脳室周囲白質軟化症(小児科) :トップ    
監修: 渡辺博 帝京大学医学部附属溝口病院
木村夫美恵 都立北療育医療センター城南分園

概要

疾患のポイント:
  1. 脳室周囲白質軟化症(PVL)は、胎生中期(主として在胎32週以下)に生じる深部白質の虚血性病変である。虚血性病変の発生部位により、痙性麻痺、体幹や上肢の運動障害、視覚認知障害などの症状を認める。
  1. PVLの好発部位:<図表>
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 臨床所見としては、①姿勢の異常(下肢伸展、内転・内旋位、尖足、上肢まで障害が及ぶと上肢屈曲・内転位、母指内転)②腱反射の亢進、病的反射の出現、③左右の分離の乏しさがみられる。特に下肢に症状が強く出現する。
  1. 診断には、患児がNICUに入院中に施行した超音波検査、脳MRIが診断に有用である。<図表>
  1. NICU入院時の急性期の超音波検査で、脳室周囲高エコー輝度(periventricular echo densities、 PVE )Ⅱ度~Ⅲ度が認められた1~3週間後に、嚢胞性病変cystic PVLに移行することが多い。<図表>
  1. 修正満期ごろの脳MRIでは、①脳室周囲の嚢胞性病変 ②脳室周囲にT1強調像で高信号、T2強調像で低信号を示す点状の病変(<図表>)  ③三角部優位の側脳室拡大と壁不整 ④脳室周囲、特に三角部周囲の白質量の減少――が認められる。
  1. 修正1歳以降の脳MRIでは、③、④に加え⑤脳室周囲白質にT2強調像で高信号域が認められる(end-stage PVL)。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初期評価例
  1. 早産で周産期リスクがある場合は画像検査をする
○ NICC入院中で周産期リスクがある場合、急性期は1)をベッドサイドで行う。全身状態が落ち着き2)が行えるような状態になれば2)を行う。外来フォロー中にPVLを疑った場合も2)を行う。3)は症状に合わせ適宜行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

PVLの診断まで
PVLの好発部位
PVLと皮質脊髄路
脳性麻痺児の腹臥位
脳性麻痺児のずりばいと、正常児のずりばい
脳性麻痺児の立位
脳室周囲白質軟化症(PVL)の診断基準
PVL (end-stageの画像)
修正満期ごろに撮影したMRI画像
PVLの超音波画像 
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


詳細ナビ