腰椎穿刺後頭痛 :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
大熊壮尚 東海大学神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. 腰椎穿刺後頭痛は「非血管性頭蓋内疾患による頭痛」に分類される。腰椎穿刺後頭痛を含め「非血管性頭蓋内疾患による頭痛」の診断の確定は、原因疾患の治療による改善あるいは自然寛解後に頭痛が消失または著明に改善した場合に限られる。
  1. 頭痛の性状は、非拍動性の比較的強い鈍痛で、両側性に後頭部や前頭部に起こることを特徴とする。
  1. 頭痛時、Queckenstedt testのように頚静脈に用手圧迫を加えると、圧迫中頭痛は軽減する。また腹圧を上昇させることによっても頭痛の軽減が確認される。
 
診断: >詳細情報 
  1. 腰椎穿刺後頭痛とは、「非血管性頭蓋内疾患による頭痛」に分類される頭痛で、診断は国際頭痛分類第2版の診断基準に準拠して行う。
  1. 診断基準:
  1. A.座位または立位をとると15 分以内に増悪し、臥位をとると15 分以内に軽快する頭痛で、以下のうち少なくとも1 項目を有し、かつC およびD を満たす
  1. 1.項部硬直
  1. 2.耳鳴
  1. 3.聴力低下
  1. 4.光過敏
  1. 5.悪心
  1. B.硬膜穿刺が施行された
  1. C.頭痛は硬膜穿刺後、5 日以内に発現
  1. D.以下のいずれかにより頭痛が消失する※
  1. 1.1 週間以内に自然消失する
  1. 2.髄液漏出に対する治療による改善(通常、硬膜外血液パッチ)後、48 時間以内に消失する
※95% の症例が該当する。頭痛が持続する場合、因果関係は疑わしい。
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 腰椎穿刺後頭痛は、髄液の体内動態の問題ではなく、腰椎穿刺後に髄液の漏出が止まるかどうかが問題である。重症度は慣例的に、1日で頭痛が軽快する場合を軽症、2日以内で頭痛が軽快する場合を中等症、3日以上頭痛が持続する場合を重症とする。また腰椎穿刺後頭痛の90%以上は遷延せずに自然軽快するため、予後はよい。
 
治療: >詳細情報 
  1. 治療の基本は、横臥、弾性腹帯、軽度の鎮痛薬、ジヒドロエルゴタミンやドロキシドパの内服治療である。症例によっては輸液により一時的改善を認めることもある。 …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 一般的に腰椎穿刺後頭痛は臨床的に明らかであり、検査をする頻度は高くない。
○ 病歴より診断し、検査は基本的に不要である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
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腰椎穿刺後頭痛(Post-dural puncture headache)
著者校正/監修レビュー済
2016/06/30