著者: 西村重敬 埼玉医科大学 心臓内科
監修:
著者校正/監修レビュー済:2019/10/26
参考ガイドライン:
- ACC/AATS/AHA/ASE/ASNC/SCAI/SCCT/STS 2017 Appropriate Use Criteria for Coronary Revascularization in Patients with Stable Ischemic Heart Disease. J Am Coll Cardiol. 2017 69:2212-224.[1]
- 2018 ESC/EACTS Guidelines on myocardial Revascularization European Heart Journal (2019) 40, 87–165.[2]
- 日本循環器学会:循環器病の診断と治療に関するガイドライン 安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン(2018年改訂版)JCS 2018 Guideline on Revascularization of Stable Coronary Artery Disease2019 年3 月29 日発行[3]
- 日本循環器学会:循環器病の診断と治療に関するガイドライン慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)JCS 2018 Guideline on Diagnosis of Chronic Coronary Heart Diseases 2019 年3 月29 日発行[4]
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概要・推奨
- 心筋虚血(機能的心筋虚血)は、非観血的検査法である心電図、画像診断あるいは心カテーテル検査時の冠予備能検査等により診断できる。検査法の種類も増えたのと同時に、安定労作性狭心症を含む慢性冠動脈心患の至適内科治療への効果も証明された。従来から、慢性虚血性心疾患対するPCI治療による予後改善(死亡率減少および心筋梗塞発症予防)効果は明確でない。無症候性心筋虚血の病型のうち、狭心症に併存する病型では、血行再建で狭心痛と無症候性心筋虚血の改善が得られ、QOLは改善する。一方で、無症候性心筋虚血のみの病型に対にしては、虚血解除を目的としたルーチンの血行再建治療による生命予後改善効果を証明した無作為試験はないのが現状である。したがって、至適内科治療を基本として、心筋虚血の範囲・程度と冠動脈病変の評価からリスク層別化を行い、血行再建で生命予後が改善するハイリスク群での血行再建の適応を判断する。
- 心筋虚血を診断するために、Holter心電図検査、運動負荷心電図検査、負荷心筋シンチグラフィ(SPECT、PET)検査、負荷心筋灌流MRI検査が用いられる。無症候でかつ心筋虚血が証明されれば、無症候性心筋虚血と診断できる。
- 臨床所見による検査前有病率が低率である無症候例に対する、スクリーニングとしての安静時および負荷心電図検査は有用でない(推奨度3)。
- リスク因子が治療されている無症候性の糖尿病例への冠動脈疾患のルーチンスクリーニング(薬物負荷心筋シンチグラフィなど)は予後改善につながらず推奨されない(推奨度3)。
- 虚血が証明された狭心症例(COURAGE研究対象の中等度リスク以下の例)では、至適内科治療(optimal medical treatment;OMT)によって、経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention;PCI)+至適内科治療に劣らない生命予後改善効果が得られる。PCI治療では、施行後に症状がより軽減するので有症状例ではQOL改善効果は期待できる。この事実か…
- 心筋虚血(機能的心筋虚血)は、非観血的検査法である心電図、画像診断あるいは心カテーテル検査時の冠予備能検査等により診断できる。検査法の種類も増えたのと同時に、安定労作性狭心症を含む慢性冠動脈心患の至適内科治療への効果も証明された。従来から、慢性虚血性心疾患対するPCI治療による予後改善(死亡率減少および心筋梗塞発症予防)効果は明確でない。無症候性心筋虚血の病型のうち、狭心症に併存する病型では、血行再建で狭心痛と無症候性心筋虚血の改善が得られ、QOLは改善する。一方で、無症候性心筋虚血のみの病型に対にしては、虚血解除を目的としたルーチンの血行再建治療による生命予後改善効果を証明した無作為試験はないのが現状である。したがって、至適内科治療を基本として、心筋虚血の範囲・程度と冠動脈病変の評価からリスク層別化を行い、血行再建で生命予後が改善するハイリスク群での血行再建の適応を判断する。
- 心筋虚血を診断するために、Holter心電図検査、運動負荷心電図検査、負荷心筋シンチグラフィ(SPECT、PET)検査、負荷心筋灌流MRI検査が用いられる。無症候でかつ心筋虚血が証明されれば、無症候性心筋虚血と診断できる。
- 臨床所見による検査前有病率が低率である無症候例に対する、スクリーニングとしての安静時および負荷心電図検査は有用でない(推奨度3)。
- リスク因子が治療されている無症候性の糖尿病例への冠動脈疾患のルーチンスクリーニング(薬物負荷心筋シンチグラフィなど)は予後改善につながらず推奨されない(推奨度3)。
- 虚血が証明された狭心症例(COURAGE研究対象の中等度リスク以下の例)では、至適内科治療(optimal medical treatment;OMT)によって、経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention;PCI)+至適内科治療に劣らない生命予後改善効果が得られる。PCI治療では、施行後に症状がより軽減するので有症状例ではQOL改善効果は期待できる。この事実か…
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
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すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
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