胆管癌(遠位) :トップ    
監修: 田妻進 広島大学病院 総合内科・総合診療科
海野倫明 東北大学大学院消化器外科学

概要

疾患のポイント:
  1. 胆管癌とは肝外胆管癌を指し、わが国の肝外胆管の解剖学的定義は“胆道癌取扱い規約第6版”により、遠位胆管(Bd)と、肝門部領域胆管(Bh)の2つに分類されている。
  1. 胆管癌のうち遠位胆管癌とは、遠位胆管に発生した癌である。胆管癌全体の約40%を占める。
  1. 多くが腺癌(adenocarcinoma)である。
  1. 黄疸で発症することが最も多い。術前減黄として内視鏡的胆道ドレナージが推奨される。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 診断はアルゴリズムのステップに沿って行うとよい。
  1. 診断のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. 局在診断、質的診断のためのマルチスライスCT、磁気共鳴胆管膵管画像(MRCP)などの、各種画像検査が重要である。局在診断により術式が確定し切除適応の有無を判断する。
  1. マルチスライスCTは局在診断、進展度診断、遠隔転移診断に有用であり、必ず行うべき検査である。
  1. MRCPは非侵襲的検査であり閉塞部位の同定については94~99%と高く、推奨される検査である。
  1. 膵頭十二指腸切除術は、侵襲度の高い手術のため、可能であれば手術前に内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)施行時の細胞診や生検による組織学的確定診断を得ることが望ましい。ERCPを施行する際に、胆汁細胞診または胆管生検を施行する。胆汁細胞診の陽性率は約30%と低率であるが、ブラシ細胞診や胆管生検と組み合わせることで40~70%へと感度が向上する。

ステージング・予後: >詳細情報  >詳細情報 
  1. 適切な治療がされない場合の生存期間中央値は2.5カ月と報告されている。
  1. 各種画像診断で病期診断を行う。遠位胆管癌の場合は”胆道癌取扱い規約(第6版)”に従って病期診断を行う。
  1. 胆道癌取扱い規約:肉眼的胆管周囲進展度:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

術前の診断のための評価例
  1. 局在診断、質的診断のためのマルチスライスCT、MRCPなどの、各種画像検査が重要である。局在診断により術式が確定し切除適応の有無を判断する。
  1. マルチスライスCTは局在診断、進展度診断、遠隔転移診断に有用であり、胆道ドレナージ前に必ず行うべき検査である。
  1. 磁気共鳴胆管膵管画像(MRCP)は非侵襲的検査であり閉塞部位の同定については94~99%と高く、推奨される検査である。
  1. 膵頭十二指腸切除術は、侵襲度の高い手術のため、可能であれば内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)施行時の細胞診や生検による組織学的確定診断を得ることが望ましい。ERCPを施行する際に、胆汁細胞診または胆管生検を施行する。胆汁細胞診の陽性率は約30%と低率であるが、ブラシ細胞診や胆管生検と組み合わせることで40~70%へと感度が向上する。
  1. 切除が考慮される場合は、術前検査に加えPET/CTによる遠隔転移診断を行う。
○ マルチスライスCTにより胆管癌が強く疑われる場合、胆汁細胞診または胆管生検を施行する。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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著者校正/監修レビュー済
2017/01/20