日本脳炎 :トップ    
監修: 具芳明 国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター
加島雅之 熊本赤十字病院 内科

概要

疾患のポイント:
  1. 日本脳炎とは、蚊によって媒介されるフラビウイルス属の日本脳炎ウイルスに感染することで発症する脳炎である。
  1. 通常、日本脳炎ウイルスに感染してもほとんどは無症状または発熱のみであるが、一部の感染者が脳炎症状を呈する。感染症法では4類感染症に属し、本疾患を疑った場合は、ただちに最寄りの保健所に届け出が必要である。
  1. 潜伏期間は、5~16日で、そのころの日本脳炎の流行地への旅行歴を確認する。 エビデンス 
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 日本脳炎ワクチン未接種者または不完全接種者で、夏季や、海外渡航歴がある者の脳炎患者では必ず日本脳炎を考慮する。 エビデンス 
  1. 確定診断には、髄液中の日本脳炎特異的IgM抗体が有用で、検出された場合はほぼ診断確定といえる。国立感染症研究所ウイルス第一部に検査およびその解釈の相談ができる。 エビデンス 
  1. 海外渡航歴のある患者では他のフラビウイルス属(デング熱・西ナイルウイルスなど)の感染で特異的IgM抗体の偽陽性があり得るため注意が必要である。
  1. 有鉤嚢虫による神経嚢虫症の合併があり注意が必要である。 エビデンス 
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 多発または遷延するけいれん、呼吸様式の変化、除脳硬直や除皮質硬直、対光反射・人形の目徴候の低下の出現は、予後不良である。
  1. 現在有効な治療法はなく、脳炎を発症した者の死亡率は20~40%であり、また、生存者の45~70%で精神神経学的後遺症が認められる。
 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 髄液中の特異的IgM抗体が最も優れている。
  1. 発症初期では偽陰性となる可能性がある。
  1. ほかのフラビウイルス属(デング熱、西ナイルウイルス)の感染症で偽陽性の可能性がある。
  1. 国立感染症研究所ウイルス第一部に検査の依頼と解釈の相談が可能である。(国立感染症研究所ウイルス第一部
○ 日本脳炎を疑う患者には、下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者校正/監修レビュー済
2016/06/30


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