後天性血友病 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
得平道英 埼玉医科大学総合医療センター 血液内科

概要

疾患のポイント:
  1. 後天性血友病は、これまで出血の既往歴がなく、後天的に第Ⅷ因子自己抗体(インヒビター)が出現し、第Ⅷ因子が低下し重篤な出血症状を呈する疾患である。ときに致死的な臨床経過をたどる。出血症状に対する治療の第1選択はバイパス治療である。
  1. 後天性血友病は1年あたり、100万人に1人程度の発症率を有するまれな疾患である。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 著明な出血症状が急激に全身に出現するため、その鑑別診断が必要となる。先天性および後天性凝固異常症、血小板異常症、薬剤性などを念頭に置いた問診が重要である。
  1. 急激な出血傾向を呈し、aPTTの著明な延長を認める場合に本疾患を疑い、アルゴリズムに従って鑑別診断を行う(アルゴリズム)。第Ⅷ凝固因子単独の著明な低下を認めた場合に、本疾患の可能性が高くなる。<図表>
  1. 検査値では血小板数正常、aPTT延長、PT正常を呈し、第Ⅷ因子活性の著明低下および第Ⅷ因子インヒビターが検出される。しかし第Ⅷ因子インヒビターの検出結果まで日数を要するため、簡便にできる混合交差試験を行う。 エビデンス <図表>  エビデンス 
  1. 急激な全身性出血傾向の鑑別:アルゴリズム

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 急激に発症した、全身性の著明な出血を認めた場合には、本疾患が疑われる。
  1. 出血の鑑別診断として、血小板数、aPTT, PT検査を行う。血小板数正常、aPTT延長、PT正常であれば、第Ⅷ因子活性を測定し、著明低下を認めた場合にさらに第Ⅷ因子インヒビターを測定する。
  1. 出血傾向の家族歴や既往症についての問診、合併症の把握も重要である。
○ 本症を疑った場合、スクリーニングとして1)2)を、確定診断として3)4)の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

急激な全身性出血傾向の鑑別
出血傾向の鑑別疾患表
著者校正/監修レビュー済
2018/04/18

改訂のポイント
  1. 後天性血友病A診療ガイドライン2011
に基づき改訂を行った。


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