アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA) :トップ    
監修: 長瀬隆英 東京大学 内科学専攻器官病態内科学講座
相良博典 昭和大学医学部 内科学講座 呼吸器・アレルギー内科学部門

概要

疾患のポイント: >詳細情報 
  1. アレルギー性気管支肺アスペルギルス症とは、アスペルギルスに対するアレルギー反応の結果生じる疾患で好酸球増多性肺浸潤症候群(PIE症候群:pulmonary infiltration with eosinophilia syndrome)の代表的疾患の1つと考えられている。
  1. 喘息あるいは嚢胞性線維症(cystic fibrosis)などの呼吸器の基礎疾患を持つ患者に発症するといわれ、特に喘息患者の1~2%に認められる。
  1. 不可逆的な気道構造の破壊、嚢胞性変化と線維化が進行するので早期診断、早期治療および管理が重要である。
  1. 再燃を繰り返して肺線維症に進行すれば慢性呼吸不全に陥り、致死的になり得る疾患であるため、急性増悪を予防することが重要である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 1977年、Rosenbergらによって提唱された診断基準が用いられている。
  1. 各項目のうち単独でABPAに特異的と考えられる所見は中枢性気管支拡張症のみであり、一次基準の1~6を満たすものをABPAの疑い濃厚例、すべてを満たすものが確診例である。
  1. Greenbergerの診断基準は、気管支拡張症に至っていないABPA-Sを早期発見して、注意深くフォローするのに適している。
  1. アレルギー性気管支肺アスペルギルス症診断基準:<図表>
  1. GreenbergerのABPA診断基準 :<図表>
 
治療: >詳細情報 
  1. 治療は急性期および慢性期の治療に分けて考え…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

治療例
  1. 治療は急性期および慢性期の治療に分けて考える。喘息発作を伴った急性期の肺浸潤陰影出現に対しては、喘息の治療に加え、プレドニゾロン(PSL) 0.5mg/kg/日投与を開始する。
  1. 全身のステロイド投与を最小限にとどめるために抗真菌薬を補助薬として併用するケースもある。
○ 急性期の肺浸潤陰影に対しては喘息の治療に追加して1)を投与する。効果が不十分な場合は2)を考慮する。

追加情報ページへのリンク

  • アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)に関する詳細情報
  • アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)に関する評価・治療例(詳細) (1件)
  • アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)に関するエビデンス・解説 (2件)
  • アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)に関する画像 (4件)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

GreenbergerによるABPA初期治療
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症診断基準(Rosenberg)
PattersonのABPAの病期と診断基準
GreenbergerのABPA診断基準
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25