伝染性単核球症 :トップ    
監修: 山本舜悟 京都大学医学部附属病院 臨床研究教育・研修部
土戸康弘 京都大学医学部附属病院 感染制御部

概要

疾患のポイント:
  1. 伝染性単核球症はEpstein-Barr virus(以下EBV)の感染によって発症し、発熱、咽頭炎、リンパ節腫脹、倦怠感、異型リンパ球増多を特徴とする。発症時期は主に5~25歳に多く、咽頭痛で受診する16~20歳の8%を占めるとされている。脾腫、肝腫大、黄疸、脾破裂などの合併症を生じることがある。
  1. EBVは唾液中に排出され、密な接触を介してヒトからヒトへと感染する。成人では90~95%が抗体陽性で既感染である。
  1. EBVによる伝染性単核球症に類似した症状を呈する感染症にはCytomegalovirus(CMV)、Human herpesvirus 6(HHV-6)、Herpes simplex virus type 1(HSV-1)、Group A β-hemolytic streptococcus(GABHS)、Toxoplasma gondii、Human immunodeficiency virus(HIV)、Adenovirus、肝炎ウイルス、風疹ウイルスなどが知られており、単核球症様疾患と呼ぶ。伝染性単核球症を想起する状況ではこれらの可能性も念頭に置く。
 
診断: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 後頚部リンパ節腫脹、脾腫の特異度が高く、IMの診断に有用である。
  1. 診断には白血球数、リンパ球数、異型リンパ球数が有用でリンパ球が白血球の50%以上であること、異型リンパ球が10%以上であること、両者が揃うことの診断特異度は各々84%、92%、95%とするデータもある。 エビデンス 
  1. 伝染性単核球症における症状と所見:<図表>
  1. 伝染性単核球症における症状と所見の診断性能:<図表>
  1. 伝染性単核球症における血液検査の診断性能:<図表>
  1. 伝染性単核球症の末梢血液像:<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

可能性を見積もるための検査
  1. 病歴と身体所見で可能性がある場合は白血球分画および末梢血液像で白血球数、リンパ球数、異型リンパ球数を測定する。
○ スクリーニングとして下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

診断アルゴリズム
伝染性単核球症における症状と所見
伝染性単核球症における症状と所見の診断性能
伝染性単核球症と単核球症様疾患の特徴
伝染性単核球症における血液検査の診断性能
EBV抗体価の推移
伝染性単核球症の末梢血液像
著者校正/監修レビュー済
2017/09/29


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