扁平母斑 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
福本隆也 札幌皮膚病理診断科

概要

疾患のポイント:
  1. 扁平母斑とは、境界の明瞭な色調の均一なミルクコーヒー色の茶褐色斑で、先天性に、あるいは幼少時期から存在する。
  1. わが国では、神経線維腫症I型(NF1, レックリングハウゼン病)にみられるカフェオレ斑とNF1に関連しない扁平母斑を分ける傾向があるが、欧米ではすべてカフェオレ斑と呼ぶことが多い。
  1. 通常は数個以内であるが、1.5cm以上(小児では0.5cm以上)の大きさのものが6個以上ある場合は神経線維腫症I型である可能性が高い。
 
診断: >詳細情報 
  1. 通常、視診にて診断を行う。
  1. 盛り上がりのない平らな均一な茶褐色斑で、境界は明瞭であるが、辺縁は平滑なことも、ギザギザしていることもある。
  1. 扁平母斑は、大きさはさまざまで、5mm大のものから20cmを超える巨大なものまである。
 
治療: >詳細情報 
  1. 原則的に悪性化はないため特に治療は要さない。
  1. 整容的に問題となる場合、以前は、液体窒素凍結療法、ドライアイス圧抵法、皮膚剥削術などが行われたが、最近は種々のレーザー治療を行うことが多い。しかし反応性は低く、効果は一定していない。

専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 乳児期に扁平母斑が6個以上ある場合や、NF1が疑われる場合は皮膚科や小児科の受診を勧める。
  1. 扁平母斑のレーザー治療を治療の希望がある場合は皮膚科や形成外科の専門医でレーザー治療に詳しい医師への受診を促す。
 
臨床のポイント:
  1. 我が国では境界明瞭なカフェオレ斑を扁平母斑と呼ぶことが多い(欧米とはやや異なる)。
  1. 小児期に6個以上の扁平母斑がある場合は神経線維腫I型を疑う(six spots criteria)。
  1. レーザー治療の効果は不定なので、治療を希望する場合は専門医に紹介することが望ましい。
 
※「臨床のポイント」は監修者による執筆です。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

神経線維腫症I型(NF1)との鑑別
  1. 色素斑は、通常は数個以内であるが、1.5cm以上(小児では0.5cm以上)の大きさのものが6個以上ある場合はNF1である可能性が高い。
  1. NF1が疑われる場合は皮膚科や小児科の受診を勧める。
  1. 単発で、境界が明瞭で色調が均一な茶褐色斑であり、扁平母斑と診断できれば、特に治療は要さない。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

扁平母斑(単発型):大腿部の褐色斑
扁平母斑(カフェオレ斑、多発型):腰背部の多数の褐色斑
点状集簇性母斑(Speckled lentiginous nevus)(欧米では扁平母斑[Nevus spilus]と呼ばれる)
扁平母斑(単発型):背部の褐色斑
Becker母斑
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01