無排卵症 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
堀江 昭史 京都大学大学院 医学研究科

概要

  1. ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版
の発表に伴い、現在アップデート中
 
疾患のポイント:
  1. 無排卵症とは、文字通り排卵を認めない状態である。無排卵症は、原発性の卵巣機能障害と続発性の卵巣機能障害に大別される。
  1. 原発性の卵巣機能障害は無月経とFSH、LH値の高値が特徴的であり、Turner症候群や、手術、化学療法、放射線治療などによる卵巣障害が原因である。
  1. 続発性の無排卵とは卵巣へのゴナドトロピン刺激が欠如していることが主な要因であり、下垂体腫瘍、神経性食欲不振症、スポーツ選手に代表的な視床下部の抑制や、高プロラクチン血症、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)が原因である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 無排卵=無月経ではない。排卵はなくても月経様の出血を認めることがあるので、経血量、性状、期間などを聴取する。
  1. 問診、内診、経腟超音波検査、基礎体温表、ホルモン検査などを経時的変化をみながら、総合的に診断する。
  1. 特に、経腟超音波検査で卵胞発育・発育卵胞の消失(排卵)が認められない場合、黄体期に血中プロゲステロン値の上昇を認めない場合には、無排卵と評価する。
 
原因の評価: >詳細情報 (鑑別疾患の詳細: 鑑別疾患 )
  1. ポイント:
  1. 無排卵症原因として、主に以下の疾患を考慮する。視床下部性、下垂体性を想定した食行動の異常(神経性食欲不振症)、乳汁分泌の有無(高PRL血症)の確認をする。分娩の既往にも注意する。
  1. 卵巣性を想定した肥満、男性化、多嚢胞性卵巣の確認。手術や放射線治療の既往、薬剤の服用の確認は重要である。
  1. 原発性卵巣機能障害:(FH値、LH値の高値が特徴的な所見である)
  1. Turner症候群
  1. 手術、化学療法、放射線治療による卵巣障害
  1. 続発性卵巣機能障害:
  1. 下垂体腫瘍
  1. Sheehan症候群
  1. 神経因性食欲不振症
  1. 視床下部の抑制(特にスポーツ選手など)
  1. 甲状腺機能亢進症・低下症
  1. 高プロラクチン血症
  1. 多囊胞性卵巣症候群(PCOS)
  1. 薬剤性

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

無排卵症の診断の判定に重要な検査例
  1. 無排卵症を疑う患者では、問診、内診、経腟超音波検査、基礎体温表、ホルモン検査などを経時的変化を評価し、総合的に無排卵症の診断をする。
  1. 特に、経腟超音波検査で卵胞発育・発育卵胞の消失(排卵)が認められない場合、黄体期に血中プロゲステロン値の上昇を認めない場合には、無排卵と評価する。
  1. また、FSH, LH, E2, P4の評価は、原発性か続発性の卵巣機能障害の判断に有用である。
  1. 必要に応じて、同時に高プロラクチン血症、甲状腺機能障害などの原因疾患の評価を同時に評価する。
○ 無排卵症の評価に1)3)5)を行う。また、原発性の無排卵か続発性かを判断するときは1)3)を評価する。原因評価目的で2)4)を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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無排卵の原因診断および治療フローチャート
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21