好酸球性膿疱性毛包炎 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
椛島健治 京都大学 皮膚生命科学講座

概要

疾患のポイント:
  1. 好酸球性膿疱性毛包炎(eosinophilic pustular folliculitis: EPF)は、好酸球性小膿疱(外毛根鞘への好酸球浸潤)の多発を特徴とする疾患である。太藤重夫博士が1970年に提唱した日本発の疾患概念であり、太藤病としても知られる。
  1. 好酸球性膿疱性毛包炎は、強い瘙痒を伴い、再燃寛解を繰り返す慢性かつ難治性の炎症性皮膚疾患であり、顔面に好発する。
  1. 原因は、プロスタグランジンD2が好酸球を引き寄せるエオタキシンというケモカイン(化学遊走因子)を脂腺細胞から産生させることにあるという報告が近年なされた
 
診断: >詳細情報 アルゴリズム
  1. 好酸球性膿疱性毛包炎では、毛包一致性の膿疱・丘疹が、遠心性に拡大しながら癒合性局面を形成し、その後中心治癒を来し、色素沈着を残して消退する。診断には皮膚生検を要する
  1. 鑑別すべき疾患はアトピー性皮膚炎や酒さなどであるが、好酸球性膿疱性毛包炎は、病理組織学的に毛包脂腺系に強い好酸球浸潤を伴うことが特徴である。
  1. アトピー性皮膚炎、酒さ、痤瘡、顔面播種状粟粒性狼瘡、白癬、脂漏性皮膚炎、虫刺症、疥癬、掌蹠膿疱症を除外する。
  1. わが国では少ないが、エイズ(HIV感染者)や、悪性リンパ腫・白血病などの造血腫瘍患者による免疫不全者に本疾患が合併することがあるため、適宜HIVや免疫不全の検査を施行する。
 
治療: >詳細情報 アルゴリズム
  1. アトピー性皮膚炎などと誤診されて漫然とステロイド外用を受けていることが多いが、インドメタシン内服が著効する。期間は1~2週間である。
  1. 効果不良例では、タクロリムス軟膏やインドメタシンクリームの外用、ジアフェニルスルホンやロキシスロマイシンの内服を検討する(ジアフェニルスルホンとロキシスロマイシンは保険適用外)。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 診断には皮膚生検を要するため、診断を疑う際には皮膚科専門医の受診を促すことが肝要である。
  1. アトピー性皮膚…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

免疫不全を評価するための検査例
  1. 好酸球性膿疱性毛包炎は、エイズや白血病などの免疫不全に伴う場合がある。スクリーニング検査でその有無を調べる。
○ 好酸球性膿疱毛包炎の場合、他のルーチン検査に追加し下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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好酸球性膿疱性毛包炎
好酸球性膿疱性毛包炎の臨床像
好酸球性膿疱性毛包炎
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01