良性肺腫瘍 :トップ    
監修: 高橋和久 順天堂大学大学院
鈴木健司 順天堂大学 呼吸器外科

概要

疾患のポイント:
  1. 良性肺腫瘍でも、まれに手術が必要になることもあるが(下記)、肺腫瘤が同定された場合、まず肺癌を除外することがきわめて肝要である。

診断: >詳細情報 
  1. 胸部単純写真は可能な限り二重に読影(ダブルチェック)し、特に腫瘤を見落としやすい部分は、1)肺尖部、2)横隔膜上、3)肺門部を確認する。
  1. 肺腫瘤を認めた場合、ヨードアレルギーや糖尿病性腎症、喘息などの既往がない限り、できるだけ胸部造影CT検査を行う。
  1. 胸部単純CT縦隔条件での石灰化の存在、1年以上前の胸部CT上、腫瘤が同定される場合は良性腫瘍を示唆する。
  1. 悪性所見は、以下である。 エビデンス 
  1. 肺門縦隔のリンパ節腫大
  1. 3cm以上の腫瘍径
  1. 石灰化がないこと
  1. spiculationが存在すること
  1. volume doubling timeが1カ月以上1年未満である
  1. PETにて、陽性所見を認めた場合(ただし偽陽性も多い)(PETで陰性所見の肺癌でも、1)胸部CT上、すりガラス濃度を呈する肺癌;2)粘液産生癌では、悪性を示唆する。)
 
治療: >詳細情報 
  1. 画像所見で、良性を示唆する所見を認める場合は、通常3カ月後に胸部CTでフォローする。
  1. また、肺の良性腫瘍が疑われても、次のいずれかの場合には外科切除を考慮する
  1. 1)巨大腫瘤(胸腔内のmass effectが大きく胸腔内臓器の機能不全を引き起こす可能性があるため)
  1. 2)内科的治療無効の炎症性肺腫瘤(肺膿瘍など)
  1. 3)閉塞性肺炎を併発する腫瘤(腫瘤が気管支中枢に存在し閉塞性肺炎などを来す場合)
  1. 4)増大傾向を呈する腫瘍;5)悪性腫瘍が否定できない場合。
  1. 画像診断または組織学的診断で肺の悪性腫瘍が疑われ、かつ患者の耐術能に問題がない場合は、胸腔鏡補助下の外科生検または、外科切除を考慮する。
  1. 良悪性の所見が…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

胸部異常影の鑑別
過誤腫
肺カルチノイド
胸腔内巨大腫瘍
硬化性血管腫
著者校正/監修レビュー済
2017/05/31


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