骨盤内炎症性疾患 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
佐藤麻希子 青森市民病院 産婦人科

概要

疾患のポイント:
  1. 骨盤内炎症性疾患(pelvic inflammatory disease、PID)とは、広義には子宮付属器炎、子宮感染、子宮傍結合織炎および骨盤腔炎などを総括した総称である。
  1. 原因菌は特にクラミジア、淋菌が重要であるが、嫌気性菌等の腟細菌叢(anaerobes, G. vaginalis, Haemophilus influenzae, enteric Gram-negative rods, Streptococcus agalactiae)の関与も報告されている。
 
診断: >詳細情報 
  1. 下腹部痛・圧痛と子宮付属器および周囲の圧痛を必須所見とし、38℃以上の発熱、白血球数10,000/μl以上、ダグラス窩穿刺による膿汁の吸引、内視鏡や開腹による病巣確認の所見などをもって診断を行う。
  1. 経腟・経腹超音波検査を含めた内診により炎症の主座を同定し、その程度を把握する。重症例ではMRIなどの画像評価を考慮する。
  1. 卵管留膿腫、卵巣膿瘍やダグラス窩膿瘍を形成すると、経腟エコーで膿瘍を疑わせる比較的均一でやや高エコー像を呈する像を認める。
  1. 下腹部痛を来す他の疾患(子宮外妊娠、卵巣腫瘍茎捻転、虫垂炎、憩室炎、尿管結石)の除外が重要である。
  1. 骨盤内炎症性疾患の診療のフローチャート:アルゴリズム
  1. PIDの鑑別診断:アルゴリズム
  1. 経腟超音波所見:<図表>
  1. MRI所見:<図表>
  1. 手術所見:<図表>
 
重症度・予後: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 抗菌薬投与開始前に検査を行うことが、原因菌検出と抗菌薬感受性試験に重要である。
○ 起因菌の同定が可能となるように検体を可能な限り採取する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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骨盤内炎症性疾患の診療のフローチャート
著者校正済:2018/02/28
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