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ファセンラ皮下注30mgシリンジ、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ファセンラ皮下注30mgシリンジ

    • ○気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
    • ○既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
  • ファセンラ皮下注30mgペン

    • ○気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
    • ○既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
  • ファセンラ皮下注10mgシリンジ

    • ○気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)

用法・用量

  • ファセンラ皮下注30mgシリンジ

    • <気管支喘息>

      • 通常、成人、12歳以上の小児及び体重35kg以上の6歳以上12歳未満の小児にはベンラリズマブ(遺伝子組換え)として1回30mgを、初回、4週後、8週後に皮下に注射し、以降、8週間隔で皮下に注射する。
    • <好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>

      • 通常、成人にはベンラリズマブ(遺伝子組換え)として1回30mgを4週間隔で皮下に注射する。
  • ファセンラ皮下注30mgペン

    • <気管支喘息>

      • 通常、成人、12歳以上の小児及び体重35kg以上の6歳以上12歳未満の小児にはベンラリズマブ(遺伝子組換え)として1回30mgを、初回、4週後、8週後に皮下に注射し、以降、8週間隔で皮下に注射する。
    • <好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>

      • 通常、成人にはベンラリズマブ(遺伝子組換え)として1回30mgを4週間隔で皮下に注射する。
  • ファセンラ皮下注10mgシリンジ

    • <気管支喘息>

      • 通常、体重35kg未満の6歳以上12歳未満の小児にはベンラリズマブ(遺伝子組換え)として1回10mgを、初回、4週後、8週後に皮下に注射し、以降、8週間隔で皮下に注射する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤及び本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 寄生虫に感染している患者
本剤の投与開始前に寄生虫感染を治療すること。[8.3参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。本剤はモノクローナル抗体であり、動物実験(カニクイザル)において本剤は胎盤を通過することが報告されており、妊娠中のカニクイザルにおける曝露量が臨床投与量における曝露量の99.0倍であったときに、出生児で末梢血好酸球の減少が認められたが、出生後180日までに回復した。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
<気管支喘息>
9.7.1 6歳未満の幼児等を対象とした臨床試験は実施していない。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
9.7.2 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般的に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
8.2 本剤の投与開始後にステロイド薬を急に中止しないこと。ステロイド薬の減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと。
8.3 本剤はヒトインターロイキン-5(IL-5)受容体αサブユニットと結合することにより、好酸球数を減少させる。好酸球は一部の寄生虫(蠕虫)感染に対する免疫応答に関与している可能性がある。患者が本剤投与中に感染し、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、本剤投与の一時中止を考慮すること。[9.1.1参照]
8.4 本剤の投与によって合併する他の好酸球関連疾患の症状が変化する可能性があり、当該好酸球関連疾患に対する適切な治療を怠った場合、症状が急激に悪化し、喘息等では死亡に至るおそれもある。本剤の投与間隔変更後及び投与中止後の疾患管理も含めて、本剤投与中から、合併する好酸球関連疾患を担当する医師と適切に連携すること。患者に対して、医師の指示なく、それらの疾患に対する治療内容を変更しないよう指導すること。
<気管支喘息>
8.5 本剤の投与開始後に喘息症状がコントロール不良であったり、悪化した場合には、医師の診療を受けるように患者に指導すること。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。自己投与の適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理のもとで慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。また、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療施設へ連絡するよう患者に指導を行うこと。使用済みの注射器を再使用しないように患者に注意を促し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、使用済みの注射器を廃棄する容器を提供すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 投与30分前に冷蔵庫から取り出し、本剤を外箱に入れたままの状態で室温に戻しておくことが望ましい。
14.1.2 使用前に不溶性異物や変色がないことを目視により確認すること。不溶性異物又は変色が認められる場合は使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 皮膚に圧痛、挫傷、紅斑、硬化がある部位には使用しないこと。
14.2.2 投与部位は、上腕部、大腿部又は腹部とすること。同一箇所へ繰り返し注射することは避け、投与毎に注射部位を変えること。
14.2.3 本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

ファセンラ皮下注30mgシリンジ
<気管支喘息>
7.1 10mgシリンジと30mgシリンジの生物学的同等性試験は実施していないため、30mgを投与する際には10mgシリンジを使用しないこと。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
7.2 本剤とシクロホスファミドを併用投与した場合の安全性は確認されていない。[17.1.3参照]

7.用法及び用量に関連する注意

ファセンラ皮下注30mgペン
<気管支喘息>
7.1 10mgシリンジと30mgシリンジの生物学的同等性試験は実施していないため、30mgを投与する際には10mgシリンジを使用しないこと。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
7.2 本剤とシクロホスファミドを併用投与した場合の安全性は確認されていない。[17.1.3参照]

7.用法及び用量に関連する注意

ファセンラ皮下注10mgシリンジ
<気管支喘息>
7.1 10mgシリンジと30mgシリンジの生物学的同等性試験は実施していないため、30mgを投与する際には10mgシリンジを使用しないこと。

5.効能又は効果に関連する注意

ファセンラ皮下注30mgシリンジ
<気管支喘息>
5.1 高用量の吸入ステロイド薬とその他の長期管理薬を併用しても、全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪をきたす患者に本剤を追加して投与すること。
5.2 投与前の血中好酸球数が多いほど本剤の気管支喘息増悪発現に対する抑制効果が大きい傾向が認められている。また、データは限られているが、投与前の血中好酸球数が少ない患者では、十分な気管支喘息増悪抑制効果が得られない可能性がある。本剤の作用機序及び臨床試験で認められた投与前の血中好酸球数と有効性の関係を十分に理解し、患者の血中好酸球数を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
5.3 本剤は既に起きている気管支喘息の発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないため、急性の発作に対しては使用しないこと。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
5.4 過去の治療において、全身性ステロイド薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に、本剤を上乗せして投与を開始すること。

5.効能又は効果に関連する注意

ファセンラ皮下注30mgペン
<気管支喘息>
5.1 高用量の吸入ステロイド薬とその他の長期管理薬を併用しても、全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪をきたす患者に本剤を追加して投与すること。
5.2 投与前の血中好酸球数が多いほど本剤の気管支喘息増悪発現に対する抑制効果が大きい傾向が認められている。また、データは限られているが、投与前の血中好酸球数が少ない患者では、十分な気管支喘息増悪抑制効果が得られない可能性がある。本剤の作用機序及び臨床試験で認められた投与前の血中好酸球数と有効性の関係を十分に理解し、患者の血中好酸球数を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
5.3 本剤は既に起きている気管支喘息の発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないため、急性の発作に対しては使用しないこと。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
5.4 過去の治療において、全身性ステロイド薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に、本剤を上乗せして投与を開始すること。

5.効能又は効果に関連する注意

ファセンラ皮下注10mgシリンジ
<気管支喘息>
5.1 高用量の吸入ステロイド薬とその他の長期管理薬を併用しても、全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪をきたす患者に本剤を追加して投与すること。
5.2 投与前の血中好酸球数が多いほど本剤の気管支喘息増悪発現に対する抑制効果が大きい傾向が認められている。また、データは限られているが、投与前の血中好酸球数が少ない患者では、十分な気管支喘息増悪抑制効果が得られない可能性がある。本剤の作用機序及び臨床試験で認められた投与前の血中好酸球数と有効性の関係を十分に理解し、患者の血中好酸球数を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
5.3 本剤は既に起きている気管支喘息の発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないため、急性の発作に対しては使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤25、100及び200mg注)を単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは下記のとおりである。
図1 日本人健康成人における血清中濃度推移(平均値+標準偏差)
表1 日本人健康成人における単回皮下投与時の薬物動態パラメータ
投与量25mg(6例)100mg(6例)200mg(6例)
tmax(day)7.00(4.00,7.00)5.00(4.00,7.00)4.00(4.00,7.00)
Cmax(μg/mL)1.99±0.347.17±2.4115.0±5.4
AUC0-t(μg・day/mL)59.10±9.80203.46±68.78408.47±131.47
AUC0-∞(μg・day/mL)61.33±10.12211.92±76.02420.13±136.69
t1/2(day)15.6±3.017.4±3.015.6±2.6
CL/F(mL/day)417.68±73.55528.99±205.52523.79±180.38
Vz/F(mL)9,228.1±1,299.512,930.5±4,709.311,779.6±4,695.4
平均値±標準偏差(tmaxは中央値(最小値,最大値))
注)本剤の成人の気管支喘息及び好酸球性多発血管炎性肉芽腫症における承認用量は1回30mgである。
日本人小児喘息患者に本剤10及び30mgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは下記のとおりである。
図2 日本人小児喘息患者における血清中濃度推移(平均値±標準偏差)
表2 日本人小児喘息患者における単回皮下投与時の薬物動態パラメータ
投与量10mg(8例)30mg(3例)
tmax(day)6.92(0.93,14.95)7.94(7.26,8.13)
Cmax(μg/mL)2.02±0.533.35±0.76
AUC0-28(μg・day/mL)39.60±5.4972.16±21.53
平均値±標準偏差(tmaxは中央値(最小値,最大値))、AUC0-28の例数は10mg群5例及び30mg群2例
16.1.2 反復投与
第III相国際共同試験(CALIMA試験)において、本剤の成人の気管支喘息における承認用法・用量で投与を受けた喘息患者(日本人患者を含む)の投与開始後16週及び48週の血清中トラフ濃度(平均値±標準偏差、以下同様)は、それぞれ412±330ng/mL(377例)及び326±267ng/mL(337例)であった。これらの患者のうち、日本人集団における投与開始後16週及び48週の血清中トラフ濃度は、それぞれ452±324ng/mL(26例)及び392±326ng/mL(26例)であった。
第III相国際共同試験(MANDARA試験)において、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症における本剤の承認用法・用量で投与を受けた好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の患者(日本人患者を含む)の投与開始後12週及び52週の血清中トラフ濃度は、それぞれ1998±902ng/mL(66例)及び2101±1098ng/mL(62例)であった。
16.2 吸収
母集団薬物動態解析の結果、上腕部への皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティは58.9%と推定された。
16.4 代謝
ベンラリズマブはヒト化IgG1モノクローナル抗体であり、肝臓以外にも広く生体に存在するタンパク質分解機構により消失すると推定される。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重篤な過敏症(頻度不明)
アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、喉頭浮腫、アナフィラキシー反応等)等の重篤な過敏症があらわれることがある。また、過敏症反応の発現が遅れて認められることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上10%未満0.1%以上1%未満頻度不明
精神神経系頭痛
感染症咽頭炎(咽頭炎、細菌性咽頭炎、ウイルス性咽頭炎、及びレンサ球菌性咽頭炎)
全身障害発熱
投与部位注射部位反応(疼痛、紅斑、そう痒感、丘疹等)
過敏症過敏症反応(蕁麻疹、丘疹状蕁麻疹、及び発疹)
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