今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 田中秀明 福島県立医科大学附属病院 小児外科

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2022/07/06
参考ガイドライン:
日本胆道閉鎖症研究会:胆道閉鎖症診療ガイドライン
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。

概要・推奨   

  1. 胆道閉鎖症(biliary atresia、BA)の患者は葛西手術により胆汁流出が得られても、長期的には肝障害が進行する場合が少なくないといえる。葛西手術後も肝移植の選択肢を視野に入れた綿密なフォローが長期にわたり必要である(推奨度1)
  1. BAの患児に対しては早期に葛西手術を行うほど術後の成績がよい傾向がある(推奨度1)
  1. 便色カラーカードによるスクリーニングはBAの早期発見、早期手術を促し、術後成績を向上させる可能性がある(OJ、推奨度1)。
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. BAは胎児期から出生前後に肝外胆管が完全に閉塞し、肝内胆管にも病変が及ぶ疾患で、適切な外科的治療を行わなければ患児は救命できない。
  1. 1万出生に約1人の割合で出生し、男女比は0.6:1と女児に多い。
  1. 10%のBAの患者に内臓逆位、多(または無)脾症、下大静脈欠損、心奇形などを合併するbiliary atresia splenic malformation(BASM)が認められることがある。
  1. 原因は単一ではなく、遺伝的素因があるところにウイルス感染、なんらかのtoxinなどの環境因子が複数影響して発症するとの説が有力である。
  1. BAの肝組織像はさまざまな程度の門脈域の線維化や浮腫、胆管増生、胆汁うっ滞を示すが、組織像のみでは他の閉塞性黄疸を来す疾患との鑑別は難しく、画像診断が必須である。
  1. 胆道閉鎖症は、指定難病であり、重症度2以上の場合などでは申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年7月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
問診・診察のポイント  
  1. BAの主な症状は、黄疸、灰白色便、褐色尿、肝腫大である。

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オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
田中秀明 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:五十嵐隆 : 特に申告事項無し[2024年]

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胆道閉鎖症(小児科)

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