今日の臨床サポート

痛風腎

著者: 大野岩男 東京慈恵会医科大学 総合診療内科

監修: 木村健二郎 地域医療機能推進機構 東京高輪病院

著者校正/監修レビュー済:2022/02/02
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 腎機能障害患者では、アロプリノールの投与量を減じることが勧められる(推奨度2)
  1. 腎機能障害患者では、フェブキソスタット(フェブリク)やトピロキソスタット(ウリアデックまたはトピロリック)は通常量が使用できる(推奨度2)
  1. 痛風患者や結節性痛風患者が、長い臨床経過を経て軽度蛋白尿、腎機能低下、最高尿浸透圧の低下、高血圧といった臨床所見を呈し、腎超音波検査にて特徴的な腎エコー像(hyper-echoic medulla)、または腎生検にて尿酸塩結晶による尿細管間質性腎炎の所見を示せば、痛風腎と診断することができる(推奨度1)
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
大野岩男 : 特に申告事項無し[2022年]
監修:木村健二郎 : 未申告[2022年]

改訂のポイント:
  1.  定期レビューを行い、文言を一部修正した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 痛風による腎障害(痛風腎)は、高尿酸血症および高尿酸尿症に伴い腎髄質を中心に尿酸、尿酸塩結晶が尿細管管腔内および間質に析出し、これにより形成される慢性間質性腎炎であると考えられている(狭義の痛風腎)。
  1. 広義には、痛風腎はインスリン抵抗性を基盤とした高尿酸血症、高尿酸尿症、酸性尿からくる慢性間質性腎炎と、高血圧、脂質代謝異常、糖代謝異常などからくる細動脈性腎硬化症の両者が関連して形成されると考えられている(広義の痛風腎)。
 
痛風における腎障害の発症・進展機序

痛風腎の発症機序を示す。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 痛風の基礎疾患である高尿酸血症は経年的に増加している。
  1. 高尿酸血症の頻度は、成人男性では20~30%、女性は閉経前では1%前後で、閉経後では3~5%に認められている。
  1. 現在、痛風患者は全国で約100万人とされている。
  1. 痛風患者の腎障害の頻度についてはさまざまな報告があるが、われわれのデータでは、腎機能の低下の観点からみると痛風患者の約14%である。
問診・診察のポイント  
  1.  痛風 の長期罹病歴を確認

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