今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 森博威 順天堂大学医学部総合診療科学講座/マヒドン大学熱帯医学部

監修: 山本舜悟 大阪大学大学院医学系研究科 変革的感染制御システム開発学

著者校正/監修レビュー済:2022/06/23
参考ガイドライン:
  1. 国立感染症研究所:蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版)
  1. 世界保健機関(WHO):Dengue: guidelines for diagnosis, treatment, prevention and control- new edition. 2009.
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、加筆修正を行った。

概要・推奨   

  1. デングウイルスによる臨床像は、無症候性感染や非致死性のデング熱から重症型のデング出血熱やデングショック症候群まで幅広い。
  1. デング熱が1週間程度で自然軽快するのに対し、デング出血熱は解熱の時期に血漿漏出や血小板減少による出血傾向に基づく症状が出現し、死に至ることもある。
  1. 現在WHOはデングの分類をデング熱と重症デング*に分けており、デング出血熱という分類名はなくなっている。わが国の感染症法では依然としてデング出血熱という名称が用いられており届出基準が定められている。
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. デング出血熱はフラビウイルス属に属するデングウイルスによる感染症であり、ネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する。
  1. デングウイルスによる臨床像は、無症候性感染や非致死性のデング熱から重症型のデング出血熱やデングショック症候群まで幅広い。デング熱が1週間程度で自然軽快するのに対し、デング出血熱は解熱の時期に血漿漏出や血小板減少による出血傾向に基づく症状が出現し、死に至ることもある。
  1. 発生動向調査によると、デング熱の輸入症例は2019年までは年々増加傾向にあり、夏季休暇の時期に多くみられた。2019年には461例の輸入例が報告されている。しかし新型コロナウイルス感染症の流行後は2020年には43例、2021年には8例と著明に減少した[1]
  1. デング熱は感染症法では4類感染症に指定されており、診断時は直ちに届け出を行う。
  1. 現在WHOはデングの分類をデング熱と重症デングに分けており、デング出血熱という分類名はなくなっている。わが国の感染症法では依然としてデング出血熱という名称が用いられており届出基準が定められている。
  1. 2014年に海外渡航歴のないデング熱症例が計162名報告された。2015年以降は、国内例の報告はなかったが、2020年に海外渡航歴のない国内例が3例報告された。今後は輸入感染症としてだけでなく、国内での感染症として考慮する必要がある。
 
  1. デング熱の輸入症例は年々増加傾向にあり、夏季休暇の時期に最も多くみられたが、新型コロナウイルス感染症の流行後に激減した。
  1. まとめ:1942~45年の間、デング熱のアウトブレイクが日本でもみられていた。それ以降国内発症例は長期間認めなかったが、2014年に海外渡航歴のないデング熱症例が計162名報告された。その後2020年には海外渡航歴のない国内例が3例報告されている。輸入感染症としてのデング熱は2019年まで年々増加傾向にあった。2019年には461例の輸入例が報告されている。しかし新型コロナウイル感染症の流行後2020年以降激減しており、2020年には43例、2021年には8例の報告にとどまった。デング熱症例の多くがわが国の夏季休暇の時期である7~9月に最も多かった。輸入例の推定感染地としてはアジアが最多で、特にフィリピン、インドネシア、タイ等東南アジアが多い。2015年~2019年の輸入感染症の特徴としては海外感染例1,540例の性別は男969例(63%)、女571例(37%)であり、20代、30代、40代の症例がそれぞれ259例(17%)、230例(15%)、187例(12%)であった。傾向として男性に多く、20代の感染者数が最も多かった[2]
 
  1. 新型コロナウイルス感染症の流行の収束と共に、デング熱患者が増加することが予想される。
  1. まとめ:2014年に日本国内でデング熱の流行が起こった。代々木公園で曝露した症例が多く、合計で162名の感染者がみられた。本報告は国立国際医療研究センター病院で診断された19例の疫学的・臨床的なデータをまとめたものである[4]。新型コロナウイルス感染症の流行の収束と共に、海外からの渡航者の増加にあわせてデング熱患者が増加することが予想される。
 
  1. 注意すべき蚊媒介感染症としてデング熱、チクングニア熱、ジカ熱が挙げられる。
  1. 蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版)[5]
  1. わが国における蚊媒介感染症のガイドラインであり、主にデング熱、チクングニア熱、ジカ熱について記載されている。
問診・診察のポイント  
ポイント:
  1. 問診として一番大事なのは海外渡航歴である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
森博威 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:山本舜悟 : 特に申告事項無し[2025年]

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