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代謝性アルカローシス

著者: 萩原佑亮 東京都立小児総合医療センター救命救急科

監修: 徳田安春 一般社団法人 群星沖縄臨床研修センター

著者校正/監修レビュー済:2019/01/29

概要・推奨  

  1. 代謝性アルカローシスとは、様々な要因によって引き起こされる血漿重炭酸イオン濃度(HCO3-)の上昇である。
  1. 代謝性アシドーシスほどの緊急性はないが、循環血漿量低下や低カリウム血症などに注意して、診断、治療を行う。
  1. ほとんどの場合、塩素の喪失させる病態に循環血漿量減少が加わって起されているため、生理食塩水などの塩素の補給によって代謝性アルカローシスが改善する。
  1. 一般的に問題視されるのは代謝性アシドーシスであるが、入院患者にみられる酸塩基平衡障害の1/3は代謝性アルカローシスといわれており、特にICUでは利尿薬と経鼻胃管吸引が原因となりやすい。
  1. 下記のアルゴリズムに沿って、タイプを決定し、その後、原因疾患を評価する。
  1. アルカリ血症時のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. pH正常時のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. 代謝性アルカローシスの病因:<図表>
  1. 塩素(CL)反応性による分類:<図表>
  1. 代謝性アルカローシスは病態の結果であるため、その原因を鑑別する必要がある。
  1. 代謝性アルカローシスそのもので死亡することはないが、循環血漿量低下や低カリウム血症を合併していることがあるため、それらの診断や治療が重要である
  1. 頻度の高い疾患:嘔吐、緩下剤による下痢、薬剤性(利尿薬など)、胃管吸引
  1. まれな治療可能疾患:腎動脈狭窄、レニン産生腫瘍、原発性・続発性・偽性アルドステロン症、クッシング症候群など
  1. HCO3-が正常でもAGを計算すること。代謝性アシドーシスと代謝性アルカローシスが合併していることがある。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、代謝性アルカローシスの病態生理を中心に加筆修正を行った。


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