チアノーゼ(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
賀藤均 国立成育医療研究センター 病院長

概要

所見のポイント:
  1. チアノーゼとは、血中の還元ヘモグロビンが総量で5g/dl以上になったとき、皮膚や粘膜が暗紫色になった状態をいい、中枢性と末梢性に分類される。SpO2が90%以下なら肺疾患か心疾患をまず疑う。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. チアノーゼを呈する疾患で緊急性を要するのは、先天性心疾患である。特に肺血流が増加するにもかかわらず低酸素血症が存在する場合、SpO2≦75%か動脈血酸素分圧≦30mmHgの場合は、深夜でも早く専門医療施設に搬送する。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 基本的に専門機関での治療が望ましい。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. SpO2が正常なら、チアノーゼの原因は、末梢性チアノーゼ(低心拍出症候群、寒冷曝露、レイノー現象、多血症、低血糖、動脈閉塞性疾患など)となる。
  1. SpO2が90%以下なら、ほとんどが呼吸器疾患か心疾患による中枢性チアノーゼとなる。酸素投与でSpO2が90%以上になるなら呼吸器疾患の可能性が高い。ただし、新生児低酸素血症では、動脈管依存性心疾患(肺動脈弁閉鎖、三尖弁閉鎖、左心低形成症候群、大動脈弓離断、大動脈縮窄など)に気づかずに酸素をむやみに投与し続けると、動脈管が閉鎖して、数時間でショック、死亡することがある。心疾患を否定できない限り、酸素投与は可能な限り行わない。
  1. SpO2が95%未満でPaO2が正常範囲(多くは酸素投与にも関わらずSpO2が95%未満)の場合は、メトヘモグロビン血症など異常ヘモグロビン血症の可能性が最も大きい。
  1. 新生児期なら先天性心疾患をまず否定する。これには心エコー検査が必須である。自信がなければ専門病院へ搬送する。
  1. 低酸素血症+二酸化炭素分圧上昇(胸部X線で肺野全体が白い)の場合は、生命危機の状態なので、夜でも専門病院へ搬送する。
  1. 乳児期以降のチアノーゼは、呼吸器疾患が多くなる。
 
鑑別疾患:(鑑別疾患のリスト: 鑑別疾患 )
  1. 下記の疾患が、頻度が高い疾患、重篤な疾患、まれ…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

チアノーゼの鑑別のための検査例
  1. 低酸素血症が実際あるのか、あるなら心臓原因を調べる。
○ 小児でチアノーゼを認める患者はまず1)2)を評価し必要に応じて3)~5)を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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チアノーゼの鑑別のアルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/06/30