言語発達遅延(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
三牧正和 帝京大学医学部小児科学講座

概要

症状のポイント:
  1. 子どもはおよそ5歳までに基本的な言語構造を獲得するが、それまでの発達過程に問題があり、コミュニケーション能力が年齢相当の水準に達していない状態を言語発達遅延という。
  1. 以下の症状がみられる場合、評価を行う必要がある。
  1. 12カ月までに喃語、指差しがまったくない。
  1. 16カ月までに単語がない。
  1. 24カ月までにおうむ返しでない二語文がまったくない。
  1. どの年齢であろうとも、またどんな形であろうとも、言語や社会的能力の喪失があった場合。
 
症状治療:
  1. 基本的には、治療は背景疾患に基づいて行われる。言語発達遅延の原因疾患が明らかでない場合でも、発達のフォローを継続する。中等度以上の言語発達遅延であれば、必要に応じて言語リハビリテーションも考慮する。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 各評価すべき背景疾患に基づき専門医にコンサルトをする。神経変性疾患や代謝疾患が疑われる場合、先天奇形症候群や遺伝性疾患を疑う場合、難聴を疑う場合、口蓋裂が原因である場合などがそれぞれの専門医に紹介が必要なケースである。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 言語発達遅延を来す疾患として、主に①精神遅滞、②自閉症スペクトラム障害、③発達性言語遅滞、④聴覚障害が挙げられる。
  1. 言語発達遅延の鑑別の原則:<図表>
  1. 高度難聴では対応の開始時期により予後が異なるため、最も緊急性が高く、早期の診断・対応が重要である。
  1. まず聴覚障害を否定した後に、精神遅滞、自閉症スペクトラム障害などの鑑別を進める。
  1. 遠城寺式乳幼児分析的発達検査法(九大小児科改訂版):…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

難聴のスクリーニング、評価例
  1. 言語発達遅延の原因が難聴の可能性がある場合、スクリーニングと重症度評価が重要である。
○ 難聴の可能性がある場合、1)を行う。施設によっては2)を行うこともある。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

言語発達遅延の鑑別
言語発達遅延の鑑別の原則
遠城寺式乳幼児分析的発達検査法(九大小児科改訂版)
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01