緊急ペーシング :トップ    
監修: 永井良三 自治医科大学
中井俊子 日本大学板橋病院循環器内科

概要

手技のポイント
  1. 高度な徐脈、心拍停止により意識消失を来す状態において、血行動態改善のために緊急にペーシングを行う必要がある。
  1. 緊急ペーシングを必要とする場合に、時間的に余裕がない場合には経皮的ペーシングが有効であるが、これは痛みを伴うため、鎮痛が必要である。
  1. 継続してペーシング治療が必要な場合には、経皮ペーシングを行いつつ、経静脈的一時ペーシングの挿入の準備をする。
  1. 硫酸アトロピンやβ刺激薬の投与により心拍増加が見込める場合、あるいは、徐脈であっても血行動態が保たれている場合には、経静脈的一時ペーシングの挿入を行う。
 
適応: >詳細情報 
  1. 主な適応は、徐脈性不整脈を呈しており、ペースメーカの適応だが、すぐに永久ペースメーカの植込みができない場合である。

合併症: >詳細情報 
  1. 気胸(鎖骨下静脈からのアプローチの場合)、頚動脈穿刺(内頚静脈からのアプローチ)、感染

手技の種類とその選択: >詳細情報  アルゴリズム
  1. 経皮的ペーシング:
  1. 方法はペーシングパッドを、心臓を挟むように最大拍動点のある胸骨左縁と背部左肩甲骨の下に貼り、通常50~100mAの電流にてペーシングを行う。
  1. 経静脈的一時ペーシング:
  1. 通常、内頚静脈からのアプローチが推奨される。手技・技術の習得が必要。
  1. 内頚静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈からのアプローチし、ペーシングリードを留置する。
  1. 実際の手技の方法: >詳細情報 

フォローアップ方法: >詳細情報 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

術後フォローアップの検査例
  1. 心拍モニターは、継続的に監視し、ペーシング不全がないかを確認する。
  1. 定期的に、胸部X線を撮影し、ペーシングリードのディスロッジがないか、心不全徴候などがないかを確認する。
  1. 感染徴候がないかどうかを観察する。
  1. 緊急ペーシングで使用する一時的ペーシングではリード先端が非常に滑りやすく、しっかりと固定できる形状ではないため、過度な体動によりリード線が引っ張られてディスロッジ(リードの移動)してしまうことがある。このため、留置の際には、深呼吸時あるいは軽い体動時にもリードの先端が動かないよう、十分なたわみを施したうえで、刺入部の固定をする。
○ 術後のフォローアップとして下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

徐脈性不整脈のペースメーカ治療計画
洞停止の24時間ホルター心電図記録
完全房室ブロックの心電図
一時ペーシングの心電図
著者校正/監修レビュー済
2016/05/27


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