時単回経口投与して薬物動態パラメータを比較した。Cmax及びAUClastの幾何最小二乗平均値の比の両側90%信頼区間は、いずれも0.80~1.25の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された。エサキセレノンOD錠1.25mg及びOD錠2.5mgは「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、標準製剤をエサキセレノンOD錠5mgとしたとき、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。
エサキセレノンOD錠5mg(水なしで服用)又はエサキセレノン錠5mg(水で服用)単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)注1)AUClast(ng・hr/mL)t1/2(hr)
OD錠5mg(水なしで服用)2377.0±11.12.50(1.50,4.00)1,260±17218.0±2.42
錠5mg(水で服用)2376.2±10.02.00(1.00,4.00)1,320±18717.5±1.83
mean±SD注1)中央値(最小値,最大値)
エサキセレノンOD錠5mg(水で服用)又はエサキセレノン錠5mg(水で服用)単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)注1)AUClast(ng・hr/mL)t1/2(hr)
OD錠5mg(水で服用)2377.7±10.32.50(1.00,5.00)1,290±18016.9±2.06
錠5mg(水で服用)2375.0±8.182.50(1.00,4.50)1,250±15216.7±1.89
mean±SD注1)中央値(最小値,最大値)
16.1.2 反復投与
健康成人男性7例にエサキセレノン10mg注2)を1日1回10日間空腹時反復経口投与したとき、AUCの累積係数は1.36であった。
本態性高血圧症患者にエサキセレノン1.25mgから10mg注2)(各12又は13例)を反復経口投与したとき、初日のAUC及びCmaxは、投与量に比例して増加した。トラフ濃度は、投与開始後1週目で概ね定常状態に到達した。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性23例にエサキセレノン5mgを空腹時あるいは食後に単回経口投与したとき、Cmax及びAUCに食事の影響は認められなかった。
16.2.2 生物学的利用率
健康成人男性23例にエサキセレノン5mgを空腹時に単回経口投与したとき、生物学的利用率は89%であった。
16.3 分布
16.3.1 血清蛋白結合率
エサキセレノンのヒト血漿蛋白結合率は98%以上と高く、濃度依存性は認められなかった(in vitro)。
16.4 代謝
エサキセレノンの主要な消失経路は代謝である。血漿中の主成分はエサキセレノンであり、総放射能に対するAUCの比は40.8%であった。他にO-グルクロナイド(M4)及びアミド結合加水分解物のアシルグルクロナイド(M11)が認められた。エサキセレノンの代謝には酸化、グルクロン酸抱合及び加水分解が関与すると推定された(外国人データ)。
In vitro代謝試験から、エサキセレノンはCYP3A4/5及び複数のUGT分子種により代謝されることが示された。
16.5 排泄
健康成人男性6例に14C-エサキセレノン20mg注2)を単回経口投与したマスバランス試験では、投与後288時間までに、投与された放射能のそれぞれ54.0%及び38.5%が糞中及び尿中に排泄され、総排泄率は92.5%であった。投与されたエサキセレノンの大部分が尿糞中に代謝物として排泄され、未変化体の糞中及び尿中排泄率はそれぞれ18.7%及び1.6%であった。尿糞中には代謝物として酸化体、M4及びM11などが認められた(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
中等度腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある高血圧症患者30例にエサキセレノン1.25mgを1日1回経口投与したときのエサキセレノンの初日の薬物動態パラメータ及び2週目以降のトラフ値は、本態性高血圧症患者を対象とした試験と比較して、顕著な差は認められなかった。
16.6.2 肝機能障害患者
軽度あるいは中等度肝機能障害患者(それぞれChild-Pugh分類A及びB)各6例にエサキセレノン2.5mgを単回経口投与したとき、正常肝機能被験者と比較して軽度肝機能障害患者ではAUCは18%低下し、Cmaxは同程度であった。中等度肝機能障害患者ではAUCは10%増加し、Cmaxは20%低下した。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人男性20例にエサキセレノン2.5mgをイトラコナゾール200mg(投与1日目は1日2回、以降1日1回)と併用投与したとき、血漿中エサキセレノンのAUC及びCmaxは単独投与と比較してそれぞれ1.5倍及び1.1倍に増加した。[10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
健康成人男性11例にエサキセレノン5mgをリファンピシン600mg(1日1回)と併用投与したとき、血漿中エサキセレノンのAUC及びCmaxは単独投与と比較してそれぞれ0.31倍及び0.66倍に低下した。[10.2参照]
16.7.3 アムロジピン
健康成人男性22例にエサキセレノン2.5mgをアムロジピン10mg(1日1回)と併用投与したとき、血漿中エサキセレノンの薬物動態にアムロジピンによる影響は認められなかった。健康成人男性18例にアムロジピン2.5mgをエサキセレノン5mg(1日1回)と併用投与したとき、血漿中アムロジピンのAUCは単独投与と比較して1.2倍に増加したが、Cmaxの増加は認められなかった。
16.7.4 ジゴキシン
健康成人男性19例にジゴキシン0.25mg(1日1回)をエサキセレノン5mg(1日1回)と併用投与したとき、定常状態の血漿中ジゴキシンのCmaxは単独投与と比較して13%増加したが、トラフ時血漿中濃度及びAUCの増加は認められなかった。
注2)本剤の承認された用法及び用量は2.5mg及び5mg経口投与である。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
(アルダクトンA)
トリアムテレン
(トリテレン)
カンレノ酸カリウム
(ソルダクトン)
アルドステロン拮抗剤
エプレレノン
(セララ)
[2.4参照]
血清カリウム値が上昇するおそれがある。カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
カリウム製剤
塩化カリウム
グルコン酸カリウム
(グルコンサンK)
アスパラギン酸カリウム
(アスパラカリウム、アスパラ)
ヨウ化カリウム
酢酸カリウム
[2.4参照]
血清カリウム値が上昇するおそれがある。カリウム貯留作用が増強するおそれがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
イミダプリル塩酸塩
エナラプリルマレイン酸塩等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
オルメサルタン メドキソミル
アジルサルタン
テルミサルタン等
アリスキレンフマル酸塩
シクロスポリン
タクロリムス
ドロスピレノン配合剤
[8.1参照]
血清カリウム値が上昇するおそれがあるので、血清カリウム値をより頻回に測定するなど十分に注意すること。カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
強いCYP3A阻害剤
イトラコナゾール
クラリスロマイシン
エンシトレルビル フマル酸等
[8.1、16.7.1参照]
血清カリウム値の上昇を誘発するおそれがあるので、血清カリウム値をより頻回に測定するなど注意すること。CYP3A阻害剤が本剤の代謝を阻害し、本剤の血漿中濃度が上昇する。
強いCYP3A誘導剤
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン等
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
[16.7.2参照]
本剤の作用が減弱するおそれがあるので、本剤投与時は、これらの薬剤・食品との併用を可能な限り避けること。CYP3A誘導剤が本剤の代謝を促進し、本剤の血漿中濃度が減少する。
リチウム製剤
炭酸リチウム
リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中リチウム濃度に注意すること。明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、ナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
[8.1参照]
本剤の降圧作用の減弱や、腎機能障害患者では高カリウム血症があらわれるおそれがある。明確な機序は不明であるが、プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる。
危険因子:腎機能障害
ミトタンミトタンの作用を阻害するおそれがある。明確な機序は不明であるが、ミトタンの薬効を類薬(スピロノラクトン)が阻害するとの報告がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 高カリウム血症(1.7%)[7.1、8.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満頻度不明
血液貧血、血小板数減少、白血球数減少
代謝血清カリウム値上昇、血中尿酸増加、高尿酸血症痛風低ナトリウム血症
精神神経系めまい、頭痛
消化器下痢、悪心
過敏症発疹
肝臓肝機能異常、γ-GTP上昇
泌尿器腎機能障害、GFR減少、血中クレアチニン増加、BUN上昇
その他異常感、低血圧
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