横紋筋融解症

著者: 加藤之紀 JA広島総合病院 救急・集中治療科

監修: 志賀隆 国際医療福祉大学 医学部救急医学/国際医療福祉大学病院 救急医療部

著者校正/監修レビュー済:2020/04/22

概要・推奨  

  1. 横紋筋融解とは内因性、外因性を含め種々の原因により筋細胞が障害され、ミオグロビンなどの内容物が体循環に漏出して全身に影響を及ぼす病態である。
  1. 横紋筋融解の合併症として電解質異常、急性腎不全、播種性血管内凝固症候群などが挙げられ、急性腎不全は横紋筋融解の10~65%程度に合併するが、その発症は予後不良因子の1つである。
  1. 横紋筋融解症の急性腎不全合併は血清CK値や年齢、発症原因、アシドーシスの程度など多様な因子が影響する。
  1. 横紋筋融解患者には急性腎不全の予防のため発症早期からの細胞外液の大量補液が強く勧められる(推奨度1)。
  1. 横紋筋融解症に対する重炭酸、マンニトール投与の臨床的な効果は現時点では明確には示されていないが、最高CK値>30,000U/Lの重症横紋筋融解症では予後を改善する可能性があり、投与を考慮する(推奨度2)
  1. 横紋筋融解症に対するループ利尿薬のルーチンでの使用は推奨されない(推奨度3)
  1. コンパートメント症候群に対する身体所見、症状の感度は低く、疑わしい場合は筋区画内圧の測定が推奨される(推奨度2)
  1. 横紋筋融解に合併する急性腎不全に対しての腎代替療法の有用性は現段階では確立していない
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、構成の変更に伴う内容の校正、追記を行った。

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