胆道閉鎖症(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
田中秀明 福島県立医科大学附属病院 小児外科

概要

疾患のポイント:
  1. 胆道閉鎖症(biliary atresia、BA)は、出産前後に胆道に原因不明の炎症機転が働き胆管が閉塞する疾患である。
  1. 母乳性黄疸として見過ごされることも少なくない。
  1. 胆道閉鎖症は、指定難病であり、重症度2以上の場合などでは申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年7月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 遷延する黄疸、白色便、肝腫大が主要症状である。
  1. 血液検査にて閉塞性黄疸を伴う肝機能障害、凝固能異常を認め、腹部エコーにて胆嚢の形態や収縮能の異常、triangular cord sign、また肝胆道シンチグラフィにて胆汁の腸管への流出が認められなければ、胆道閉鎖症を強く疑う。 エビデンス 
  1. 確定診断は、開腹手術にて直接の観察と胆嚢からの胆道造影にてされる。肝外胆管の分類には胆道閉鎖症病型分類が用いられる。
  1. 便色カラーカードによるスクリーニングはBAの早期発見、早期手術を促し、術後成績を向上させる可能性がある。 エビデンス 
  1. BAと診断された患者の便:<図表>
  1. 便色チェックカード:<図表>
  1. BA患者の腹部エコー:胆嚢の異常:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

胆道閉鎖症を疑った場合の初期評価例
  1. 萎縮し、収縮能を失った胆嚢、また瘢痕化した胆管を示すtriangular cord sign、正常よりも太い肝動脈を同定する。
  1. 4時間以上の禁乳の後、ミルクを持参させ腹部エコーを行う。胆嚢が萎縮したままであるか、またtriangular cord signの有無、肝動脈の径の増大があるかをみる。検査室でミルクを飲ませ、その後胆嚢が虚脱するかをその場で観察する。
○ 本症を疑ったときには必ず以下の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

γ-GTP、総胆汁酸による胆道閉鎖症の鑑別
BAと診断された患者(2カ月女児)の便
便色チェックカード
BA患者(2カ月男児)の腹部エコー:triangular cord sign
BA患者(2カ月男児)の腹部エコー:肝動脈拡張
BA患者(3カ月女児)の肝胆道シンチグラフィ
BA患者(2カ月)の術中胆道造影
胆道閉鎖症の分類
BAに対する葛西手術
葛西手術前後で黄疸が改善したBA患者の便色の変化
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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