猫引っかき病 :トップ    
監修: 大曲貴夫 国立国際医療研究センター
羽田野義郎 東京医科歯科大学医学部附属病院 感染制御部

概要

疾患のポイント:
  1. 猫ひっかき病とは、主にBartonella henselaeの感染によって引き起こされる、リンパ節炎症を主体とした感染症である。
  1. 猫との接触歴の聴取が重要となる(ある文献では猫との接触は99%で確認された) が、犬やノミからの感染例もあり得る。
  1. 接触後3~10日に菌体の侵入部位に小水疱を形成する。その1~2週間後、片側性の有痛性リンパ節腫脹を来す場合が多い。リンパ節腫脹は85~90%できたし、ときに化膿性となる。
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 猫との接触歴があり、圧痛を伴う頚部、腋窩、鎖骨上リンパ節腫脹を呈している場合に想起する。
  1. 診断は、通常、可能であればリンパ節生検の病理検査( エビデンス )か、海外受注の血清抗体の評価で行なわれる。単一血清でIgG抗体価が1:256以上ペア血清で4倍以上のIgG 抗体価の上昇、IgM抗体が陽性、のいずれかを認めれば診断とする。ペア血清は10~14日後に採取することが勧められている。結果が出るまでに2週間ほどかかる。
  1. 猫引っかき病の臨床症状:<図表>
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. リンパ節炎のみの場合は、無投薬で治癒することが多い。5~10%で播種性病変の形成、脳炎、視神経網膜炎などを来すことがある。 エビデンス 
 
治療:アルゴリズム  >…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. Bartonella henselaeを用いた間接蛍光抗体法(indirect fluorescence assay:IFA)を用いる。必要があれば10~14日後にペア血清を行う。
  1. リンパ節などの生検による病理組織検査(Warthin-Starry sliver stainに染まる)。
  1. 病理組織、あるいは血清のPCR(血清は感度が低いためその解釈には注意を要する)。
○ 診断の目的で検査が可能ならば、1)~3)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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猫引っかき病診断、治療のアルゴリズム
猫引っかき病の臨床症状
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22


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