気管(気管支)腫瘍 :トップ    
監修: 高橋和久 順天堂大学大学院
池田徳彦1) 臼田実男2) 1)東京医科大学呼吸器・甲状腺外科 2)日本医科大学呼吸器外科

概要

疾患のポイント:
  1. 気管(気管支)腫瘍は、気管(気管支)に発症するまれな腫瘍で70~80%は悪性腫瘍であり、扁平上皮癌、腺様嚢胞癌、粘表皮癌、カルチノイドなどがある。一方、良性腫瘍として過誤腫、乳頭腫、平滑筋腫などがある。正岡らの報告では、気管腫瘍114例の検討で、乳頭腫6.1%、平滑筋腫4.4%、血管腫と神経鞘腫がともに2.6%だった。
  1. 問診のポイントとして、喫煙歴の有無、年齢、呼吸困難の有無などが重要である。喫煙歴があれば、扁平上皮癌を強く疑い、なければ腺様嚢胞癌などが鑑別に挙がる。
 
診断: >詳細情報 
  1. 三次元CTを施行し、気道狭窄の程度、病変の範囲、切除可能かどうか診断する。
  1. 気管、気管支腫瘍を認めた場合、気管支鏡を施行し、組織・細胞診検査で確定診断を行う。
 
良性腫瘍の治療:
  1. 良性腫瘍の場合は、診断と治療を兼ねて内視鏡的に切除する。
 
気管癌(扁平上皮癌)の治療:
  1. 早期の気管・気管支癌は、X線写真、CTなどで無所見であるため、気管支鏡、自家蛍光気管支鏡により腫瘍の局在診断を行う。また、早期癌病巣の深達度診断には超音波内視鏡検査を施行する。
  1. 気管支癌(扁平上皮癌):<図表>
  1. 早期の気管・気管支の扁平上皮癌に対しては、手術、光線力学的治療(photodynamic therapy、PDT)が推奨されている。
  1. 進行気管癌に対しては、手術により気管管状切除を施行する。周囲の食道や血管壁に浸潤がある場合は、放射線+非小細胞肺癌に準じた化学療法を施行する。
 
腺様嚢胞癌の治療:
  1. 手術により切除断端の腫瘍の残存を迅速診断で確認しながら気管管状切除を行う。
 
粘表皮癌の治療:
  1. 気管管状切除や肺葉切除+リンパ節郭清術が施行される。
 
臨床のポイント:
  1. 気管(気管支)腫瘍の70~80%は悪性腫瘍であり、扁平上皮癌と腺様嚢胞癌が多い。
  1. 3次元CT、気管支鏡で病変の広がりを確認し、治療法を選択する。
  1. 良性腫瘍は内視鏡的に切除する。悪性腫瘍は早期であればPDT、進行癌の場合は気管管状切除を行う。場合によっては放射線あるいは化学療法を加える。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

腫瘍の局在、大きさ、合併症の確認
  1. 腫瘍の確定診断のために気管支鏡検査を行う。
  1. 気管狭窄の程度をCTで診断する。
○ 気管支鏡で気管(気管支)腫瘍と診断された場合、胸部造影CTで治療方針を決定する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

気管・気管支腫瘍の治療
気管支癌(腎癌)
気管癌(腺癌)
右上葉支を閉塞する扁平上皮癌
気管支癌(扁平上皮癌)
気管癌(腺癌)
気管癌(腺様嚢胞癌)
著者校正/監修レビュー済
2017/09/29


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