先天性血友病 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
森下英理子 金沢大学 病態検査学

概要

アナウンス:一般社団法人日本血栓止血学会より「インヒビターのない血友病患者に対する止血治療ガイドライン(2013年改訂版)」ならびに「インヒビター保有先天性血友病患者に対する止血治療ガイドライン(2013年改訂版)」が2013年12月に、また、「「インヒビターのない血友病患者に対する止血治療ガイドライン:2013年改訂版」の2015年補遺版」ならびに「「インヒビター保有先天性血友病患者に対する止血治療ガイドライン:2013年改訂版」の2015年補遺版」が2015年12月に公表されたので、治療に際しては各種ガイドラインを参照し、ガイドラインに則って行っていただきたい。
 
疾患のポイント:
  1. 血友病とは、血液凝固因子のうちⅧ因子、Ⅸ因子が欠損または活性低下し、出血などを来す血液凝固異常症である。伴性劣性遺伝形式をとる遺伝子疾患で、患者のほとんどは男性であり、女性はきわめてまれである。
  1. 血友病の遺伝形式:<図表>
  1. 疾患の頻度は、血友病Aは男子約1人/1万5,000人、血友病Bは約1人/7万人である。
  1. 性別が男性であり、関節内や筋肉内などの特徴的な深部出血症状を呈し、反復する 出血傾向 、あるいは単回の重篤な出血(頭蓋内出血など)の既往、家族歴を確認することにより、血友病を想起する。
  1. 本邦における血友病ならびにその他の血液凝固異常症の患者総数と割合:<図表>
  1. 血友病の主な出血の種類と好発年齢および出血部位:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 先天性血友病の診断は、反復する出血症状があり、ほかの鑑別の後に、凝固第Ⅷ因子(血友病A)あるいは第Ⅸ因子(血友病B)が単独で40%未満に低下している場合に確定する。
  1. 血友病の確定診断へのアルゴリズム:アルゴリズム
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 血友病の重症度は、第Ⅷ(Ⅸ)因子活性トラフ値により決定される。
  1. 重症型:<1%、中等症型:1~5%、軽症型:≧5%

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. アルゴリズム(アルゴリズム)、診断のプロセス( >詳細情報 )に沿って診断する。
○ ほとんどすべての患者で1)~16)、18)~20)を考慮する。第XIII因子欠損症を疑う患者では17)を、慢性肝炎を疑う患者では22)~24)を、血友病性関節症を疑う患者では25)~26)を考慮する。また、血液製剤の出血時の効果やインヒビター発生の確認には21)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

インヒビター保有血友病患者に対する治療製剤選択のアルゴリズム
血友病の確定診断へのアルゴリズム
血友病の遺伝形式
本邦における血友病ならびにその他の血液凝固異常症の患者総数と割合
血友病の主な出血の種類と好発年齢および出血部位
APTTクロスミキシングテスト
日本国内でインヒビターのない患者に使用可能な凝固因子製剤
目標因子レベルを基にした凝固因子製剤の投与量
急性出血の補充療法
インヒビターのない血友病患者の手術・処置における補充療法
著者校正/監修レビュー済
2018/07/04


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