血友病(小児科)

著者: 加藤元博 国立成育医療研究センター小児がんセンター

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2019/09/06
参考ガイドライン:
日本血栓止血学会:インヒビターのない血友病患者に対する止血治療ガイドライン
日本血栓止血学会:インヒビター保有先天性血友病患者に対する止血治療ガイドライン

概要・推奨  

薬剤承認情報:
2019年9月20日  イスパロクト静注用 (ツロクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え) ペグ化遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤)
 
  1. 血友病患者の出血症状に補充療法を行う場合には、可能な限り速やかに投与することが勧められる。特に、頭蓋内出血などの生命に関与する重篤な出血が疑われる場合には、出血を確認するためのCTなどの検査を行うより先に凝固因子製剤の補充を行うことが勧められる(推奨度1)。
  1. RICE処置による支持療法を並行して行うことが勧められる(推奨度1)。
  1. トランサミンの投与は特に粘膜出血には有用な支持療法である(推奨度2)。
  1. トランサミンの投与は尿路出血には行ってはならない(推奨度4)。
  1. DDAVPの投与は軽症あるいは中等症の血友病Aの患者には行ってもよい(推奨度2)。
  1. 重症血友病の患者は、積極的に定期補充療法を行うことが血友病性関節症の発症予防に勧められる(推奨度1)。
  1. 血友病を確定させるための遺伝子検査は必ずしも必要ではない(推奨度3)。
  1. インヒビター高力価保有症例の出血に対しては、ファイバまたはノボセブンを用いたバイパス療法が推奨される(推奨度1)。
  1. 半減期延長製剤や、バイスペシフィック抗体などの新規薬剤が承認され、エビデンスの蓄積が待たれている。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、近年承認された半減期延長型製剤や、バイスペシフィック抗体についての記載を追加した。


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