発熱・不明熱

著者: 横江正道 名古屋第二赤十字病院 総合内科

監修: 野口善令 名古屋第二赤十字病院

著者校正/監修レビュー済:2020/05/21

概要・推奨  

  1. 発熱を主訴として外来受診する患者は非常に多い。しかし「発熱のみ」という患者は決して多くないはずである。診断を進めていくうえで、発熱以外の症状を問診やROSなどから探し出すことが診断の手掛かりになる(推奨度1)
  1. 特に見逃すと予後不良となる疾患・病態に関しては、確実にバイタルサインなどを評価し、問診・身体所見から検査前確率(疾患がある可能性の高低)を推測して、確実に必要な検査を進めていくことを推奨する(推奨度2)
  1. 発熱患者をみるときに行う初期検査項目として最低限、CBC、生化学(AST、ALT、ALP、γGTP、LDH、Na、K、Cl、BUN、Cr)、CRP、尿検査(定性・沈渣・亜硝酸塩)、胸部X線写真、心電図(ECG)などを行うことを強く推奨する。また血液培養も推奨する(推奨度1)
  1. 発熱で外来を受診する患者の確定診断を初回外来でつけることは難しい。発熱患者において最も気をつけなくてはいけない患者は、敗血症の患者である。よって、発熱患者においては抗菌薬投与前に血液培養を2セット採取することを強く勧める(推奨度1)
  1. 発熱後すぐに外来受診した患者では、今後、早期に解熱するのか、長期に持続するのか、簡単には予想がつかない。入院適応がない軽症患者は、外来で経過観察をすることになる。次回受診時までの発熱の経過を確認するためにも、熱型表をつけてきてもらうことを強く推奨する(推奨度1)
  1. 海外から帰国後の発熱患者では、渡航先での感染症流行情報とともに現地での食生活、日常行動(勤務・レジャー)、外国人や動物との接触などを確認することが強く推奨される(推奨度1)
  1. 尿路感染が発熱の原因となっていることは非常に多い。検査を行ううえで、採血のみならず尿検査も行い、尿中白血球の定性検査、亜硝酸塩の確認、ならびに尿沈渣における白血球の確認などが強く推奨される(推奨度1)
  1. 発熱の原因として薬剤熱がある。治療のために飲んでいる薬剤が発熱を来していると考えた場合には、薬剤を中止することが強く推奨される(推奨度1)
  1. 発熱患者に安易に抗菌薬を投与することは推奨し…
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、日本人に関する前向き研究の結果に関して加筆を行った。

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